【達人のプラモ術】
BANDAI SPIRITS
「ゴジラ(2024) from「ゴジラxコング 新たなる帝国」」
01/04
お待たせしました! 2025年「達人のプラモ術」スタートです。第1弾となる今回は、昨年公開され人気を博した映画『ゴジラ×コング 新たなる帝国』に登場したモンスター・ヴァース(※)版のゴジラを製作します!(全4回の1回目)
※モンスター・ヴァース( MonsterVerse):ワーナーブラザースとレジェンダリーピクチャーズが展開する、ゴジラやキングコングを主人公とした一連の映画シリーズ。第1作は、『ゴジラ』のリブートである『GODZILLA ゴジラ』(2014年)。
モデルアート公式チャンネル」などでもレビューを配信中。
■BANDAI SPIRITSがモンスター・ヴァースゴジラをプラモデルで立体化!
キットは、ずんぐりとしたマッシブな体躯で頭部が小さく巨大な背ビレを持つモンスター・ヴァース版のゴジラを、迫力ある咆哮ポーズで再現したプララモデルです。有機的な外皮のディテールに加え、ゴジラの外骨格構造が再現されています。
1989年に公開の東宝映画『ゴジラvsビオランテ』以降、ほぼすべてのゴジラ映画に、怪獣&メカデザインの他、設定や演出プランの提供で参加している西川伸司氏のプロデュースで立体化。あえて可動を排することで、骨格は“体内に収める”と“外皮と並べる”のふたつのディスプレイ方式を選ぶことができ、モンスター・ヴァース版ゴジラを堪能できるディスプレイモデルとなっています。
BANDAI SPIRITS
「ゴジラ(2024)From「ゴジラ×コング新たなる帝国」」(7480円)
2024年12月14日発売
(C)2024 Legendary. All Rights Reserved. GODZILLA TM & TOHO CO., LTD. MONSTERVERSE TM & Legendary
■ブルーレイで改めて鑑賞すべし
■ゴジラの骨格を堪能する
2024年の「達人のプラモ術」は、タミヤの「ポルシェ911 GT3 RS(992)」を製作して幕を閉じましたが、2025年の第1弾はスケールモデルとは趣を変えて、BANDAI SPIRITSが昨年末に発売した映画『ゴジラ×コング 新たなる帝国』に登場するモンスター・ヴァース版ゴジラを製作します。
昨年10月に開催された第62回全日本模型ホビーショーにおいて展示されていたサンプルを観て以来「むむっこれは作りたい!」と思っていたキットです。
達人的には、スケールモデルに加えて、SF系メカ、クリーチャー、モンスターなんかも大好物でして、当然ながらゴジラも大好物なので外せません。
今回のキットはなんといってもゴジラの骨格が再現されているのがポイントです。さらに、その骨格を外皮の中に収めることができるという怪獣。恐竜好きにはたまらん仕様となっています。
骨格はオリジナルの設定ですが、デザインを手がけたのはキャラクターデザイナーの西川伸司氏。それだけにディテールの完成度、リアリティも素晴らしく、本当にゴジラの骨格ってこうだよねという説得力ある造形となっています。
■あえて可動を排したディスプレイモデルとしての完成度
モンスター系にモデルは手足や尻尾など可動するものも多いのですが、本キットは外皮内部に骨格を収められる構成となっているため、マッシブな体躯で頭部が小さく巨大な背ビレを持つモンスター・ヴァース版のゴジラが、ぐっと首を前に突き出した迫力ある咆哮ポーズを再現したディスプレイモデルとなっています。
骨格は咆哮ポーズに合わせたリアルな繋がりを表現。ゴジラの化石などは実在しないですが、骨のつながりなど細部の構造まで恐竜化石などに見られる骨格のリアリティを感じさせるものになっており、外皮に合わせて頭部から長大な尻尾の先まで、咆哮するゴジラの身体のうねりを再現しています。
また外皮は、マッシブなゴジラの筋肉の盛り上がり、そして有機的かつ高密度な外皮のディテールが再現されており、非可動モデルならではのパーツの合わせ目が目立たない分割配慮がなされた設計になっています。皮膚と骨の質感は良い感じで、外皮パーツは濃いグレー、骨格はややアイボリー調の白で成形されており、塗装をせずともリアルな仕上がりを得られます。
■骨格を組む!
