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伝統工芸・輪島塗とモンベルがコラボ。アウトドア向け「野漆器」シリーズが登場

自然の中でいただく食事は、キャンプの大きな楽しみのひとつ。味はもちろん、盛り付けやテーブルセッティングまでこだわって、おいしく美しく楽しみたいものです。そんなあなたにチェックしてほしい、ユニークなテーブルウエアが登場しました。

この夏モンベルから発売された「野漆器(のしっき)」シリーズは、伝統的な漆塗りの技術をアウトドアギアに応用した漆のうつわ。石川県能登半島で輪島塗を手掛ける藤八屋と共同開発し、アウトドアでも使える強さと漆ならではの美しさを両立しています。

▲「野漆器 椀」

軽くて丈夫で、断熱性や抗菌性にも優れる漆器は、日本古来から愛されてきたメリットの多いうつわ。

自然素材ならではのやわらかな手触りと、口当たりの心地よさも魅力で、これは金属や樹脂製の食器では味わえません。

こうした漆器の魅力をアウトドアシーンに持ち込んだのが、今回の「野漆器」シリーズ。サトウキビの搾りかす(バガス)や竹繊維を原料にした紙製食器をベースに、生漆(きうるし)を塗り重ねて仕上げた、カジュアルスタイルの漆器です。

▲「野漆器 湯呑み」

紙皿のような軽さと手軽さがありながら、しっとりとした手触りや優美な光沢は漆ならでは。

サバイバル性の高いシビアな野営には不向きですが、キャンプやグランピング、ピクニックなどのアウトドアシーンにはぴったり。もちろん、日常の食卓で普段使いするのもおすすめです。

開発を手掛けた藤八屋は、明治中期に石川県輪島市で創業。地域の職人を束ねる塗師(ぬし)屋として輪島塗の製造・販売を行い、国内外の和食の名店に業務用漆器を納めてきた老舗です。

3代目の塩士正英さんは「現代の暮らしで気軽に使える漆器」をテーマに、新しいスタイルの漆器開発にも力を注いできました。

同社とモンベルとの共同開発は2023年に始まりました。しかし、2024年1月の能登半島地震で本店が全焼し、同年9月には豪雨が追い打ちをかけ、地域の被害はさらに拡大。

作業環境はまだ完全ではないものの、倒壊を免れた工房で製造を続け、街の復興と伝統技術の継承を目指しています。

こうした努力の末に完成したのが「野漆器」です。

ラインナップは3種類。ごはんやスープにちょうどいい「野漆器 椀」(Φ13×6.9cm・560ml:2700円)、コーヒーやお茶、お酒などに適した「野漆器 湯呑み」(Φ8.8×8.7cm・310ml:1900円)、そしてカレーやワンプレートの盛り付けに便利な「野漆器 皿」(Φ20.3×3.8cm・960ml:3300円)。

抜群の軽さと重ねやすい形状で、持ち運びや収納にも便利です。

▲「野漆器 皿」

繊細な素材のため、食器洗浄機や乾燥機、電子レンジ、オーブンの使用は不可。使用後は汚れをつけたまま放置せず、すぐに手洗いが推奨。お湯や水に長時間浸けっぱなしにせず、やさしく扱ってください。

>> モンベル

<文/&GP>

 

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