【キャッシュレス決済の現在地】
「おサイフケータイ」といえば、FeliCaに対応したAndroid端末で非接触型決済を利用したい場合に使う定番のアプリのひとつです。フィーチャーフォン時代から長く展開されてきたサービスなので、長く親しんできたという方も多いはず。
一方で、iPhoneからAndroidに乗り換えた場合などには初めて使うこともあるでしょうし、スマホ決済を使うようになったのが最近で「Google Wallet」アプリを使っていて「おサイフケータイ」アプリの方は全く起動したことがない、という方もいるかもしれません。あるいは、何となく「難しそう」と感じて手を出してこなかった人もいるでしょう。
本稿では、そういった人のために、いまさら聞きづらい“おサイフケータイの基本”について、おさらいしていきましょう。
■おサイフケータイの特徴は?
おサイフケータイは、Androidで使える「モバイル・ウォレット」アプリのひとつです。なお、モバイル・ウォレットの概要については、過去回で紹介しているので、必要があればご参照ください。
>> 今さら聞けない「Apple Pay」や「Google Pay」の仕組みと使い方
さて、具体的に「おサイフケータイ」アプリに登録できる主なサービスには、以下のようなものがあります。
【電子マネー】
・WAON
・楽天Edy
・QUICPay
・nanaco
・iD
【乗り物】
・モバイルSuica
・JALタッチ&ゴーサービス
・モバイルPASMO
・モバイルICOCA
【会員証・ポイント・クーポン】
・モバイルdポイントカード
・ゴールドポイントカード
このように電子マネーには広く対応しているものの、クレジットカードブランドのタッチ決済を選択した非接触型決済や、オンライン決済、チケットの管理などには不向きです。この点を踏まえると、「Google Wallet」アプリの方が汎用性は高いと言えるでしょう。
もちろんおサイフケータイはモバイル決済サービスの先駆け的存在であり、各社からモバイル・ウォレットサービスが登場しだした頃には、国内で使える電子マネーの対応範囲の広さなどが大きなメリットでした。しかし、競合の対応状況は広がり、そんな優位性も既に薄れてきている印象ではあります。
そのため、現実的には、特定の交通系電子マネーサービスやポイントを使うためにおサイフケータイの利用を迫られるというケースが多いかもしれません。
■基本の使い方
「おサイフケータイ」アプリを初めて起動する場合には、アプリ自体のセットアップ手順が必要になります。画面指示に従って操作を進めていき、一部サービスで必要なGoogleアカウントでのログインも行なうことになります。
その後は、使用したい決済方法ごとに必要な手順を追って登録作業を進めることになります。例えば「QUICPay(クイックペイ)」ならば「Google Wallet」との連携が必要になり、「iD(アイディ)」ならば専用アプリのインストールが必要になるなど、決済方法ごとに手順は全く異なります。
では具体的な手順例として、実際に「PASMO(パスモ)」を登録して、クレジットカードでチャージをできるようにするまでの流れを紹介しましょう。
以上のような電子マネーが使える状態になったら、店頭のレジにて「おサイフケータイで」と伝えるか、「PASMOで」のように電子マネーのブランドを伝えて端末をリーダーにタッチして、非接触型決済を実行しましょう。
最初のセットアップには骨が折れますが、初回の手順さえ完了すれば、チャージと決済などの操作を繰り返せばOK。さほど苦労せずに使えるでしょう。ぜひ使ってみたいサービスや、必要な対応クレジットカードを持っている電子マネーなどにチャレンジしてみてください。
* * *
なお、機種変更の際には、電子マネーに関しては旧機種からサービス事業者のサーバに対して一時的なデータの預け入れを行い、新機種の受け取る流れを踏むことになります(一部のサービスに関しては、旧機種から情報を削除してから、新機種で再度設定が必要になることもあります)。
ちなみに、2018年以前に発売された一部機種については、おサイフケータイ機能のサポートが終了してしまうことが、フェリカネットワークス社からアナウンスされています。もし該当するような古い機種を長くお使いの方で、おサイフケータイに興味が出てきた方は、機種変更後に挑戦するのが良いかも知れません。
<文/井上 晃>
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- Original:https://www.goodspress.jp/howto/662502/
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