サイトアイコン IT NEWS

眺望が美しい地に建った、ガレージ中心の邸宅【GARAGE LIFE】

海に通うライフスタイルから、ガレージ付きの別荘を建てようと計画したKさん。いつの日か、環境がよくなり移り住むように。ガレージライフとカーライフを満喫している邸宅を訪問した。

神奈川県 K邸:山川設計

▲スライドタイプのアイアン製ドアを閉めてしまえばプライバシーが確保されたスペース。アイアン製の折り戸によりガレージとスペースを区別もしている

▲眺望のいい高台に建築されたガレージハウス。1階部分がガレージとなり、ガレージにはクルマが3台入れるスペースを確保

▲天井の傾斜を確認してほしい。向かって右側の窓に向かって広がるように設計されたリビング。景色がダイナミックに体感できる

 

■デザインが美しい注文住宅は、シンプルモダンにアクセントが加わった

▲正面に富士山、左側には海を望む。夏になると花火が上がるなど高台という土地の最大がストロングポイントでもある。トレーニングもKさんの日課だ

▲『ブラスデザイン』でオーダーをしたという1 枚もののアイランド型キッチン。高低差をつけたのもKさんのアイディア

神奈川県湘南地方に建てられたのはガレージ中心のガレージハウス。施主のKさんがGarageLifeの25年前に創刊した創刊号のフェラーリが保管されたガレージに刺激されて、将来はガレージを建築してフェラーリオーナーになると夢を持って仕事に励み、夢を実現した。

設計を担当したのはデザイナーズハウスやRCの注文住宅を得意とする『山川設計』の重量鉄骨造のガレージハウスだった。そのガレージに入るのは、3台のスーパーカー、フェラーリとロールスロイスのゴーストだった。

横浜市内で暮らしていたKさんは、ロングボードを趣味としていたことから週末になると湘南地方にボードを積んでクルマを走らせていた時に、将来は海の近くにガレージ付きの別荘を建てたいと考えていたのは今から約23年前のこと。そのためには資金をためようと35歳で独立して会社を経営、アルファ・ロメオやポルシェ964カレラ2などでサーキット走行を楽しんでいたが、夢をかなえる目標、リアリゼーションを実践。若くして起業してフェラーリを購入することを叶えた。

当時、住んでいた戸建てにはガレージがなかったので、将来はガレージハウスを建てたいと考えていたときにKさんの理想のデザインの家が『山川設計』の設計ということを調べいつかは『山川設計』で建てたいと20年間夢を持ち続け仕事に励んできた。そして友人にいい土地があったら声をかけてほしいと依頼していたところ、2017年に湘南地区の高台にまだ未公開の約100坪の土地の話をもらい「この土地を見に行って値段も聞かずに15分で決めました」とKさんは語る。

▲天井に貼られた木材がアクセントとなっているリビング。床にはタイルが敷き詰められ、掃除がしやすいように工夫したという

▲全国のリゾートホテルなどに導入されてるウェルランド製ジャグジー。エアブローにより身体のマッサージが可能

 

■既存のガレージシャッターは採用せず、エイジングされたロートアイアンのシャッターが

▲撮影時にガレージに入れられたのはロールスルイス・ゴースト、フェラーリ458スぺチアーレ、フェラーリ812スーパーエフェクト。いずれもドライブするクルマ

▲サーキット走行時に持参するのはフルフェイスのヘルメット。F1レースが好きなことも伺える

▲3トンまで対応が可能なフロアジャッキもガレージに用意。タイヤの交換なども昔はガレージで行なっていた

『山川設計』に注文したのは、1階をショールームのようなガレージにしてほしい。2階を日ごろの仕事の疲れを癒すことができるようにホテルのような設計に。そしてジャグジーを入れたいと要望して、お任せでデザインをしてもらったそうだ。重量鉄骨造2 階建てのガレージハウスは、近所の景観ともなじむようにシンプルでかつモダンなデザインのなかにエイジングされたアンティークなロートアイアンで造作したシャッターや格子が採用された。オーダーで製造されたガレージシャッターはモーターにより横方面にスライドさせると、そこにはクルマが4台入るスペースが現われ、隣接した書斎で仕事ができるようにプランニングされた。

