2023年度の中古スマートフォン販売台数は、前年度比16.6%増となる272.8万台で、過去最高を更新した、とMM総研が発表しました。新品価格上昇と実質賃金減少などの影響で中古スマホの需要は拡大を続けており、今後も中古スマホ市場の成長が続くと見込まれます。
中古スマホ販売台数、前年度比16.6%増え過去最高を更新!
MM総研が発表した「2023年度 中古スマートフォン市場規模の推移・予測」によると、2023年度における国内の中古スマートフォン販売台数は272.8万台で、前年度比16.6%増えて過去最高を更新しました。
この伸び率は、MM総研が前年度に予測した257万台をさらに大きく上回っています。
MM総研では、2024年度の中古スマートフォン市場規模を前年度比15.5%増の315万台と予測しています。その後も中古市場の拡大は続き、2028年度の販売台数は438万台に達すると見込んでいます。
中古スマホの伸びの要因:新品価格高騰、複数利用者増加、訪日外国人、法人需要
中古端末市場の伸びの要因としてMM総研は、円安や部材費高騰による新品価格の上昇と実質賃金の減少、複数端末利用者の増加、訪日外国人による購入、法人による利用増加などを挙げています。
法人による利用は、社員への端末貸与のほか、決済や飲食点での注文受付端末としての店頭利用などの需要で中古スマートフォンの市場が拡大しているとのことです。
店頭端末としての中古スマートフォン需要増大の背景には、注文受付などに広く利用されていたiPod touchの販売をAppleが2022年に終了したことも影響していると思われます。
利用期間や利用台数の幅広いニーズに対応可能なレンタルサービスを提供する中古事業者によるサービスも、法人需要を押し上げている模様です。
また、近年の傾向として、以前は店頭販売が中心だった中古端末市場が、コロナ禍を経てオンライン購入が増加していることが特徴的です。
中古スマホのトラブル「ネットワーク利用制限」は総務省が禁止へ
2022年7月に、Appleは急激な円安の進行に合わせる形で、日本国内でのiPhoneなどの販売価格を引き上げました。この直後には、中古スマホの販売が急増しています。
利用者が増え続ける中古スマホですが、一部ではトラブルもあります。
そのひとつが、前の利用者がキャリアから購入した分割代金を支払っていないと、「ネットワーク利用制限」がかかって利用できない(いわゆる「赤ロム」)という問題です。
総務省は2024年4月の有識者会議で「ネットワーク利用制限」はSIMロックが禁止された現在では実効性が薄れており、端末販売と通信契約を完全分離させた改正電気通信事業法の趣旨に合致していないとして、「ネットワーク利用制限」を原則禁止とする方針を示しています。
Source: MM総研
- Original:https://iphone-mania.jp/used-583701/
- Source:iPhone Mania
- Author:hato