気づくと生えている、コンクリートのキワや隙間の草。芝生が境界を越えて伸びてくるのも、放っておくと景観を崩すし、地味に気になりますよね。でも、手で抜くには硬すぎて、刈払機や三角ホーでは入り込めない…。そんな“狭くてやっかいな場所”にピッタリだったのが、富田刃物の「仁作 雑草ブラシ No.2510」(実勢価格:990円)です。
以前、ホームセンターのジョイフル本田で取材した際に売れ筋商品として紹介されたモノ。一見すると金属のプレートが付いた謎の物体ですが、実際に使ってみれば、草を“削って取り除く”というアプローチがかなり実用的。特定の場所限定ですが、ハマる人には手放せない1本になるポテンシャルを感じました。
■コツは“力任せ”じゃない。スナップを効かせてこするだけ
まず最初に押さえておきたいのが、この道具は立ったままでは使えません。しゃがんで手元でコントロールしながら使うタイプで、長時間の作業にはあまり向いていません。
ただその分、狙った場所に力を伝えやすく、ピンポイントで草を削るように処理できるのが強みです。
使い方のコツは、ゴシゴシ力で押しつけるのではなく、手首のスナップを効かせてサッサッと擦ること。コンクリの表面に草を押しつけ、刃を軽く滑らせるようにすると、ザクッとした手応えとともに草が削れていきます。むしろゆっくり動かすと草が逃げやすく、軽快に動かしたほうが効率的です。
■狭い・細かい場所ほど威力を発揮する“キワ”専用ブラシ”
とくに活躍したのが、コンクリートのつなぎ目や、芝がはみ出してきた境界部分。こうした場所は手で抜くのが難しい上に、普通の草刈り道具ではうまく届かないことが多いですが、雑草ブラシなら手先感覚で削れるため、細かい作業がしやすいのが魅力です。
ブラシというよりは“金属製のヘラ付きヤスリ”のような使用感で、草だけでなく、表面にこびりついた泥や汚れの除去にも使えそうな勢いです。
ただし注意点として、刃を隙間に無理やり差し込むような使い方はNG。てこの原理で力が集中しやすく、刃が折れてしまう可能性があります。あくまで“擦って削る”のが正しい使い方です。
■擦るほど“研がれる”!? 替刃があるのも安心
面白いのは、使っていくうちに切れ味が良くなっていくように感じられるところ。冒頭に紹介した記事の中でも「このブラシは使っていれば勝手に砥がれるので手入れ知らず」とコメントがありましたが、金属が自然に研磨されていく効果がありそうで、使用を重ねるほどサクサク削れるようになる気がしました。
とはいえ、刃は消耗品。替刃も販売されているので、気に入って使い込む人にとっては安心材料になるはずです。
■広範囲ではなく、狭い場所の“仕上げ”にちょうどいい一本
この雑草ブラシは、庭全体を効率よく刈り取るような作業には不向きですが、「コンクリ際の処理をラクにしたい」というスポット的な処理にとても向いています。むしろ、そうしたニーズがある人にとってはよっぽど頼りになりますね。
玄関先や駐車場のちょっとしたスペース、芝の侵入を抑えたい境界まわりなど、「毎回は面倒だけど、気になったときにサッと処理したい」場面でこそ真価を発揮する1本です。
▼実際の使い勝手は動画でチェック
<取材・文/山口健壱(&GP)>
山口健壱|キャンプ・アウトドアと動画担当。2年半ほどキャンプ場をぐるぐる回って、回り回って&GP編集部所属。“キャンプの何でも屋”としてキャンプを中心にライティング、動画製作、イベントMCなどを行う。ボサボサの庭はまずいので今年も楽にガシガシ使える除草アイテムを試してみる所存。
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- Original:https://www.goodspress.jp/reports/682954/
- Source:&GP
- Author:&GP