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iPhone16の出荷台数が前年割れ!Appleの戦略は限界か?

iPhone16シリーズの2024年10月〜12月期における出荷台数が、前年のiPhone15シリーズから約3%減少した、と著名アナリストのミンチー・クオ氏が推計しています。Apple IntelligenceがiPhoneの販売に直結していないことも分かります。AppleによるiPhone販売戦略は限界に達しつつあり、戦略見直しが必要だ、と同氏は指摘しています。

iPhone16シリーズ、2024年10月〜12月の出荷台数は6,600万台

Appleが発表した2024年10月〜12月期の業績では、四半期売上高は過去最高を更新したものの、大黒柱であるiPhoneの売上高は前年同期比0.8%の微減を記録しました。

AppleはiPhoneなど製品の出荷台数を公開していませんが、Apple関連情報に精通した著名アナリストのミンチー・クオ氏が、出荷台数の構成比や為替レートなどを考慮して推計したiPhoneの出荷台数を発表しました。

Apple Intelligenceを目玉としたiPhone16シリーズの2024年10月〜12月の販売台数は、世界全体では最大6,600万台だったと推測しています。これは、前年同期におけるiPhone15シリーズの最大6,800万台よりも約3%減少しています。

iPhone16シリーズ、Apple Intelligenceが使えない日本でプラス成長

Apple Intelligenceが最初に利用可能となったアメリカでのiPhone16シリーズの出荷台数は2,100万台で、前年同期(iPhone15シリーズ)から2.3%減少しています。

興味深いことに、Apple Intelligenceが2025年4月に提供予定の日本では、2024年10月〜12月におけるiPhone16シリーズの出荷台数が470万台と、前年同期(iPhone15シリーズ)から6.8%の増加をみせています。

これは、Apple IntelligenceがiPhoneの販売増加に貢献していないというクオ氏による先日の主張を裏付けるものと言えます。

2024年10月〜12月
(iPhone16シリーズ)
2023年10月〜12月
(iPhone15シリーズ)
増減
世界全体〜6,600万台〜6,800万台約3%減
アメリカ2,100万台2,150万台2.3%減
日本470万台440万台6.8%増

iPhoneの売上高は0.8%減でも出荷台数は5.8%減少

クオ氏は独自調査から、2024年10月〜12月期に出荷されたiPhone(全モデルの合計)は、前年同期比で5.8%減少していると推測しています。

出荷台数が5.8%も減少したのに、売上高の減少が0.8%減で収まったのは、平均販売価格(ASP)戦略によるものだ、とクオ氏は見ています。

高額なProモデルの割合が、54%から61%へと上昇しているのに加え、Proモデルユーザーは大容量のストレージを搭載した製品を選ぶ傾向があることから、平均販売価格を引き上げている、とクオ氏は推測しています。

クオ氏は、販売台数の減少に販売価格の引き上げで対抗できるのは、Appleの強力なブランド力があればこそだ、と評価しています。

しかし、Proモデルを用いた平均販売価格引き上げ戦略は限界に達しつつあり、Appleは販売戦略を見直さないと、2026年にはiPhoneの売上高は前年同期比で5%前後の減少に直面する可能性がある、と指摘しています。

Source: ミンチー・クオ氏

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