2階は高台から富士山を正面に見ることができる借景を最大限活かして大きな窓を採用。天井には木材をめぐらして鉄骨を隠すなど『山川設計』らしいシンプルなデザインと、料理が好きなKさんのためにブラスデザインでオーダーしたアイランド型のキッチンが造作されている。そしてKさんが、日ごろの仕事を忘れるホテルライクが楽しめるウェルランド製のジャグジーが用意された。計画当初はセカンドハウスと考えていたが、あまりにも居心地がよく現在はKさんのメインの家となってしまっている。

現在、フェラーリ458スペチアーレや430スクーデリアなど数台所有しているK さんは、ポルシェを所有していた昔からサーキット走行を楽しみ、現在は年間10回ほどスポーツ走行を楽しんでいる。昔はガレージでオイル交換やサスペンションなども交換したそうだが、フェラーリはメカニックに依頼しているそうだ。

Kさんは「完成度の高い現在の高出力エンジンよりもV8エンジンのクルマでサーキット走行を走るのが楽しい」と、430スクーデリアで走行を楽しむほか、ガレージハウスに入らないフェラーリは自身で6棟の賃貸ガレージを建築して保管しているそうだ。

昔から夢をかなえてきたKさん。将来はリビングにF1マシンを飾りたいと語るが、その夢も叶えてしまいそうな勢いもある。今まで自分で設計してきた人生プランは確実に実践しているKさん。リアリゼーションをモットーに働き続けてきたKさんの夢の続きから目が離せない。

▲ガレージのエアコンは業務用の大出力の1機で対応。窓を開けてしまえば涼しい海風が流れている

▲ガレージは全体的にマッドブラックでペイント。ライティングは稼働式のスポットライトを用意している

▲『山川設計』でデザイン、オーダーしたというスライド式アイアンのシャッター。大きなモーターによりシャッターを巻き上げる

▲シルエットが好きだという、4.5リッター8 気筒のNA でありながら600psオーバーの458スペチアーレ。ステアリングフィールはじつに楽しいとはKさん

▲ガレージの奥側に用意されたのは仕事のための書斎とトイレ。階段を上がれば2階のリビングにアクセスが可能

 

■OWNER'S CHECK

▼一番気にいっているところは?
ガレージに設置したアンティーク調のアコーディオンの扉がよかったですね。ガレージドアも横引きなのも気に入ってます。

▼ちょっと失敗したところは?
もう1部屋あってもよかったかもしれません

▼次の夢はなんですか?
リビングにリフトでクルマを上げて眺めることもしてみた
いですね。

PLANNING DATA
所在地:神奈川県湘南地区
施工年月日:2019年9月
敷地面積:314.10㎡
延床面積:218.30㎡
ガレージ面積:95.54㎡
構造:重量鉄骨造
外装仕上げ:パネル
内装仕上げ:クロス
設計:山川設計
施工:齋藤工務店
愛機:
2015 年フェラーリ458スぺチアーレ
2009 年フェラーリ430スク—デリア
2020 年フェラーリ812スーパーエフェクト
2022 年ロールス・ロイスゴースト
ハーレー883 他

<取材・文/石原淳、写真/石河正武>

【関連記事】
◆フォルクスワーゲン「ゴルフ」が50周年!懐かしいモデルから希少なモデルまで歴代モデルを一挙大公開
◆キャンプ、釣り、自転車で味わう至高の秘密基地体験【MyCar秘密基地計画】
◆ロールス・ロイスが手掛ける最高級SUV「カリナン」シリーズⅡは魔法のじゅうたんのような乗り心地!

モバイルバージョンを終了