iOS18では人工知能(AI)関連機能が強化されると見込まれていますが、なかでもAppleの音声アシスタント、Siriが大きく進化する、とAppleの次世代OS開発状況に詳しい人物から得た情報としてAppleInsiderが報じています。iOS18やmacOS 15は、日本時間6月11日午前2時からの世界開発者会議(WWDC24)基調講演で発表される見込みです。
iOS18やmacOS 15、AI搭載によりSiriが大幅に進化
iOS18やmacOS 15のSiriは「Safariを開いて」のような直接的な指示に単純に応じるだけではなく、ユーザーが何をしようとしているか、どんな気分か、といった状況を踏まえて対応できるようApple内部での開発が進んでいる模様です。
多くのApple純正アプリで、Siriがどのように進化するかをAppleInsiderが報じています。
ブック
iOS18では、Siriが特定の本を開き、特定の部分にジャンプし、ページをめくるほか、本のフォントや背景色の変更、オーディオブックの操作も可能になるとみられます。
読み終えた本、ダウンロード済みの本、PDFファイルを開く操作もSiriに頼めます。
カメラ
Siriで操作できる範囲が拡大することで、撮影モード変更に慣れていなくても簡単に撮影できるようになります。
インカメラとリアカメラの切り替え、ビデオ撮影の開始、「カメラ」アプリを特定のモード(写真、ポートレート、ビデオ、スローモーション)で開く、タイマー撮影の開始などをSiriで操作できます。
Keynote
KeynoteにおけるSIriの進化は、学校教育、マーケティング、ビジネス用途で特に有益だろう、とAppleInsiderは伝えています。
大規模言語モデル(LLM)を活用した新しいSiriは、プレゼンテーション作成の支援に大活躍してくれそうです。
具体的には、スライドに画像や音声、動画をスライドに挿入する操作を、「猫の写真をスライド1に追加して」のように、音声で指示できます。YouTubeなどの動画も簡単に挿入できます。
共有しているスライドで誰がどの部分を変更したかの履歴も確認できます。
メール
Apple標準の「メール」アプリは今年、AI機能の導入によって大幅な刷新を受ける、とAppleInsiderは伝えています。
具体的には、メールの内容からメールのカテゴリ(ニュース、プロモーション、ソーシャル、取引など)ごとに自動分類し、プロモーションコードや広告付きのメールをの識別、迷惑メールへの自動仕分けもできます。
「このメールに”はい、出席します。”と書いて全員に返信して」のように指示して操作したり、特定の送信元からの特定の要件のメール(例:配達)が届いたら通知することも可能になります。
また、メールの内容や、やり取りされた内容の自動要約もできるようになります。
一部はGmailがすでに実装している機能ですが、幅広いメールアカウントに対応可能な「メール」アプリで機能が強化されるのは、多くのユーザーにメリットが大きそうです。
メモ
Siriの高機能化によって、複数のメモを操作可能になり、タグの追加や削除、ピンの追加や削除などが可能となります。
また、「メモ」と「ボイスメモ」アプリの統合・連携が進み、「メモ」アプリ内で音声の文字起こしや要約を、画像などを追加して保存できるようになります。
「メモ」アプリで複雑な数式やグラフを保存できる「Math Notes」機能が追加されるほか、数式入力の認識によるオートコンプリートも利用可能となります。
写真
iOS18やmacOS 15の「写真」アプリでは、Siriを使って特定の人物や風景を簡単に開けるようになります。
写真の回転、フィルタの適用といった編集も、Siriへの指示で完結できます。
さらに、写り込んでしまった不要なものを簡単に取り除くことも、SIriへの指示で可能となります。
リマインダー
新しいリマインダーの作成、ハッシュタグの追加と削除、と入った操作がSiriで可能となります。
また、先日AppleInsiderが報じたように、「リマインダー」と「カレンダー」アプリの統合・連携が進み、予定を編集しながらリマインダーの操作が可能となります。
Safari
Safariで開いているWebページを読み上げてくれるほか、内容を要約できるようになります。
このほか、Siriでタブグループの追加、タブグループで開くと入った操作にも対応します。
iOS18のSafariは、「Webイレイザー」と呼ばれるコンテンツブロッカーも搭載する可能性があります。ただし、この新機能に対しては大手メディアが反発しています。AppleInsiderは、この機能がすでに完成しているとの情報を得ているものの、混乱を避けるため削除されるかもしれない、と伝えています。
株価
iOS18のSiriは、「株価」アプリで特定の銘柄に関連するニュースを表示したり、銘柄をウオッチリストに追加する操作が簡単にできるようになります。
ボイスメモ
上述の「メモ」アプリとの統合・連携に加えて、特定の音声ファイルの検索をSiriに頼めるようになります。
音声の自動文字起こしが利用可能となれば、録音内容を検索対象に含められることが期待されます。
システム設定、拡大鏡でもSiriが活躍
iOS18では、画面の明るさ、ホーム画面の設定、Appライブラリ、マルチタスク機能やジェスチャ操作の設定などをSiriで操作可能となります。
「拡大鏡」アプリでは、認識した被写体が何かをSiriが読み上げられるようになります。また、カメラアプリでとらえた人物が誰なのかを特定できるようになります。
Source: AppleInsider
- Original:https://iphone-mania.jp/news-581527/
- Source:iPhone Mania
- Author:hato