通勤ラッシュの満員電車。背中のリュックが誰かにぶつかるたび、なんだか小さくなって「すみません…」と心の中でつぶやいてしまう。そんな経験、きっと誰にでも一度はあるんじゃないでしょうか。でも、ノートPCや水筒、ガジェット類なんかは、やっぱり毎日持ち歩きたい。となると、「背負いやすくて」「ちゃんと収まる」バッグって、意外と見つからないものです。
そんなある日、出会ったのがこれ。THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)の新作「バイオタイトライト」(3万800円)というリュックです。
ランニング用のパックからヒントを得た設計らしくて、背中にぴたっとフィットする感じがなんとも気持ちいい。収納は無駄がなくて、しかもすっきり見えるスマートなデザイン。おまけに軽くて、雨にもわりと強いというから、これはもう…なかなか頼もしいです。
日常のちょっとしたストレスを和らげてくれる「バイオタイトライト」、これはいい相棒になってくれそうですよ。
■通勤・街歩きに最適。「ランニングパック」発想の快適な背負い心地と洗練デザイン
このバッグのいちばんの魅力は、なんといっても“ランニングパック由来”の設計にあります。背中にぴたっとフィットしてくれるので、自転車通勤でも歩きっぱなしの移動でも、荷物がガタガタ揺れにくくて、体の負担もぐっと少なく感じます。
しかも、満員電車や混雑した街中、エスカレーターみたいな狭い場所でも、周りに気をつかいすぎずにいられるちょうどいいサイズ感。そんな“日常のちょっとしたストレス”を静かに解消してくれるところが、なんともありがたいです。
見た目はというと、これまたシンプルで上品。ザ・ノース・フェイスらしい機能美が感じられて、カジュアルコーデにはもちろん、ちょっときちんと見せたいビジネスカジュアルにもすんなり馴染んでくれます。
というのも、背中の高い位置に重たい荷物があるほうが、重心が安定して疲れにくいと言われていて、このバッグはその理想的な重さの位置を、自然と作れるかたちになっているんです。上部が広くて収納しやすい構造だから、重さのある荷物を自然と上に入れたくなるし、実際にそのほうが使いやすい。
さらに、下の部分がスリムなので、歩くときに脚に当たりにくいという利点もあります。使っていると、「あ、たしかにこれ、楽かも」と思える場面がいくつもあるんです。
収納まわりも、このサイズからはちょっと想像できないくらい、ちゃんと考えられています。まず、背中に近いほうのスペースには、16インチまでのノートPCが入るスリーブと、タブレット用の仕切りもついています。クッション性もあって、持ち歩くのがちょっと心配な機器も、ここなら安心。
さらに、小さなポケットもこっそりついていて、スマホや充電器、コード類なんかも一緒にすっきりまとめておけます。「あれどこ入れたっけ?」ってバッグの中をゴソゴソしなくていいのは、やっぱりうれしいです。
メインの収納スペースは、ぱっと見はコンパクトなんですが、よく見るとムダがなくて、使いやすさがぎゅっと詰まっています。
ポーチやノート、文庫本なんかもすんなり収まるサイズ感で、仕事にも日常にもぴったり。中にはクッション入りのスリーブもあって、ガジェットをいろいろ持ち歩く人にもやさしい設計になっています。
さらにうれしいのが、よく使う小物たちのための“特等席”がちゃんと用意されていること。スマホやイヤホン、パスケースに鍵…移動中に「ちょっと出したい」ものは、上部のトップポケットにすっきり収納できます。
取り出しやすい場所にあるうえに、中にはクッション入りのスリーブまでついていて、スマホをそのまま入れても安心。
さらに、両サイドにもファスナー付きのポケットがついていて、これがまた地味に便利なんです。左右でサイズが違うので、使い分けもしやすくて、小さいほうにはパスケースやミニ財布なんかを入れておくとぴったり。
サッと取り出したいものを決まった場所にしまっておけると、ちょっとだけ気持ちに余裕が生まれる気がします。
もう片方のサイドには、ボトルや折りたたみ傘を入れるのにちょうどいい、ファスナー付きのポケットもついています。ここ、メインの収納とつながっていて、同じスペースを使う仕様なので、メインをしっかり使いたい人は、なるべくコンパクトな折りたたみ傘や、小さめのタンブラーがおすすめ。
