Appleは3月12日、「MacBook Air」の新モデルを発売しました。従来通り、13インチと15インチの2サイズが展開されつつ、新色を追加。また搭載チップが順当に「M4」へ刷新されたほか、いくつかの新機能もサポートしています。
本稿では、こうした同機の特徴を、ポイントを絞っておさらいしていきましょう。
■「M4」チップを搭載してパワーアップ
本世代におけるアップデートの目玉は、やはり「M4」チップへの刷新です。24年3月に「M3」搭載モデルが発売されてからきっちり1年。堅実にマイナーアップデートを遂げてきたという認識で問題ありません。
概要をおさらいしておくと、「M4」はTSMCの第2世代3nmプロセスで設計されたSoC(システム・オン・チップ)です。内部構成としては、10コアCPUと最大10コアのGPU、16コアNeural Engineを内蔵しています。
関連して、MacBook Air(M4)では、ユニファイドメモリとして、従来の16GB、24GBに加えて、新たに32GBのオプションも用意されました。
なお、Macシリーズでは、2024年モデルの「iMac」(11月発売)、「MacBook Pro」(11月発売)、「Mac mini」(11月発売)において、既にM4が搭載されてきていました。ユーザー視点では、若干遅れてようやく手頃な「MacBook Air」にも降りてきた、といった印象ですね。
処理性能は「M1」チップ搭載のMacBook Air(2020年11月発売)と比べると最大2倍。一方のバッテリー駆動時間は、最大18時間で維持されています。「M3」と比べてもAI関連処理の性能が上がっていると思われるので、Apple Intelligenceの日本語対応前にはピッタリ。そろそろ買い替えを…と検討し始めた方ならば嬉しい一台でしょう。
■機能面はWeb会議利用と外部モニター出力に注目
Macbook Air(M4)になって、新たに対応した機能もいくつかあります。
1つ目は、Web会議などで使えるカメラ機能です。MacBook Air(M4)では、カメラの仕様が「デスクビューに対応した12MPセンターフレームカメラ」へと変わり、自動で画角の中心にユーザーを捉える「センターフレーム」や、手元を俯瞰したように映せる「デスクビュー」といった機能をサポートしました。通常のWeb会議ではさほど使わない機能かもしれませんが、配信を行う側に回る機会が多いならば、恩恵があるかもしれません。
2つ目は、外部モニターに接続した際に、本体のディスプレイでの表示を維持しつつ、さらに最大2台の6K外部ディスプレイへの出力を同時に行えること。M3搭載モデルでは、本体のディスプレイを閉じた状態なら2台に出力できるという仕様だったので、実質的に使える枚数が1枚増えたわけです。
■新色「スカイブルー」を追加
外観に関しては、基本的には2022年モデル(M2搭載世代)から大幅刷新された新世代のデザインを踏襲しています。ディスプレイサイズが13.6インチと15.3インチの2サイズ展開であることも従来通りです。
一方、M3 → M4世代間で変化があったのは、カラーバリエーション。MacBook Air(M3)では「シルバー」「スターライト」「ミッドナイト」「スペースグレイ」という4色のラインアップでしたが、MacBook Air(M4)ではここから「スペースグレイ」が無くなり、新色の「スカイブルー」が追加されています。
そのほか、細かい部分ではありますが、日本語キーボードにおける「英数」「かな」キーの表記が、それぞれ「ABC」「あいう」に変わっていることも一応チェックしておきましょう。また、ユーザーの使い勝手には関係しないところですが、環境面を配慮した素材の話として、55%以上に再生素材が使われていて、特にバッテリーに関しては、Macで初めて95%以上の再生リチウムが含まれているということも、トピックのひとつではあります。
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そのほかの仕様については、
(1)ディスプレイ輝度は最大500ニトの輝度に限られるものの、色表現が10億色に対応していること
(2)インターフェースにはMagSafe端子やThunderbolt 4ポートx2、3.5mmヘッドフォンジャックなどを備えること
(3)空間オーディオに対応した4スピーカーのサウンドシステムや3マイクアレイを備えること
(4)通信仕様としてはWi-Fi 6EやBluetooth 5.3に対応していること
などを押さえておけば、他モデルとの比較検討時に役立つでしょう。
なお、ストレージ構成は従来通り256GB、512GB、1TB、2TBの4サイズ。Apple Storeオンラインでの製品価格は16万4800円から。
この価格は、たとえば上位モデルの最小構成となる14インチMacBook Pro(M4)の24万8800円と比べてみると8万4000円も安くなります。もしディスプレイの輝度やインターフェースの差などを割り切ることができるのであれば、MacBook Air(M4)の低容量モデルはお得感の際立った候補となるでしょう。
<文/井上 晃>
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- Original:https://www.goodspress.jp/news/664291/
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