コロナ禍を明けて“キャンプブーム終了”がささやかれたが、案外、市場は堅調だ。根強く確実な需要があることを示す調査結果や、ブームの終焉をポジティブにとらえている人も少なくないと示す調査結果も出ている。
コロナ特需を経て、新たな段階に入ったとされる日本のキャンプ・アウトドア市場。防災月間である今月は、アウトドアブランド各社がキャンプ用品が防災グッズにもなるとして災害時に備えるためのキャンペーンも目立っている。
LOGOSを展開するロゴスコーポレーションは、プラスが発行する小冊子「災害時にも大活躍!のアウトドアグッズ特集」の制作に協力。9月17日に発刊されたこの冊子では、テントはもちろんスマホの充電ができるランタンなどのおすすめグッズを紹介している。
発電ガジェットが人気、アウトドアでも快適環境を重視
海外クラファンサイトではいま、電力供給ガジェットが次々と登場し人気を博している。「オール電化キャンプ」という言葉もあるとおり、アウトドアやキャンプ中にも電源を確保して快適な環境を実現したいという需要があるのだ。
「ソーラーテーブル」などの太陽光発電機器はよく見かけるものだが、現在プロジェクト実施中の「Shine 2.0」は珍しい風力発電機。雨天・曇天でも、風さえあれば電力を電子機器に供給することができる。 また、「太陽光パネル搭載バックパック」も多くのプロジェクトが実施されてきた分野だ。 ソーラーバックパックが多いなか、変わり種である「バックパック冷蔵庫」のプロジェクトが大きな成功を収めている。「Litheli FrozenPack」は15分の急速冷却を実現。車での移動中に車載充電を利用して冷却、車を降りてプラグを抜いたらバッテリーに切り替えて6時間以上冷蔵可能というポータブル冷蔵庫である。 Indiegogoでのプロジェクトは執筆時点で残り11日、1,283人の支援者からおよそ5,800万円の資金を獲得し、1万9,000%という桁外れの目標達成度をたたき出している(※設定金額が2,000ドルではあるものの)。また、日本のクラファンサイトMakuakeでも同程度の成功を収めている。こうしたアウトドアでの電力需要は長年の進化をたどっている。2016年実施という昔のプロジェクトだが、炎の熱でスマホを充電できるという「JikoPower Spark」も目標金額の獲得に成功していた。
「自然を楽しみながらも電力は確保したい」というニーズは一見矛盾するようにも聞こえるが、それを可能にする発電ガジェットは災害時にも威力を発揮する。日本のような災害の多い国でこそ各家庭に装備しておきたいものだ。(文・Techable編集部)
- Original:https://techable.jp/archives/245543
- Source:Techable(テッカブル) -海外テックニュースメディア
- Author:芥田かほる