Appleは「プライバシーはユーザーの基本的人権」と謳っており、GoogleやFacebookなどのライバル企業とは異なり、ターゲティング広告を行わない方針を示してきました。しかし、興味深い特許申請が見つかったと話題になっています。12月5日、米国特許庁は「Temporal Reasoning（時間的推論）」と題するAppleの特許出願を公開しました。
ユーザーの生活全体像を浮き彫りにする特許技術
Appleの新たな特許出願では、ユーザーの人生における日常的な出来事や特別な出来事を包括的にマッピングするため、ライフイベントの生成を含むコンテクスト理解システムとその方法について記載されています。このマッピングには、ユーザーの過去・現在・未来の側面や、アクティビティ、社会的な関わりなどが含まれます。
この特許技術は、時間経過に伴って収集されたコンテクストデータを処理することで、価値ある洞察を抽出することを目的としています。
結果として、この「時間的推論」によりユーザーの生活全体像が明らかになり、パーソナライズされたおすすめやターゲット化されたサービス、さらにはターゲティング広告の提供が可能になるとされています。
プライバシー重視の方針はどこへ？
Appleは以前からプライバシーをマーケティング戦略の中心に据え、さまざまな動画広告を通じてそのメッセージを発信してきました。
しかし、今回明らかになった特許出願は、このプライバシー戦略に矛盾する可能性があるため、「プライバシー重視の方針はどうなったのか」と注目を集めています。
徐々に広告を導入しているApple
AppleはApp Storeで広告運用を徐々に拡大しており、昨年はApp Storeの「Todayタブ」に新たな広告スペースを導入するなど、広告収入を緩やかに増やしているとみられます。
Appleはハードウェア企業として知られていますが、業績発表によればサービス事業からの収益も増加の一途をたどっています。
Source: Patently Apple
Photo: Apple
- Original:https://iphone-mania.jp/apple-591248/
- Source:iPhone Mania
- Author:lexi