【iPhoneでGoogle】
スマートフォンのカレンダーアプリは、現代のスケジュール管理には必須の存在です。一方、iPhoneでカレンダーを利用する際には、iOS標準の「カレンダー」アプリを使うか、Googleが提供している「Googleカレンダー」を使うか、で悩んでいる人も多いことでしょう。
本稿では、無料で利用できる両サービスについて、24年6月時点でのiOS向けのアプリにおける特徴を改めて確認しつつ、両アプリを比較検討するうえでのヒントを探ります。
■見やすさはどちらが優れている?
まず、カレンダーアプリとしての見やすさを比べてみると、iOS標準の「カレンダー」は、年、月、日での3スタイルで表示を切り替えられるのが特徴です。「月」の表示では、日ごとの予定を箇条書きで表示しながらの確認ができますし、「日」の表示では上部に一週間分の日付が表示されるため直近の日程に切り替えつつ予定を管理するのに適しています。
一方、「Googleカレンダー」の表示は、「スケジュール」「1日」「3日」「週」「月」という5つのスタイルに切り替えることが可能。特筆すべきは、「3日」という単位で視認性を確保しつつ直近の日程のスケジュールを俯瞰できることや、iOSの「カレンダー」アプリにはない「週」単位での表示ができること、そして「月」の表示でも記録している予定の詳細を部分的に視認できることなどが挙げられます。
どちらが良いかは好みによる部分が大きいでしょうが、表示の柔軟性については「Googleカレンダー」に分があると言えそうです。
■操作性はiOSカレンダーの方が直感的
操作性については、iOSの「カレンダー」アプリにもメリットを感じられます。見逃せないのは、一度記録した予定の時間を変更する操作です。「日」のスタイルの表示で、予定を長押しすると、その上下端に白い丸が表示され、ドラッグアンドロップ操作によって、上下端の伸長が可能。視覚的・感覚的な予定時刻の調整が行いやすいと言えます。
また、長押し時にコピー&ペースト操作が行えることもiOSの「カレンダー」アプリの特徴です。長押しした際に表示されるメニューから「カット」や「コピー」を選択しておくと、新規予定を作成する際に、予定のタイトルを入力する欄に「クリップボード」からというレコメンドが表示され、これをタップするだけで素早く同様の予定を入力できます。
一方の「Googleカレンダー」アプリでは、一度入力した予定の時間幅を変える際に、編集画面を開いてドラムロールのUIを操作しなくてはいけなかったり、予定の複製操作も詳細画面から行う必要があったり、と感覚的な操作には向いていない印象をうけます。
つまり、カレンダー上の予定を直接操作したい人は、iOSの「カレンダー」アプリを、詳細画面から数字を変更する方がやりやすいという人は「Googleカレンダー」アプリを試してみるのが良いでしょう。
■応用機能に差はある?
続いて、予定に対するファイルの添付操作と、会議サービスとの連動などについてチェックしてみます。
iOSの「カレンダー」アプリでは、「iCloud」のアカウントとして作成したカレンダー(iCloudカレンダー)に対して、「ファイル」アプリを介してファイルを添付する操作が可能です。また、カレンダーのアカウントを問わず、登録してある予定に対して、FaceTimeでのビデオ通話用リンクを作成することもできます。操作は、登録する予定の編集画面で「場所またはビデオ通話」の欄をタップし「FaceTime」を選択するだけです。
一方の「Googleカレンダー」も、予定の編集画面の「添付ファイルを追加」の欄から「Googleドライブ」を介したファイルの添付操作が行えたり、「ビデオ会議を追加」の欄から「Google Meet」でのビデオ会議用リンクを作成することができるなど、同等の機能を利用できます。
つまり、こうした実用的な応用機能に関しては、特殊な使い方をしない限り、さほど致命的な差はないと考えてよいでしょう。
* * *
なお、iCloudカレンダーとして登録した内容を「Googleカレンダー」アプリへと移行する方法はあるものの、移行手順自体が複雑ですし、やや手間もかかるのであまりお勧めしません。一方で、Googleカレンダーの予定をiOSの「カレンダー」アプリ上に表示させることは容易です。
そのため、筆者のおすすめは、使用するサービスとしては、iCloudカレンダーとGoogleカレンダーを併用し、使用するアプリとしてiOS標準の「カレンダー」アプリを選択する方法です。このスタイルならば、iPhone上での直感的な操作を維持しつつ、Apple製品ユーザー以外ともGoogleカレンダーで共有カレンダーを作成しやすいといったGoogleカレンダーのメリットも活かせます。
もちろん、人によって感じ方は違いますし、ほかにもサードパーティ製アプリを使う方法もありますので、あくまでも一例として捉えつつ、広い視野で検討してみてください。
<文/井上 晃>
【関連記事】
◆Appleの“DockKit技術”を活用した自動追尾式iPhoneスタンドがベルキンより登場!
◆薄型軽量。Magsafeにもしっかり対応する強靭なカーボンケースでiPhoneを守ろう!
◆iPhone 15 Proの質感を手に感じていたいなら角とカメラだけ守れるバンパーケースがいいかも
- Original:https://www.goodspress.jp/columns/611086/
- Source:&GP
- Author:&GP