【新調するなら今!大人の財布の選び方】
新生活に向けた“財布選び”にフォーカスを当てた全5回の短期連載。最終回は小型化のトレンドを汲み取りながら、使用するシチュエーションを踏まえることでよりサブとしての機能性を高めたミニ財布をご紹介。スマホ決済が基本という人の痒いところに手が届く、そんな今どきなサブウォレットについて深掘りしていきます。
■ここが令和的ウォレットの最先端! コンパクトで用途を汲んだ相棒探しの旅へ
スマートフォンでの決済が基本となれば、必要最低限の現金やカードがあれば十分。手ぶら派にとっては、財布ひとつでも“財布然”としたサイズ感のものだと多少のストレスを感じてしまいがち。
ただ、スマホさえあればいいと思っていても決済対応していないショップや自動販売機、コインパーキングもまだまだ存在し、加えて車移動なら免許証は常に携帯しなければならないわけで…と完全に財布を持たずに済む環境ではないのも事実です。そんなときに“ほぼ手ぶら”を叶えてくれるサブウォレットはちょうど良い存在と言えるでしょう。
■仕事ならレザー、アウトドアならカジュアルな素材。令和の機能的ミニ財布7選
サブウォレットの使い道としてビジネスで使うか休日に使うか、はたまたその両方で使うか…ニーズによって求めるデザインや素材、使用感が変わってきます。ここでは使用シーンを踏まえて素材別にご紹介。デザインや使用感、持ち運び方まであらゆる視点でよく考えられたミニ財布は見るだけでも興味深いと感じるはずです。
<ビジネスメインで使うなら「レザータイプ」>
仕事での使用を軸に考えるのであればレザー素材がベター。やはりスーツやジャケパンといった装いとレザーの持つ品の良さは相性抜群です。ここではストラップ付きのものやスマホケースに付属可能なもの、ポケットに収まるスリムタイプをピックアップ。もちろんビジネスだけでなく日常使いにも最適なので、サブウォレットの第一歩にはぴったりなジャンルでしょう。
1. オンでもオフでもキマるスタイリッシュなショルダー仕様
ATTITU
「レザーショルダーウォレット」(2万5300円)
土屋鞄製造所から2024年に誕生した新ブランドATTITU(アティテュ)。土屋鞄の持つ本質的な機能性に、洗練されたデザイン性をブレンドしたファッショナブルな小物を発信しています。今回紹介するアイテムも時代性を捉えた意欲作で、メイン素材は薄く漉いた牛革の裏にリサイクル可能な高密度ポリエチレン素材を貼り合わせた軽くしなやかな素材が特徴。表面の革はややマットな仕上がりで使い込むにつれてツヤが増し、柔らかく馴染んでいきます。
ミニマルながらも現金、カード、そして鍵も収納できる3つ折りスタイルを採用。ショルダーストラップも取り外し可能なうえ、長さ調節も容易なので使い勝手に長けています。オフシーンであれば首からぶら下げて、ビジネスではジャケットやパンツのポケットへ、そんな幅広いシーンでの活躍が見込める一品です。
[SPEC]
サイズH11×W7.5×D2.3cm(着脱可能ショルダーストラップ73〜151cm)
外装:フリーポケット×1
内装:札入れ×1、カードホルダー×3、小銭入れ×1、キーポケット×1、二重リング×1
>> 土屋鞄製造所
2. iPhoneにオールインワンできる現代的なアイテム
objcts.io
「レザーストラップ+iPhoneケースセット / ストラップ一体型ウォレット」(2万6400円)
“現代人の移動をアップデートする”ことを掲げ、美しさと機能性を高次元で調和させたアイテムを提案するobjcts.io(オブジェクツアイオー)。そんな同ブランドのコンセプトとクオリティの高さを実感できるモダンなプロダクトがこちらです。本作はiPhone用のケースとMagSafe対応による着脱が可能なストラップ一体型のミニウォレット。シボ感のある上質なレザーをケースとウォレットの両方に使用しており、ビジネスにも最適なルックスに仕上げています。
上下に開閉するシステムにより首に下げたままでのアクセスがとてもスムーズ。また、留め具がスナップボタンになっているため中身を落とす心配もありません。必要最小限ではありますが、スマホと一緒に現金とカードを収納でき、なおかつ簡単に着脱できる利便性の高さは頼りになること間違いありません。
[SPEC]
ウォレットの厚さ2.3cm、ストラップの長さ67.5cm
札入れ×1、カードホルダー×2、コインポケット×1
対応デバイス:iPhone12、13、14、15、16シリーズ
>> objcts.io
3. 上質なレザーの表情を味わえるフラグメントケース
エポイ
「リツ フラグメントケース」(2万6950円)
日本の老舗皮革袋物メーカーから2004年に誕生したエポイは、大正時代から培ってきた日本の職人による高い技術や美意識を現代的に落とし込んだレザーアイテムを得意としています。今作はふっくらとした触感が特徴のシュリンクレザーを採用。その上質さを生かすため、表面には金具を用いずに手差しステッチを施すことでシンプルながらも遊び心を利かせたデザインに仕上げています。
収納部にはL字型のファスナーを配し、内部は片マチ仕様にすることで薄型ながらも中身の見やすさを担保。取り外し可能なキーチェーンも付属しているのでキーケースとしても使用できます。これひとつあれば現金とカード、そして鍵を収められ、ちょっとした外出や仕事用のサブウォレットとして重宝するはず。
サイズH7.5×W13.5×D1.5cm
L字ファスナーポケット×1、カードポケット×3、フロントポケット×1、内ポケット×1
>> エポイ
<オフシーンからアウトドアまで担う「カジュアルタイプ」>