キットは特にスケールは設定されていません(『ゴジラvsコング』での設定身長は120m)。完成すると全長約255mmと迫力あるサイズとなります。
とは言うものの、非可動モデルということもあり、大きさの割にパーツ数は少なめで、接着剤を使用しないスナップフィット仕様となっています。
怪獣ではないですが、バンダイは「プラノサウルス」シリーズとして外皮と骨格を再現した恐竜プラモを発売しており、今回のゴジラにもそのノウハウが活かされているようです。
ではさっそく組んでいきましょう。
まずは骨格を組んでいきます。接着剤不要のスナップキットなので、インストの指示に沿って組んでいけば難しいところもなく、サクサクと進められます。
組むとわかりますが、骨格は恐竜や爬虫類のそれではなく、人間の骨格を参考にしているような構成となっていて、これは骨格の設計を手がけた西川氏の解釈なのだと思われます。組み上げた骨格を観ての印象は、うーんカッコいい! これに尽きます。
またパーツをランナーから切り離した際にゲート跡ができるだけ目立たないよう工夫されているのもポイントです。それだけにニッパーも薄刃のプラモデル専用を使うことをオススメします。
■頭部の組み立て
■胸部の組み立て
背骨に胸部パーツを組み合わせいきます。接着剤を使わないスナップですが、パーツに弾力あるので破損しにくく、パーツの固定がしっかりできます。肋骨を組み付ける背骨の部分は中心となるパーツ(G-15)に肋骨を左右から組み付けることで胸部となります。
■尻尾の製作
ゴジラといえば長い尻尾が特徴ですが、キットは少ないパーツ(6パーツ)で筋肉がうねる尻尾の骨格が再現されています。キットの尻尾は浮いた状態を再現していますが、尻尾を接地させる案もあったとのこと。しかし動きのある咆哮ポーズを再現したディスプレイモデルだからこそ、尻尾を挙げたポーズにこだわっているそうです。
■脚と腕の製作
尻尾を組んだ胴体に脚を組んでいきます。そのままだとやや傾いた姿勢となりますが、持ち上げた尻尾を付属のスタンドで支えることで脚を広げ力強く咆哮するポーズが再現できます。
腕は3パーツ(両腕で6パーツ)で構成されており、先に組み上げた胴体に取り付けれことで咆哮ポーズが完成します。
■背びれの組み立て
ゴジラのアイデンティティでもある背びれは、1組あたり3枚のパーツをクリア成形のジョイントで組み合わせて、背骨に組み付ける構成になっています。つまりゴジラの背びれは背骨から生えているものではないということ。これはなかなか興味深いです。
背びれは左右で似たような形のパーツが多いので、ランナーから一度に切り離してしまうのはNG。インストに沿って順番に組んでいきます。
■骨格の完成!
サクサクと制作を進めて約2時間ほどでゴジラの骨格が完成しました。いやぁカッコ良いです! この状態でも存在感アリアリなのですが、やはりこのあと塗装をしていきたいと思います。
インストではAFVモデルの汚し塗装などに使用するMr.ウエザリングカラーを使った塗装がテクニックが紹介されています。
* * *
「ゴジラ(2024)From「ゴジラ×コング新たなる帝国」」のモンスター・ヴァース版ゴジラ、作りやすく誰でも楽しみながら迫力あるゴジラを作り上げられるキットとしてオススメ度☆×5です。
次回は骨格の塗装と外皮の製作も進めます!
2025年も「達人のプラモ術」をどうぞよろしくお願いいたします。
>> [連載]達人のプラモ術
<製作・写真・文/長谷川迷人>
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- Original:https://www.goodspress.jp/howto/653809/
- Source:&GP
- Author:&GP