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リアルタイム翻訳は感動モノ!「Galaxy」のAI機能をまとめてチェック<前編>

【スマホAIの使い方】

昨今はスマートフォンのAI機能が続々と増えています。こうなってくると機種選びでもAI機能が重要になるのですが、購入前の比較段階でAI機能のバリエーションや使い勝手をリサーチするのは意外と大変。そこで、本稿ではスマートフォンのAI機能にスポットライトを当て、主要な機能だけでも、その使い勝手をじっくり確かめていきます。

今回はサムスン電子の「Galaxy」シリーズについて。主要なAI機能をピックアップしつつ、機能概要と使い勝手をチェック。

※本稿で紹介する手順・画面等は「Android 15」かつ「One UI 7.0」の「Galaxy S25 Ultra」(NTTドコモ版)のものです。バージョンやキャリア等で細かい差異がある可能性についてはご承知おきください。

 

1. Gemini

純粋に「Galaxy AI」と言えるかはさておき、まずはGoogleが展開するAIアシスタント機能「Gemini」をGalaxyで使ってみた印象から。

例えば、「近所のテイクアウト可能な評価の高い中華料理店を探して、それをGoogleマップで表示して」と指示すると、近所の定番の中華料理やがいくつかピックアップされた状態で「Googleマップ」での表示されました。

使い方に慣れさえすれば、検索にかかる時間を短縮できでしょう。

▲電源キーの長押しで「Gemini」を起動して、「近所のテイクアウト可能な評価の高い中華料理店を探して、それをGoogleマップで表示して」と指示した結果の画面。スクロールするとGoogleマップの地図の画面が表示された(なお、右の画像は地図が表示される前のタイミングでスクショしたもの)

さらに、便利なのは「今月に日本で開催されるEXPOをカレンダーに予定として登録して」のような指示も行えること。アプリを横断的に活用するには、じっくり使い込んでみるのが良さそうです。

【筆者の評価】
・楽しさ:★★★★☆
・使いやすさ:★★★★☆
・実用性:★★★★☆
・自分で使いたい度合い:★★★★☆
・人に勧めたい度合い:★★★★☆

▶︎ひとこと

もはや定番機能。期待通りに動く指示とそうでない指示があるものの、ライフスタイルにあった使い方のコツが分かるまで、いろいろと試行錯誤してみたいところ

 

2. 通話アシスト(リアルタイム通訳)

続いて、使ってみて感動する機能としては、通話中の「リアルタイム通訳」があります。まず準備として、設定から機能を有効にし、言語パッケージをインストールしておきます。あとは、通話画面に表示される「通話アシスト」→「リアルタイム通訳」とボタンを選択すれば、同機能を利用できます。

▲(左)通話画面で「通話アシスト」をタップ。(中)続いて「リアルタイム通訳」を選択。(右)通話が翻訳されることがアナウンスされたのち、AIが同時通訳を音声・テキストでしてくれる

【筆者の評価】
・楽しさ:★★★★☆
・使いやすさ:★★★★★
・実用性:★★★★★
・自分で使いたい度合い:★★★★★
・人に勧めたい度合い:★★★★★

▶︎ひとこと

すごい時代になりましたね…。対面の翻訳機能はこれまでもいろんなスマホ・デバイスで使えましたが、外国語での通話はかなりハードル高かったので、こうした機能が使えると海外旅行・出張などの際の自由度も高まりそうです

 

3. Webページの要約(閲覧アシスト)

サムスンの「ブラウザ」アプリを使う場合には、表示しているWebページの内容を要約したり、翻訳したりする機能「閲覧アシスト」が使えます。

例えば「ブラウザ」アプリ内のメニューから要約機能をオンにしておくと、表示したページの内容を要約表示できます。

▲「ブラウザ」アプリの下部中央に表示される星のアイコンをタップして、「要約」を選択すると、記事の内容が要約された

【筆者の評価】
・楽しさ:★★☆☆☆
・使いやすさ:★★★★★
・実用性:★★★★☆
・自分で使いたい度合い:★★★★★
・人に勧めたい度合い:★★★★☆

▶︎ひとこと

筆者の書いた記事で試してみた印象だと、要約の精度はかなり実用的だと感じました。長い記事で使うと時短になります。ただし、もしChrome派だとブラウザを分けるのが手間かも…

