駅までの移動や近所のスーパーへの買い出し。日常の足って、なんだかんだ言って「自転車」って人、結構多いんじゃないでしょうか。特に生活用の自転車といえば“ママチャリ”が定番だけど、じゃあいざ買おうとなると、「どこを見て選べばいいの?」って悩むこと、ありませんか? 調べても種類はいっぱいあるし、安いのも高いのもピンキリだし…。
ということで今回は、茨城にある大型ホームセンター・ジョイフル本田 守谷店で、実際に売り場で相談にのっている駒場さんに、ママチャリの選び方や、気をつけたいポイント、あると便利なアイテムなどを聞いてきました。
※記載価格は2025年5月現在のジョイフル本田での販売価格になります。
【店舗情報】
ジョイフル本田 守谷店
住所: 〒302-0127 茨城県守谷市松ケ丘3丁目8
営業時間:9:00~20:00 ※一部店舗やサービスは営業時間が異なります
定休日:元日
>> ジョイフル本田 守谷店
■まず押さえたい!ママチャリの基本、選ぶときのポイントは?
ママチャリと一口にいっても、その種類はさまざま。日常使いが前提だからこそ、“どこを使うのか”、“誰が乗るのか”、“どんなシーンで使いたいか”で最適なモデルは変わってきます。
まず選ぶときにチェックしたいポイントはこちら。
- フレームの形状
- 変速ギアの有無
- ライトの種類(手動 or 自動点灯)
- フレーム素材(スチール or アルミ)
- サドルやハンドルの位置・高さ
- タイヤサイズ
▼変速ギアや自動点灯の有無、フレーム形状を確認
選ぶ際には、使う場面に応じた機能の有無を確認しておくと失敗が少なくなると駒場さんは言います。
たとえば、坂道や長距離の走行が多いなら、変速ギア付きのモデルが断然おすすめ。
一方で、街中の平坦な道を短距離だけ走るような使い方なら、武田産業「軽快自転車 26型 アベリア」(1万8480円)のように、シンプルなシングルギアでも十分対応できます。
夜間の走行がある場合はライトの種類も重要です。手動でオンオフする「ブロックダイナモ式」は比較的安価ですが、ペダルが重くなるのが難点。夜もよく乗るという方には、漕ぎ出しが軽く、停まっても点灯し続ける「自動点灯LEDライト」付きのモデルが便利です。
そして、見落としがちだけど重要なのがフレームの形状。最近人気が高いのが、またぎやすい“V字型の低床フレーム”。スカートでも安心して乗れると特に女性に好まれ、デザイン性も高いことから通勤用にも選ばれています。
「“またぎやすいのが絶対条件”っていう方、すごく多いですね。特にスカートを履かれる方に多いでしょうか。デザイン性にも優れているので、通勤で使用される方にも人気です」(ジョイフル本田 駒場さん)
さらに、フレームの素材にも注目です。鉄製(スチール)は価格が手頃で頑丈な反面、やや重め。アルミ製のモデルは軽量で取り回しがしやすく、駐輪場での出し入れや押して歩く場面でもストレスが少なくて済みます。
最後に、意外と見落とされがちなのがサイズ感。タイヤは26インチが一般的ですが、小柄な方や扱いやすさを重視するなら一回り小さいサイズも選択肢に。試乗して足がしっかり地面につくか、ハンドルやサドルの位置が合っているかを確認するのが安心です。
■安全・安心のために知っておきたいポイント
毎日なんとなく乗っているけれど、「これって本当はどうすればいいの?」と、意外とあやふやなことも多いのが自転車のルールや安全対策。ヘルメットの着用ルールから、通販と店頭購入の違い、購入後のメンテナンスや、子どもを乗せる際の注意点まで、いま押さえておきたいポイントを確認していきましょう。
▼ヘルメットは“努力義務”から“当たり前”へ
2023年4月から、全年齢でヘルメット着用が努力義務化。帽子に見えるタイプなど、デザイン性の高いモデルも増えていて、かぶるハードルはかなり下がってます。
例えば、SAGISAKA(サギサカ)の「Schick(シック)」(6380円)はこれまでの競技用チックなデザインとは異なり、かなりカジュアルな印象。大げさでない見た目で被りやすい。
「“これならかぶってもいいかも”っていう声をよく聞きます。実物を見ると印象が変わるみたいです」(駒場さん)
▼通販より実店舗? 安心の整備&サポート体制
最近はネット通販で手軽に自転車を購入できる時代ですが、組み立てや初期調整、防犯登録、そして自転車保険の手続きなど、意外と“その後の準備”が多いのも事実。しかも、それをすべて自分でやるとなると、慣れていない人にはなかなかハードルが高く感じられるはずです。
「“ネットで買ったけど調整が難しくて…”って持ち込まれる方、けっこういらっしゃいます。やっぱり最初の整備ってすごく大事なんですよ。乗り心地も変わるし、ブレーキやライトの調整が甘いと危ないですから」(ジョイフル本田 駒場さん)
ジョイフル本田のような実店舗なら、その場で整備済みの状態で受け取れるだけでなく、法律で義務付けられている防犯登録や、TSマーク付き保険などもワンストップで案内してもらえるので、初めての方でも安心です。
「防犯登録もこちらで一緒にやってしまえるので、面倒がなくて助かるという声は多いですね。あと、自転車向けの保険についても、『こういうのがあるんですよ』とご案内しています。通勤や通学で使う方には、やっぱり入っておくと安心です」(駒場さん)
購入前後の不安や手間を減らすためにも、“どこで買うか”は自転車選びの大事なポイントのひとつ。特に初めての1台や、通勤・通学用でしっかり使いたい人には、整備とサポート体制が整った実店舗での購入を検討するのが良さそう。
また、空気圧チェックは月1回が理想とされていて、パンクや走行の重さを防ぐうえでも欠かせないメンテナンスのひとつ。
ちなみにジョイフル本田では整備士が常駐していて、空気入れやブレーキ調整なども気軽に相談できると言います。
「“明日も使うから、今すぐなんとかして!”ってときも対応できるのが店舗の強みです。この“当日対応”はかなりこだわってやっています。毎日使うモノなのに、今日乗れないんじゃ困っちゃいますからね」(駒場さん)
▼子どもを乗せるなら“対応モデル”を
もし子どもを乗せて走りたいのであれば、“幼児用座席取付け可能”の記載があるモデルが必須。
さらに、前後に2人乗せたいなら、電動アシスト&2人乗せ基準適合モデルを選ぶ必要があります。「後から子どもを乗せたくなる方も多いので、最初にその話をしておくと失敗が少ないです」(駒場さん)
■電動アシスト付きママチャリ、どう選ぶ?
