【進化したiPhoneマップ】
24年秋にリリースされたiOS 18では、ウォーキングのルートを自在にカスタマイズできる「カスタム経路」機能が追加されましたが、皆さんもう試されたでしょうか?
カスタマイズした移動ルートを保存する機能は、競合の「Googleマップ」でもモバイルアプリなら利用できます。ただし、移動手段が「車」に限られるのが落とし穴。一方、Apple Mapsでは「ウォーキング」でのみ利用できるので、市街地の散策などに備えるには便利です。
本稿では、同機能の概要と使い方について、改めてチェックしていきましょう。
■「カスタム経路」とは、どんな機能?
「カスタム経路」は、Apple Mapsに追加された新機能で、iPhoneの「マップ」アプリから利用する場合には、iOS 18以降にアップデートすることで利用できます。
なお、同機能を利用できるのは、移動手段として「ウォーキング」を選択した場合のナビゲーションです。例えば、市街地を移動する際のナビゲーションで利用するならば、「出発地点から、この角を曲がって、次はこの角を曲がって、ここに到着しよう」のように、選択するルートを順に細かく指定していけるのが特徴です。
主な用途としては、先述したような都市部や市街地の散策や、大きな公園や緑地でのウォーキングのルートを出発前に事前に決めておき、そのルートを歩く場所の基準にするといった使い方が考えられます。
例えば、「駅A」で降りて、途中で飲食店に寄り、コンビニによってから、「駅B」で乗り換える——といった想定の場合、途中のルートを細かく計画できるわけです。
なお、作成したカスタム経路は、「ライブラリ」として保存しておけます。現地で経路をカスタマイズするだけでなく、事前に経路を計画しておき、現地に近づいたらそのカスタム経路を開いてナビゲーションを利用するといった運用も可能。日常的に繰り返し利用するウォーキングの定番コースなども、登録しておけば、すぐに呼び出せます。
■経路をカスタマイズして保存する方法
カスタム経路を作成する手順は、主に2通りがあります。
1つ目は、移動経路を検索する手順のなかで作成する方法です。こちらは、ユーザーが現地にいる状態で、そこからのナビゲーションを利用したい場面に適しています。
マップ上で地点や施設を検索し、その地点や経路の情報が表示されている画面から、経路のアイコンを選択。次画面で、人が歩いているアイコンを選択して移動手段としての徒歩を選択します。この状態の画面の最下部に「カスタム経路を作成」というボタンが表示されます。
この手順で進めた場合には現在地がスタートの起点となり、タップした場所を順に通過するようにルートをカスタマイズできます。最後に画面下部に緑で表示されている「出発」をタップすれば、指定した経路でのルートナビゲーションがスタートします。
2つ目は、ライブラリの「経路」の一覧画面から作成する方法です。こちらは、あらかじめルートを作成して保存しておき、現地に訪れてからナビゲーションを利用したいような場面で活用しやすいでしょう。
まず、下部に表示されるユーザーアイコンをタップし、「ライブラリ」を選択。「経路」を選び、「+経路を作成」(または右上に表示される「+作成」)をタップします。こちらの手順では、ルートの開始地点もタップして追加することができるので、ユーザーの現在位置に関係なくカスタム経路の設定が可能です。
画面下部に表示される「保存」をタップすると、作成したルートに名称とメモ(任意)を付与してライブラリの経路として保存されます。なお、ルートナビゲーションをライブラリに保存する際には、「経路をダウンロード」というスイッチを選択でき、これをオンにしておくと、オフライン利用のための地図データのダウンロードもまとめて利用できます。なお、地図データは容量が大きいので、生活圏内や旅行先のみの必要ダウンロードに留めておくのが良いでしょう。
ちなみに、スタート地点が現在地から離れているルートの場合には、「出発」ではなく、「経路」というボタンが表示されます。これをタップすることで、ルートのスタート地点までの移動経路のナビゲーションが開始されます。
どちらの手順でも共通する内容としては、カスタム経路を作成する画面では「逆にする」「往復」「一周」というメニューも表示されることが重要です。例えば、ウォーキングで一定のポイントで折り返して帰りたいという場合には、「往復」を選択することで、来た道をそのまま戻るという前提でのルートナビゲーションを作成できます。
■保存したカスタム経路を表示する手順
作成したカスタム経路を再表示するには、ライブラリの経路画面を開けばOKです。先ほどと同様に、下部に表示されるユーザーアイコンをタップし、「ライブラリ」→「経路」を選びましょう。保存しておいたルートが一覧表示されますので、必要なものをタップします。
作成したルートのナビゲーションが表示されるので、スタート地点の近くまで出向いた状態で「出発」をタップしましょう。これでナビゲーションが開始されます。
* * *
iPhoneの「マップ」アプリで作成したルートナビゲーションのメリットには、Apple Watchで確認しやすいことが挙げられます。オフラインマップをダウンロードしたデータはウォッチ側にも同期されるので、ウォッチ単体でウォーキングしたいような場面でも活躍するはず。お手持ちの端末がある場合には、実際に使い勝手をチェックしてみてくださいね。
なお、機能の建前としては、等高線表示機能とともに「ハイキングでも利用できる」とされていますが、同機能だけで登山や初めてのルートでのハイキングを計画するのは筆者としてはオススメはしません。まずは市街地や公園・緑地などでの使用を、そして慣れてきたら現地のルートも把握しているような場所でのカジュアルなハイキングなどで利用を試してみるのが良いと思います。
<文/井上 晃>
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