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AI関連機能強化策を開始?プライバシーを確保しつつユーザーデータを学習に活用

AppleはAI関連機能を強化するため、デバイス内のユーザーデータをAIモデルの学習に活用するとの見通しを、Bloombergが報じています。

デバイス内のユーザーデータをAIモデルの学習に活用する際は、ユーザーデータの保護に十分注意が払われます。

OpenAIやAlphabetよりも遅れている機能強化策を開始

この新しいAI関連機能強化策についてBloombergは、プライバシーに関する制限が少ない環境でAIモデルの学習に活用しているOpenAIやAlphabetなどに対し、ユーザー情報などプライバシーに配慮しながらAI関連機能の強化を図るものと説明しています。

現在Appleが行っているAIモデルの学習では、個人情報を含まない各種情報を合成したデータを用いてAIモデルを学習させていますが、こうして作成したデータは必ずしも顧客が実際に使用している場面のデータや求めているデータを反映しているわけではなく、AI関連機能を強化し正常に動作させる上での障害になっているとBloombergは述べています。

新たなAI関連機能強化策の例

今回開始する新たな取り組みでは、AIモデルの学習は下記のような流れで行われることになります。

  1. これまで通り、個人情報を含まない情報を合成したデータを作成
  2. 作成された合成データを、iPhone、iPad、Macのメールアプリで最近受信したユーザーのメールに類似させたサンプルと比較
  3. これらを使って比較結果を検証、合成データの不一致および一致を判定して実環境に近い状況での学習に役立てる

iOS19で改善期待も他社との差は大きい

今後行われるAI関連機能強化策によって、Apple Intelligenceにおける通知の要約、文章作成ツールにおけるユーザーの意図を盛り込む際の正しい認識、ユーザーメッセージの要約など、テキスト関連機能の改善が実現されることが期待できます。

こうした改善は、iOS19で目に見える形になるかもしれません。

それでも、他社と比べて大幅に遅れているAI関連機能の実装と改善は容易ではないでしょう。

Source:Bloomberg

Photo:Cult of Mac

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