サイトアイコン IT NEWS

頑張らず、軽やかに旅したい人に「キャビンゼロ」という選択肢はアリ

<&GP編集部員が買ってみた!使ってみた!>

空旅の様相もだいぶ変わりました。以前はLCCだけだった荷物や座席指定などへの課金をレガシーキャリアも始めており、コロナ禍後、ひさびさに国際線に乗った時などは、思わず「おーい、それもお金かかるんかーい」と声に出してしまったほど。

こうなると、少しでも安く旅をするなら“荷物を軽く小さくする”が必須かもしれません。いやホント。

荷物を機内持ち込みサイズにしておけば、例えば「激安だけど乗り継ぎ時間が猛烈にシビア」みたいなチケットでも、ロストバゲージの心配がないので選択肢に入ってきます。もちろん1時間とかはさすがにやめたほうがいいですが…。

今回、ベトナムはハノイに来ているんですが、そんな荷物事情もありつつ、そしてハノイの街事情も勘案しつつで、荷物を身軽にすることにしました。となると背負うしかないでしょ。ということで見つけたのが、イギリスのバッグブランド、CABINZERO(キャビンゼロ)。

▲CABINZERO「MILITARY STYLE 44L」(1万9800円)

その名のとおり、キャビンサイズ=機内持ち込みサイズのバッグしかラインナップしていないブランドで、メインは「CLASSIC」というシリーズ。容量は12L~44Lの5種類で、最大モデルでもギリギリ機内持ち込みサイズに収まります。

が、あえて選んだのは「MILITARY」シリーズの最大サイズ44L。「CLASSIC」シリーズより少々重く、かつ高くなるのですが(MILITARY 44L:約1050g CLASSIC 44L:約810g)、実際に荷物を入れて使ってみると、やっぱりMILITARYにして正解でした。

 

■MILITARYにしかない4つのポイント

ではCLASSICとどこが違うのか。大きく4つ違いがあるのですが、個人的に最大のポイントは背負い心地です。

▲背中や肩に当たる部分がふかふか

背面に付けられたクッションがとにかくぶ厚い。さらにショルダーハーネスもぶ厚い。いかに機内持ち込みサイズとはいえ、1週間近く旅するならなんだかんだで持ち込み制限の7kg近くにはなります。そんな時も、これだけぶ厚いクッションがあれば、背面側に硬い荷物を入れようが背中に当たって気になる、なんてことはありません。

さらに生地もぶ厚い1000デニールのものが使われています。

▲強さと重さはトレードオフ

CLASSICシリーズが600デニールなので、かなり違います。これなら、ナイフで切ろうにもおそらく大変。ただまぁ、そのぶんだけ重くなるわけですが。そこは致し方なし。

撥水加工も施されているので、少々の雨なら問題ありません。とはいえ止水ファスナーが使われているわけでもないので、スコールなど大雨用にカバーは用意しておくといいかも。

あと個人的に重要なのがサイドポケットの存在。

▲500mlのペットボトル程度なら問題なく入る

これもMILITARYシリーズにしか付いていません。背負って右手側に付いていて、ボトルを入れておくのに重宝します。水分補給大事。使わない時はホックで留めておけばスッキリしますよ。

最後のポイントが、デザインのアクセントにもなっている前面のモールシステムです。

▲黒くて丸いフックは無印良品の「トラベルS字フック」(390円)

おそらくこれがシリーズ名「MILITARY」の由来なんだと思われます。モール対応のポーチなどを付けるでもいいんですが、フックを使って何かをぶら下げておく、なんてことにも使えます。むしろそっちの方がいい気も。

こんな具合に「MILITARY」ならではのポイントが大きく4つあるわけです。

 

■トラベルバッグとしても優秀

そしてトラベルバッグブランドらしいパッキングのしやすさも特徴になります。

▲四角い状態で撮りたかったけど無理でした(笑)

メインコンパートメントはガバッと大きく開く仕様。開くと四角いスペースが現れます。背面側にはPCなどを入れられるポケットが付いていますが、なんといっても“四角い”というのが重要。

▲メインコンパートメントのフタ側にはふたつのファスナーポケットが付いています

荷物を四角いポーチを使って小分けしておけば、ぽんぽんぽんとテトリスのように入れていくだけでOK。上の写真は、無印良品の「ポリエステルたためる仕分けケース S」(990円)を3つと、「ナイロンメッシュ吊るして使える洗面用具ケース」(1490円)を入れた状態です。今回の旅では、これプラス、ガジェット類を入れたポーチとPCをメインコンパートメントに入れました。

もし荷物をギュウギュウに入れすぎて膨らんじゃった場合も、両サイドにあるストラップでギュッと締めてやれば、ある程度圧縮できます。

▲上側のバックルだけ外してもフタを大きく開けるのもポイント高し!

逆にそこまで荷物がなくて余裕がある場合も、締めてやれば中の荷物を固定できます。ハード系スーツケースにはできないソフトケースならではの利点ですね。

そしてフタの外側にも大きなポケット付き。

▲ここがまたデカいんだ

ここも大きなスペースになっていて、仕切りやポケットはありません。だから、重いモノを入れたら下側に偏ってしまいます。すぐに取り出したい羽織物のような、軽いモノを入れておくのがいいかも。もうちょい仕切りやフックみたいなものがあると良かったんですが、パーツが増えれば重さも増えるわけで、致し方なしかなと。

そして、トラベルバッグブランドらしく、セキュリティ面もしっかり考えられています。

▲パッと見て「鍵が付いているよ」と分かることが防犯に

メインコンパートメントのファスナーには穴が開いていて、両方を通してロックを掛けられます。

さらに「OKOBAN」という世界的な遺失物追跡システムも付属しています。

▲モザイクがかかっている部分が個別認識コード

これは世界中で利用されているシステムで、空港の遺失物センターでも使われているんだとか。なので、空港で荷物が失くなった場合には、このOKOBANの認識コードから連絡が届く仕組みになっています。備えあれば憂いなし。ちょっとでも見つかる可能性が高くなるならいいですよね。

*  *  *

空港から宿までタクシーやUber、Grabなどで直行する人ならスーツケースでも問題ないと思います。というか、そういう人の方が多いですよね。

でも、複数の国をポンポンと渡り歩くとか、現地でメトロやトラム、バスを利用するとか、歩道がカオスな街に行く、なんて場合には、機内持ち込みサイズのバックパックが便利です。

▲ベトナム・ハノイの旧市街。バイク天国な東南アジアの都市部は、駐車してあるバイクのおかげでまともに歩道を歩けないことのほうが多い

登山用のザックを背負って、旅先でもガンガン歩いて旅をするのもアリですが、そこまでガチで歩き回るわけじゃないけど街なかではやっぱり背負える方がいいし、もちろん軽くて背負いやすいほうがいい。そんなトラベラーにとってCABINZEROはちょうどいい選択肢かもしれません。

>> CABINZERO(UNBY)

<取材・文/円道秀和(&GP)

円道秀和|&GP編集部所属。担当ジャンルはITデジタル、オーディオビジュアル、ホビー他。好きなものはコーヒー、旅行、キャンプ、乗り物全般、カレー、ラーメン、アジア料理、小さいギア。好きが高じてSCAJコーヒーマイスターの資格を取得。

 

 

 

【関連記事】

◆「この春使える」旅モノ銘品&良品
◆デザインも価格もいい感じ!スリコで揃える旅小物5選
◆&GP旅モノグランプリ2024

モバイルバージョンを終了