【達人のプラモ術】
タミヤ
「1/24 ルノー5ターボ ラリー仕様」
02/04
ルノー5(サンク)製作の第2回です。やっぱりラリーカーはいいですね。いつの時代のマシンも最高にカッコ良いです。この原稿を書きながらネットでルノー5の動画を探して観ていたんですが、ついつい原稿そっちのけで見入っちゃいました。
というワケで今回は、前回下地処理を済ませたボディの塗装のハウツーを紹介していきます…。ってなんでボディが2個あるんしょうねぇ?(全4回の2回目/1回目)
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■ボディの塗装
前回、グレーサフで下地処理を済ませたボディを塗装していきます。
ルノーのワークスカラーのボディはイエローとホワイト、そしてブラックで塗り分ける必要があります。メインとなるイエローはタミヤ缶スプレーTS-16イエロー(もしくはタミヤラッカーLP-8イエロー)が指定されています。イメージ的には明るいレモンイエローといった感じです。
塗装は明るい色から暗い色の順番で塗装していくのがお約束なので、まずホワイト(タミヤラッカーLP-2)から塗っていきます。
塗装は口径0.3mmのエアブラシを使用。塗料は溶剤(ラッカー薄め液)で基本1:1に希釈し、塗装は3回重ねていきます。さらに仕上げの2回のみ、溶剤6:塗料4で希釈することで平滑な塗装面に仕上げます。
■黄色塗装は下地塗装が大事!
ボディのメイン色となるイエローは隠ぺい力(下地を隠す力)が弱いため、下地の仕上げに気を使います。先に塗装した白の塗装面にムラやシミなどがあると、イエローを塗り重ねても出てきてしまうので要注意です。
塗装はタミヤラッカーLP-8イエローを使用。白と同じく基本1:1で希釈。4回塗り重ねて、さらに仕上げの2回は溶剤6:塗料4で希釈して塗装することで、平滑な仕上げを得ています。
また塗料は乾燥の際にわずかですが縮む性質があるため、隠ぺい力のない色だと乾燥後に凸部分の塗膜が薄くなり、下地の色がうっすらと浮き出てムラの原因になることがあります。そこで砂吹きの際にボディの凸部分を先に塗装しておきます。
■黒での塗装
イエローの塗装が乾燥したら、ボディを再びマスキング。
ボディ両サイドとエンジンフード、リアオーバーフェンダーのインテーク部分を黒(タミヤラッカーLP-3ブラック)で塗装(2回吹き)していきます。ボディの両サイドの黒ラインは、基本デカールで再現されていますが、ウインドフレーム部分などは塗装しておく必要があります。
先に塗装した白とイエローの部分に黒がはみ出してしまうと修正に手間がかかるので、マスキングは丁重に、しっかりボディ全体をカバーしておくことをお勧めします。
■さて、なぜボディが2個あるのかと言うと…
先にも書きましたが、ボディカラーのイエローは、インストの指示では缶スプレーTS-16イエロー、もしくはタミヤラッカーLP-8イエローが指定されています。ボディの基本塗装を完了させてから当時の資料写真などを見ても、色調も実車のイメージをよく再現した色であることが分かります。
しかしこれはあくまでも個人的なイメージなんですが、キットのボックスアートで描かれているややオレンジみの強いイエローのボディカラーがカッコ良いなぁ~と思っていたんですね。
指定色で仕上げたボディはこれはこれでアリでカッコ良いのだけれど、自分の思っているルノー5ターボ ラリー仕様のイエローはタミヤのボックスアートなんだよ! というワケでキットをもう1点購入(こういう時、3520円というリーズナブルな価格がありがたい)、自身が思う色で塗装したというワケです。
使用したカラーは、ガイアカラー005 サンシャインイエロー。やや赤みのあるイエローです。塗装工程は純正色と変わりませんが、タミヤラッカーよりもさらに10パーセントほど薄めて使用しています。赤みのあるイエローのボディはリアル派のモデラー諸氏には、こんな色ではないと怒られてしまいそうですが、そこはそれ、プラモデルなので自分の思うイメージでの塗装は大事。ボックスアートのイメージに仕上がったことで満足しています。
■お楽しみのデカール貼り!
塗装を乾燥させたらデカールを貼っていきます。
GTカーやラリーカーは今も昔も派手なグラフィックが大き魅力ですよね。今回製作のルノー5ターボ ラリー仕様は、近年のラリーカーほどの派手さはありませんが、1981年のWRC開幕戦でJ.ラニョッティのドライビングで勝利を収めたワークスマシン仕様となっています。
キット付属のデカールも大判ではなく、曲面に貼る部分も少ないので、デカール貼りの練習には最適だと思います。
■デカール貼りが完了!
この状態で最低24時間は乾燥させます。
■慌てず騒がず、ゆとりをもってが塗装とデカール貼りを失敗しないコツ
以上、今回はボディの塗装とデカールを貼りついて解説させていただきました。
このあとデカールの保護とボディの光沢を出すために、クリアーでのオーバーコート塗装を行いますが、デカールの水分を抜くために最低でも24時間以上乾燥時間が必要です。塗装でも各色ごとに乾燥時間をしっかりと取っているので、今回の作業には4日を要しています。
プラの塗装、特にカーモデルのツヤあり塗装、そしてデカール貼りで焦りは禁物。慌てて作業を進めるとトラブルの原因になりますので注意してください。
さて次回はクリアー塗装、塗装面の研ぎ出し、そしてインテリアの製作を進めます。お楽しみに!
>> [連載]達人のプラモ術
<製作・写真・文/長谷川迷人>
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- Original:https://www.goodspress.jp/howto/685741/
- Source:&GP
- Author:&GP