周囲から聴こえてくる音を聞きながらお気に入りの楽曲のリスニングを楽しむ、いわゆる“ながら聴き”ニーズに注目が集まるなか、改めて評価が高まっているのが骨伝導イヤホンという選択肢。以前は「音漏れしやすい」「聞こえ方がイマイチ」などの不満も聞かれましたが、ここ数年の技術の進化によって、最近は実用度の高い製品が続々登場しています。
例えば今回紹介するラディウス「Beethoven(ベートーヴェン)HP-B100BT」(3万3000円)のそのひとつ。骨伝導を発見したとも伝えられる偉大な楽聖の名前を冠するだけあって、音質にはかなりの自信を見せています。
ひと目見て気づくのは、その形状の斬新さ。これまでの骨伝導イヤホンでは、ネックバンドで繋がった左右2つの振動部をこめかみ付近に押し当てて装着するスタイルが一般的。
しかし、この「Beethoven」ではいわゆる完全ワイヤレスと同じく、左右が完全に分かれたスタイルを採用しています。
音を発するドライバユニット部分の内側からはリングパーツが伸びており、このパーツが耳孔を囲む耳甲介(じこうかい)と呼ばれる部分にぴたりとフィット。
また、ドライバユニットの上部からはシリコン製イヤーフックが伸びていて、このフックを耳の外側に引っ掛けて装着するというスタイルは、骨伝導イヤホンとしてはかなり画期的です。
さらに、音を伝える仕組みも従来とは大きく異なります。従来の骨伝導イヤホンの多くは左右それぞれの側頭部にイヤホンを当て、発せられた振動が耳周辺の骨から内耳に伝わることで音声信号が脳に届けられていました。
対してこの「Beethoven」では、ひと言で言えば気導音+骨導音によるハイブリッド方式を採用しています。
すなわち、音の中核を担う中低音域についてはリングパーツを介した振動が骨導音として伝え、音の質感を決定づける高音域についてはユニットに搭載される音出孔からの気導音がダイレクトに伝達。
骨伝導だけでは再現しきれない高音域を気導音がカバーすることで、これまでの骨伝導ではなし得なかった豊かなリスニング体験を実現しているのです。
この新発想のハイブリッド型骨伝導ドライバーは、1985年の創業以来骨伝導一筋に開発に取り組んできたテムコジャパンが手がけたもの。
日本における骨伝導のパイオニア企業が携わったと聞けば、その品質の高さは推して知るべしです。
もちろん耳甲介に取り付けられるリングパーツは耳孔を塞がないから、外部からの音の聞き取りを妨げる不安は無用。
また、骨伝導イヤホンの弱点とされてきた音漏れの問題も、ユニットの表裏に発生する空気振動を利用した技術“リバーサルフェーズアンチリーク”によって解決。音漏れを最小限に抑え、今までにない静音性を実現しています。
また2台のデバイスに同時に接続できるマルチポイント機能に対応、例えばPCで動画視聴中にスマホの着信があれば自動的にデバイスが切り替わるなど、2台のデバイスをシームレスに使いこなすことが可能。
通話着信時に便利なAIコールノイズリダクション機能も搭載します。
通信方式はBluetooth v5.3で、対応コーデックはAACとSBC、屋外での利用やワークアウト中の使用を想定して、IPX4の防滴性能を装備。
カラーは淡く優しい色合いのブルーグレーと、落ちついた印象を与えるグレイッシュなブラックの2色のバリエーションで展開します。
ただし連続再生時間は実測値で最大5時間、充電ケース併用でも最大17.5時間。一般的な完全ワイヤレスと比べるとかなり控えめな点についてはあらかじめご留意の程を。
>> ラディウス
<文/&GP>
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- Original:https://www.goodspress.jp/news/626229/
- Source:&GP
- Author:&GP