 

4. 入力アシスト

Galaxy AIにおける「入力アシスト」は、選択したテキストのスタイルを変更したり、翻訳をしたりできる機能です。

テキストを選択した状態で、ソフトウェアキーボードのメニューにある星のアイコンをタップして、使いたい機能を選ぶことで利用できます。

▲(左)Samsungキーボードのこの部分の星のアイコンをタップ(「貼り付け」などが表示されている場合には右端の「×」をタップすると表示されます)。(右)「文章の生成」をタップ

▲(左)内容を入力して、用途とスタイルを選択し、「決定」をタップ。(右)テキストが生成された

ちなみに、テキスト生成系の機能としては、メッセージの画面で使える「チャットアシスト」という類似機能もありますよ。こちらは設定の「便利な機能」→「ラボ」から「おすすめの返信」という機能も用意されているので合わせて把握しておくとよいかも。

【筆者の評価】
・楽しさ:★★☆☆☆
・使いやすさ:★★★☆☆
・実用性:★★★★☆
・自分で使いたい度合い:★★★☆☆
・人に勧めたい度合い:★★★☆☆

▶︎ひとこと

日常でもビジネスシーンでも使いやすくて便利。ただUIは使うまでの階層が少し深いので、自然に使えるくらい慣れるまでには1〜2週間くらいはかかりそう

 

5. オーディオ消しゴム

動画編集機能としては、「オーディオ消しゴム」をチェック。「ギャラリー」アプリで動画を選択した状態で、星のアイコンをタップすると、風切り音やノイズを調整できます。

▲(左)「ギャラリー」アプリから動画を選び、星のアイコンをタップ。(中)サウンドが認識され、(右)「オーディオ消しゴム」機能が使える

使用感としてはPixelの「Googleフォト」で使える『音声消しゴムマジック』と似ていますが、こちらは「ギャラリー」アプリから使うことになるので間違えないように。

【筆者の評価】
・楽しさ:★★★☆☆
・使いやすさ:★★★★☆
・実用性:★★★★☆
・自分で使いたい度合い:★★★★★
・人に勧めたい度合い:★★★★☆

▶︎ひとこと

個人的には、電子ピアノの打鍵音を抑えられるのが嬉しい! 屋外の撮影で風の音を低減できるのも実用的

 

6. Now brief

Now brief」は、その日の情報をまとめてチェックできる機能(というか画面)です。ウィジェットやエッジパネルなどから表示できます。

表示できる内容としては、「旅行」「イベント/タスク」「ルーチン」「デジタルウェルビーイング」「コミュニケーション」「モーメンツ」「ギャラリーストーリー」「交通情報の更新」「ニュース」「スタートホーム」「音楽/ポッドキャスト」「YouTube Shorts」があります。

▲(左)ウィジェットから「Now brief」を開く。(右)「Now brief」の画面

ただ、筆者が今回試用したのは限られた期間であり、メインの私用端末として使い込んでいたわけではないので「天気やスケジュールをまとめてチェックできて便利だな」くらいの印象に留まりました。同機能のポテンシャルについて正確な評価はできていないかもしれませんので悪しからず。

【筆者の評価】
・楽しさ:★★☆☆☆
・使いやすさ:★★★★☆
・実用性:★★★☆☆
・自分で使いたい度合い:★★☆☆☆
・人に勧めたい度合い:★★☆☆☆

▶︎ひとこと

これはメインのスマホとして数ヶ月は使い込まないと評価しづらいですね

*  *  *

7個目以降の機能については、後編に続きます。

>> 特集「スマホAIの使い方」

<取材・文/井上 晃

井上 晃|スマートフォンやタブレットを軸に、最新ガジェットやITサービスについて取材。Webメディアや雑誌に、速報、レビュー、コラムなどを寄稿する。X

 

 

 

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