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3輪スクーター「ジャイロ」が遊びにも作業にも使えるアウトドアギアに変貌!?

【オートモビルカウンシルで見つけた変わったクルマ】

“Classic Meets Modern and Future”をテーマに、ヘリテージカーだけでなく最新モデルも展示。さらにアートや音楽、美食など、クルマという枠を超えた“カルチャー”の提案を行うことで、クルマがある豊かな暮らしを紹介している「オートモビルカウンシル」。出展されるヘリテージカーの多くは、見るだけでなく実際に購入できることも、このショーの特徴です。

2025年もフェラーリやポルシェ、メルセデス・ベンツなどの希少なヘリテージモデルが多数並び、カーデザインの巨匠であるジョルジェット・ジウジアーロ氏が来日してトークショーを行うなど、多くの話題がありました。

しかしそれらの話題は他のWebサイトに任せて(笑)、&GPでは会場で見つけた変わったクルマやバイクを紹介。前回紹介した謎のランクルFJ40ダブルキャブに続いて見つけたのは、アウトドアテイストあふれるミニカーです。

 

■ミニカー登録でヘルメット無しでも楽しめる

多くのヘリテージモデルが出展されているオートモビルカウンシルの会場を歩いていると、2輪も何台か並んでいるのが目につきました。さすがクルマを文化として捉え、さまざまな切り口から来場者を楽しませてくれるイベントだなと感心していたら、ちょっと変わったモデルを発見。

懐かしい雰囲気を醸し出しているのに、ヘリテージモデルではない。というか、こんなバイク、見たことがない! よく見ると、2輪ではなく、3輪仕様になっています。これって…もしかしてジャイロ?

そんな話をしていると、ブースの中にいた株式会社オーエイプロトの垰さん が笑顔で我々に話しかけてくれました。

「こちらはホンダのジャイロキャノピーをベースに開発した『OA-0X(オーエー・ゼロクロス)』です。私たちOA Protoでは自動車メーカーから金属パーツの試作製作を請け負っているのですが、4年前に『OA 100 PROJECT』を立ち上げました。このプロジェクトは私たちの生産・設計技術を生かして、『本当に必要とする100人に、OAの100%の力で、100年残るものを、100個つくる』という試みです。『OA-0X』もこのプロジェクトから生まれたものです」

ジャイロキャノピーはフードデリバリーや通販の配送などで使用されるビジネスモデルですが、カスタムして楽しむ人もいて、ジャイロを専門に扱うカスタムショップも存在します。しかし『OA-0X』はリアが2輪になる3輪仕様であること以外はジャイロの面影がないほど架装されています。

フロントのヘッドライト上部からリアまでフラットなデッキ形状になり、前後に張られたロープで荷物をしっかり固定できる仕様に。サーフボードや釣り竿など長さのあるものは側面に引っ掛けて持ち運べます。

ルーフ(キャノピー)部分は布製で脱着可能になっているので、フルオープンで爽快に走ることもできます。前輪はブロックパターンのタイヤを装着したことで、オフロードテイストに仕上がりました。

「車体の右側面はフロントからリアまで一本の線でつなげるようにデザインしました。これがないとただのスクーターに見えてしまいます。この部分はかなりこだわってデザインしました」

ちなみにボディには「DESIGNED BY SUBARU SUZUKI」と書かれていて、スバルとスズキがどう関わっているの? と思ったら、鈴木すばるさんというデザイナーがデザインしたモデルなんだとか(笑)。

OA Protoでは『OA-0X』をミニカー登録することをおすすめしています。運転には普通自動車免許が必要になりますが、ヘルメットが不要で最高速度も60km/hになるので海沿いなどを気持ちよく走れるはず。

「『OA-0X』は乗る人のアイデア次第でいろいろな使い方ができるモデルだと思っています。販売はこれからになりますが、興味がある人はぜひ一度試乗していただき乗り味を確認してほしいですね」

サーフィンや釣り、バーベーキューなどのレジャーはもちろん、農作業などにも便利に使えそうな『OA-0X』。みなさんならどんな風に楽しんでみたいですか?

>> OA Proto

>> オートモビルカウンシル

<取材・文/高橋 満(ブリッジマン)

高橋 満|求人誌、中古車雑誌の編集部を経て、1999年からフリーの編集者/ライターとして活動。自動車、音楽、アウトドアなどジャンルを問わず執筆。人物インタビューも得意としている。コンテンツ制作会社「ブリッジマン」の代表として、さまざまな企業のPRも担当。

 

 

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