荷物はなるべくミニマルに。だけど、使いやすさはちゃんと確保。そんな“ちょうどいいバランス”を求める人にぴったりのバックパックです。
ランニングパックをベースにしたフィッティングは、背中にしっかりフィットしてくれて、とても背負いやすいんです。背面パッドにもひと工夫があって、クッションが立体的になっているおかげで、フィット感と通気性のバランスがちょうどいい。
背中が蒸れにくいように、ちゃんと考えられているのもありがたいところです。夏場の通勤や長時間の移動でも、これならだいぶ快適に過ごせそうです。
背中の上のほうにある面ファスナーをぺりっとめくると、ちょっと意外な仕掛けが出てきます。なんと、ショルダーハーネスの付け根がレール式になっていて、自分の肩幅や体格に合わせて細かく調整できるんです。
このおかげで、まるでオーダーメイドみたいなフィット感に。背負ったときの“しっくり感”がぐんとアップします。
それから、サイズ調節用のベルトにも、ちょっとした気づかいが。指をかけやすい大きめのループがついていて、背負ったままでも、するっとフィット感を調整できるんです。
しかも、余ったベルトはゴムバンドでちゃんと留められるようになっていて、ぷらんと垂れずに見た目もすっきり。細かいところまで“ちゃんときれいに見えるように”って考えられてるのが、じわじわ伝わってきます。
前から見たときに、チェストベルトもウエストベルトもない、すっきりした見た目。これも、このバッグの魅力のひとつです。
それでいて、背負い心地はちゃんと安定しているのが不思議なところ。肩の付け根の位置を調整できたり、フォルムに工夫があったりと、バッグがぶれにくくなる仕掛けがこっそり盛り込まれているんです。見た目はミニマル、中身はちゃんと機能的。なんだか、気がきく友達みたいな存在です。
ショルダーハーネスの一部には、カラビナを取り付けられる小さなループが、ひっそりと隠れています。普段はあまり目立たない場所にあるんですが、必要なときにサッと使えるのがうれしいところ。
ここにカラビナをつけて、小物をぶら下げてみたり。そんなふうに、使い勝手をちょっと自分好みにアレンジできるのも、このバッグの楽しみ方のひとつです。
細かなところにまで、アウトドアブランドならではの“使う人のことをちゃんと考えてる感じ”が詰まっています。
素材には、420デニールのリサイクルナイロンを使用。カーボネート加工が施されていて、耐久性も耐水性もばっちりです。軽さはそのままに、引き裂きやすり減りにも強いから、毎日の通勤やお出かけにも安心して使えます。
しかも、雨にも強いので、天気予報がちょっと怪しい日でも「まあ、これなら大丈夫か」と思わせてくれる頼もしさも。見た目はスマートなのに、けっこうタフ。このギャップがまた、なんともいいんですよね。
生地だけじゃなく、ファスナーまわりにも手抜かりはありません。すべての開口部にコーティングファスナーを採用し、雨の日の浸水をしっかり防ぎます。
さらに、PC用の収納スペースにはファスナーを覆うフラップも付いていて、ダブルファスナーの合わせ目からの水の侵入も防ぐ設計。細部まで雨対策が施されており、急な天候の変化にも落ち着いて対応できます。
バッグのフロント下部には、ザ・ノース・フェイスのロゴがちょこんと入っています。控えめだけど、ちゃんと目に留まる。そんな落ち着いた存在感です。
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■現代の働き方に寄り添う、トートバッグの最適解
ランニングパックと聞くと、どうしても「機能はいいけど服に合わせにくそう…」と思ってしまいがち。でも、「バイオタイトライト」はそのイメージをちょっと裏切ってくれます。アウトドア発想の快適さをきちんと持ちながら、デザインはすっきり上品。素材の表情も落ち着いていて、街のスタイルにも自然に馴染みます。
ランニングパックのいいところをそのままに、日常使いとしての美しさもきちんと備えた、ほどよいバランスのバッグ。通勤にも、週末の街歩きにもそっと寄り添ってくれる、頼れる一品です。
<監修・執筆/宇田川雄一>
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- Original:https://www.goodspress.jp/reports/675831/
- Source:&GP
- Author:&GP