休日の外出やアウトドアシーンで活躍するのはナイロンやポリエステルなどを使用したアクティブな仕様のもの。ちょっとした汚れを気にすることなく、そして軽快に持ち運べるメリットがあります。また、デザイン性も兼ね備えているためファッションのアクセントとなってくれること必至。さりげないお洒落を楽しむという意味でもより自分らしさを見出せるはずです。
4. 懐かしのアイコンを特別な配色へとアップデート
PORTER
「CIGARET POCKET WALLET」(2万5300円)
日本が誇るバッグブランドPORTER(ポーター)からは、若い頃に誰しもが手にしたであろうミニウォレットをピックアップ。本作は「TANKER」をベースに特別な配色や高い機能性と実用性を兼ね備えたシリーズ「PX TANKER」のアイテムで、MA-1をモチーフにしたアイコニックな一作。オリジナルの3層構造のボンディング生地はそのままに、異なる色のテープを組み合わせた配色や内装のミルスペックタグなど、小さいながらもシリーズの特色をしかと堪能できます。
また、デザインはイメージソースであるMA-1のシガレットポケットをウォレット仕様へとアレンジしています。象徴的な2つのペン挿しは残しつつ、ファスナー付きポケットは小銭入れに、内装にも札入れと複数のカードスペースを設けるなど収納性も十分。オフシーンを彩り大人の所有欲を掻き立てる遊び心が詰まったミニ財布です。
[SPEC]
サイズH13×W11cm
札入れ×1、カードポケット×9、コインポケット×1、ファスナー付きポケット×1、ペン挿し×2
>> 吉田カバン
5. アウトドアから旅行まで軽やかに使えるミニショルダータイプ
BRIEFING
「W ZIP PURSE」(7150円)
タフな素材感と武骨な佇まいで多くの男性から支持されているBRIEFING(ブリーフィング)。本作は旅先やアウトドアシーンでラフに持ち歩けるようあえて簡易的に設計されたミニショルダーウォレットで、軽快ながらも同ブランドらしい丈夫さを兼ね備えた一品。素材には工場から回収された製造廃棄物を使用したリサイクルナイロンを採用するといったエコな一面も持ち合わせています。
メインスペースは2つ折りにした紙幣やカード類がすっぽりと収まるサイズ感で、より小さく作られたポケットはカードサイズに設計。ショルダーストラップを外すことで財布としてだけでなくイヤホンや鍵、常備薬など散らばりがちな小物を整理できるユーティリティポーチへと早変わり。利便性の高さがウリなだけにあらゆるシーンでの活躍が期待できます。
[SPEC]
サイズH10×W14cm、ショルダーストラップ64〜122cm
外装:ジップポケット×1 ※内側に小ポケット(カードサイズ)×1
内装:小ポケット×2
>> BRIEFING
6. オールブラックが都会的なムードへと促す
RAMIDUS
「BLACK BEAUTY / BAND WALLET」(8250円)
藤原ヒロシが手がけたストリートバッグブランドの後継として誕生したRAMIDUS(ラミダス)からは、前身ブランドでも世界中から愛された「BLACK BEAUTY」シリーズのウォレットをセレクト。軽量かつ撥水性に優れたポリエステル素材をベースに採用し、こだわりの染色技術によって表現された深く美しいブラックカラーが魅力。タグやパーツ、内装生地に至るまでブラックで統一され、ラフな素材感ながらもスタイリッシュな雰囲気を味わえます。
スタイルは3つ折り仕様で小銭や紙幣、カード類はそれぞれ独立した収納スペースに。また、ゴムバンドでの開閉システムを採用したことにより、ストリートなムードも漂わせます。ラフにポケットへと突っ込み、ジムやランニングなどアクティブなシーンや休日のファッションの一部としても心強い味方になってくれるはずです。
[SPEC]
サイズ H6.5×W10cm
札入れ×2、カードポケット×3、ファスナー付きポケット×1
>> RAMIDUS
<【番外編】究極のミニマル「マネークリップ」>
キャッシュレスが当たり前となった昨今、クラシックなマネークリップこそ時代にフィットするミニマムなアイテムなのではないでしょうか。カード数枚と紙幣をまとめてコンパクトにポケットへイン。これこそが求めていたサブウォレットとしての機能のはず。現代的なスマホ決済と古き良きマネークリップの共存、大人の嗜みとして実はこれ以上ない組み合わせなのでは?
7. 挟む力が弱まらない新時代のマネークリップ
TAVARAT
「U-clip」(4840円)
シンプルな佇まいの中に“思わず誰かに話したくなるようなアクセント”を備えたプロダクトを提案するTAVARAT(タバラット)。そのコンセプトをじっくりと味わえるアイテムがこちらです。マネークリップはその性質上、使い続けることで金属疲労により隙間が広がり、どうしても抑える力が弱くなってしまいがち。そんな難点を独自開発の機構によって解決しています。
ボディには削りだしの真鍮を採用。丁寧に研磨とメッキを施し、表と裏面には細かな筋を入れたサテーナ仕上げを、側面には光沢の美しい鏡面仕上げと細部にまでこだわりを感じさせます。また、薄型のマネークリップ約2.5個分の重さという存在感たっぷりな厚みも特徴。この重厚感が紙幣を支え、見た目にも高級感を与えます。
[SPEC]
サイズH5.5×W2.5×D0.7cm
収納枚数:日本紙幣(2つ折り)で最大15枚ほど
>> TAVARAT
<文/小林大甫 メイン写真/坂下丈洋>
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- Original:https://www.goodspress.jp/howto/671257/
- Source:&GP
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