<編集長の愛用品 Vol.1>
食事をする、仕事をする、寛ぐ、権力を誇示する…イスは“座る”に特化したアイテムながら目的によりその形状は大きく異なります。素材やスタイルも多岐に渡り、バリエーションは豊富。好みも分かれます。
個人的にもイスが好きということもあり、自宅にはワーキングチェア、ダイニングチェア、アウトドアチェア…など、数多くありますが、一番のお気に入りは、TRUCKの「TSP FOLDING LOW CHAIR」(5万1700円 ※購入当時は4万5100円)。
インテリアが好きな人で知らない人はいない、こだわりの家具店TRUCK FURNITUREが手掛ける唯一(派生モデルはあり)のフォールディングチェアです。
&GP編集長|澤村尚徳
月刊『GoodsPress』の編集長を経て、『&GP』の編集長に。趣味は旅行、キャンプ、コーヒー焙煎ほか多岐に渡る。捨てられない性格で、部屋にはモノが溢れている
■素材と色合い、そして佇まいにひと目惚れ
購入したのはコロナ禍、サイトをチェックしていてひと目惚れ。TRUCKらしさが漂う木の素材感を活かしたビンテージ調のデザインに心を奪われました。
「焚き火をしながらスコッチを飲む、焚き火barのために作った」というだけあって、前屈みになれば火をいじるのが楽だし、グラスを持てば肘掛けにスッとヒジが乗る構造。座っていながら、一連の動作が澱みなく完結します。
長時間座っていても違和感を感じない座面と背面の素材は、焚き火でも穴が空きにくい帆布製。デニムの聖地、岡山県児島の旧式シャトル織機で織られたという6号帆布で、縫製後に染められ、使い込んだ風合いに加工されています。
肘掛けはナラの無垢材。使い込むうちに経年変化が楽しめるようですが、愛用して3年。まだまだこれから。
長年のお付き合いで、どう変わるのか…消耗品とは使い方を異にする、楽しみを与えてくれるイスです。
佇まいという意味では、どこに置いても様になるイス。趣があり、気に入った場所でサッと広げれば、自分だけの寛ぎ空間に早変わり。
アウトドアだけでなく、室内でも、それは一緒。
自宅にはソファがないので、毎夜これに座り、お酒とともに1日の疲れを癒すのが日課。身を委ねられる相棒です。
■実は機能的で座り心地は極上
いくら佇まいが美しいからといって、座りにくければ本末転倒。
座面の高さ、広さ、張り、背もたれの傾き、デザイン、重さ…イスは使ってみないと良し悪しが分かりません。試し座りをせずに購入したので、いくばくかの不安はあったものの、結論からいうとフォールディングチェア(アウトドアチェア)としては“アガリ”の1脚。1人でゆっくりキャンプに行く時はこれに限ります。
広げた時のサイズはW550×D600×H640mmとゆったりサイズ。
絶妙な高さ加減で、足を伸ばしても畳んでも座りやすく、座面の布はちょっと緩めの張り。緊張感を感じないし、背もたれの角度がちょうどよく、きちんと座ってもいいし、フレームに頭を預けてダラっとしてもいい感じ。
首の上部、頭の付け根あたりを預ければ、ボーッとするのにちょうどいい角度。ただし、フレームにはタオルなどクッション性があるものを巻いた方が快適さは向上します。
フレームはアルミ製で、フォールディングだから持ち運びも、しまうのも楽。
ちなみに室内では、脚のフレームにはフェルトを巻いて使用。若干、美しさを損ないますが、快適性を優先した結果。配管用の保温チューブのようにフレームを覆うものを巻けばもう少しましな見た目になるかもしれませんが…。
そんな感じで日々愛用しているTRUCK「TSP FOLDING LOW CHAIR」は、1人だけの空間を生み出す最小の家具。自分の体との相性がよく、まるでストレスを感じない個人的にアウトドアチェアの終着点です。
>>TRUCK
(写真・文/澤村尚徳)
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- Original:https://www.goodspress.jp/columns/629914/
- Source:&GP
- Author:&GP