最近は“ラクしたい”、“荷物が多い”、“坂道が多い”という理由で電動アシストを検討する人も増加中。“ちょっと高いけど、日々のストレスがなくなるならアリ”という実感をもって購入する方も多いです。
「1回乗ると“もう普通のには戻れないかも”って方、けっこう多いです。バッテリーの減り具合も意外と気になりにくく、坂道もスイスイなので、通勤や送迎に使う方からの満足度が高いですね」(駒場さん)
▼バッテリーとモーターで選ぶ
電動アシスト自転車の“快適さ”を決めるのが、バッテリーとモーターの性能。国産の主要メーカーのモデルは、加速がスムーズで自然な漕ぎ出しができるのが特徴。また、バッテリーの持ちも良く、1回の充電で長距離を走れる設計になっているものが多いです。
価格だけを見ると海外メーカーを中心とした格安モデルに目が行きがちですが、「使い勝手や耐久性、アフターサポートを考えると、やはり信頼できる国内メーカー製が安心」と駒場さん。
▼電動ならではの注意点も
便利な電動アシストですが、注意したい点もいくつか。特に増えているのが、バッテリーの盗難。駅前や人通りの少ない場所に長時間止めておく際は、バッテリーにも施錠できるよう、追加のワイヤーロックやバッテリーロックはマストだそう。
また、バッテリーは消耗品。使い方にもよりますが、平均して3〜5年で寿命が来ると言われています。走行距離が短くなってきたり、充電してもすぐに切れるようになったら、交換のサイン。純正の交換バッテリーは取り寄せに時間がかかることもあるため、早めの検討が安心です。
「“バッテリーだけ持っていかれた”というケースもあるので、盗難対策はしっかりめに。あと、交換のタイミングが読めない方には、使い始めてからの年数と使用頻度で目安をお伝えしています」(駒場さん)
■一緒にそろえたい!日常をもっと快適にする周辺アイテム
▼レインウエア
ヘルメット対応やリュックごと着られるタイプが人気。ちなみに傘差し運転は危険なうえ、2024年11月から厳罰化されています。雨の日はレインウエアが正解です。
▼自転車用ワイヤーロック
リング錠に追加でワイヤー錠を取り付けるとより安心ですが、中でも選ぶポイントは色。派手な色で目立たせて“防犯アピール”。
▼スマホホルダー
ナビアプリや地図を確認するのに便利なスマホホルダー。ただし、操作は必ず停車中に行うのが原則です。傘さし運転同様、2024年11月からは、スマホを操作しながらの自転車運転に対して罰則が強化されており、走行中の“ながらスマホ”は明確な違反行為。便利だからこそ、正しい使い方を心がけたいところです。
* * *
ちなみに、実はこの「ママチャリ」、海外ではあまり見かけない、日本独自の進化を遂げた自転車なのだそうです。ヨーロッパではスポーツタイプやシティバイクが主流で、かごや泥除け、ライトなどが最初から付いている自転車は少数派。いわば、生活に必要な装備を“全部乗せ”したのが日本式ママチャリ。
日常の足として欠かせない存在だからこそ、ちょっとした選び方やメンテナンス、便利アイテムの違いが、使い心地に大きく影響してきます。買うときも、使い続けるときも、自分にフィットした1台を選べば、毎日の移動がぐっと快適になるはず。
“ちょっとそこまで”をもっと快適にするために、自転車のことを少しだけ見直してみませんか?
<取材・文/山口健壱(&GP)>
山口健壱|キャンプ・アウトドアと動画担当。2年半ほどキャンプ場をぐるぐる回って、回り回って&GP編集部所属。“キャンプの何でも屋”としてキャンプを中心にライティング、動画製作、イベントMCなどを行う。田舎に引っ越して、いよいよ自転車ライフや! と思いきや5分の距離でもクルマを走らせがちなんですよね。
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/676066/
- Source:&GP
- Author:&GP