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【独自調査】容量より大切!モバイルバッテリー選びは「安全性」が購入重視点1位

iPhone Maniaでは、モバイルバッテリーに関する読者アンケートを実施しました。モバイルバッテリーの所有率は87.5%、複数所有率は50.9%でした。メインで使用しているモバイルバッテリーの容量は10,000mAhクラスの大容量モデルが最多でした。製品選びで最も重視する点は「安全性・信頼性」がトップでした。

iPhone Mania読者574人に聞きました!

モバイルバッテリーに関する読者アンケートは、2025年8月15日〜17日の期間実施し、有効回答数は574件でした。ご回答くださった皆様、ありがとうございます。

メインで使用している機種は、iPhone15以降の新しいモデル利用者が6割強を占めています。

モバイルバッテリー複数所有率は50.9%、使い分け基準最多は「外出時間」

モバイルバッテリーの所有数を尋ねたところ、「0個(持っていない)」と回答した12.5%を除く、87.5%がモバイルバッテリーを所有していることが分かりました。

2個以上の複数所有者は50.9%で、全体の半数にのぼります。

複数のモバイルバッテリーを所有している292人に、どのように使い分けているかを自由記述形式で尋ねたところ、使い分け方について多くの回答をいただきました。

使い分けとしては、「外出する時間の長さ」が最多でした。

近場に行く時は容量の少ないもの、旅行などは大きいものを持っていくように使い分け(2個)

普段使いの5,000mAhと旅行、出張用の10,000mAh(2個)

次に多かったのは「充電対象デバイス」による使い分けでした。

iPhoneにはMagSafe、MacBook Airには大容量のバッテリー、iPadには小型バッテリーを使用。(3個以上)

次いで「使用場所」による使い分けているという回答も多くみられました。

外出用と自宅用で分けている(3個以上)

2個を常時携帯。あと2つは自宅に置き非常時用としている(3個以上)

このほか「充電方式・機能」による使い分けとして、ワイヤレス充電対応モデルと、出力・容量が必要な場面で使い分けているという回答も目立ちました。

MagSafeでワイヤレス充電できるものは常時携帯、高速充電や複数台充電が必要なときは有線の大容量のものを使う(3個以上)

メインのモバイルバッテリー、大容量モデル、Ankerが最多

モバイルバッテリー使用者に、メインで使用しているモバイルバッテリーの容量を尋ねたところ、「大容量:10,000mAh〜14,999mAh」が39.2%でおよそ4割、「中容量:5,000mAh〜9,999mAh」が33.3%で約3割と、中〜大容量が全体の72.5%を占めています。

「小容量:5,000mAh未満」が17.3%なのに対して、「超大容量:20,000mAh以上」は9.2%と、どちらかというとコンパクトな小容量タイプがメインで使われる傾向が伺えます。

モバイルバッテリー使用者に、メインで使用しているモバイルバッテリーのメーカー(ブランド)を尋ねたところ、「Anker(アンカー)」が56.4%と、半数強を占めて最多でした。

2位には「CIO(シーアイオー)」が13.9%、3位には「Eleccom(エレコム)」が3.0%で続いています。

「メーカー・ブランド不明」という回答も8.4%ありました。

モバイルバッテリー使用者、「衝撃」「熱」に注意

モバイルバッテリー使用者に、モバイルバッテリーを取り扱う際に注意していることを聞いたところ(複数回答可)、最も多かったのは「高温になる場所への放置を避ける」の76.5%でした。

アンケート実施時期が8月中旬の暑い時期だったこともあってか、約8割の方が高温に注意しています。

僅差の2位は「落下や強い衝撃を避ける」72.3%と、7割以上の方が衝撃に注意しています。

「特に注意していることはない」は8.8%で1割を切っており、ほぼ全員がモバイルバッテリーの取り扱いに何らかの注意を払っています。

平均チェック数は3.23個で、回答者の80.4%が複数項目にチェックしており、多くのユーザーがモバイルバッテリーを注意して取り扱っている様子がうかがえます。

半数の使用者はモバイルバッテリーを処分していない

モバイルバッテリー使用者に、使わなくなったモバイルバッテリーの処分方法について最近の経験を聞いたところ、最も多かったのは「手元に保管(処分していない)」の26.5%で、「処分した経験はない」の24.3%が続き、合計50.8%はモバイルバッテリーを処分していません

処分方法として最も多かったのは「自治体の回収(電池・小型家電の資源回収/拠点へ持ち込み)」20.3%、「販売店の回収ボックスを利用(家電量販店など)」11.4%、「メーカーの回収プログラム・郵送回収を利用」6.8%の順でした。

別設問の自由回答では、不要なモバイルバッテリーの処分方法がわからずに困っている旨の回答も散見されました。

購入時重視点「安全性・信頼性」が最多

モバイルバッテリーを購入する際に最も重視すること(購入未経験者は、これから購入することを想定)を、1つだけ選んでもらいました。

最も多かったのは「安全性・信頼性(PSEマーク取得など)」の27.2%で、約3割が安全性と信頼性を重視して製品を選んでいることが分かりました。

製品のスペックとしては「軽量・コンパクト」が20.9%、「高出力・高速充電対応」が13.1%、「大容量」9.6%と、小型軽量、高出力、大容量の順に重視されていることが分かります。

モバイルバッテリー体験談、目立つ災害対策関連、処分方法への戸惑いも

モバイルバッテリーに関する体験談や、購入時のこだわりなどを自由に書いていただいたところ、多くのエピソードをお寄せいただきました。

猛暑の影響もあってか、モバイルバッテリーの発火・爆発事故を受けたリコールが相次いで報道されていましたが、メーカーの信頼性やPSEマーク取得などの安全性を重視するという声が多く寄せられました。

理想のモバイルバッテリーとして、MagSafe充電でも発熱しにくいものや、コンセントやケーブルが一体になったモデル、噂されている薄型軽量モデルiPhone17 Airに合わせられる新製品、「探す」機能で紛失を防げる製品などへの期待の声なども聞かれました。

モバイルバッテリーを使うになったきっかけとしては、地震などの自然災害の経験や、電車の運休でモバイルバッテリーに助けられたという体験談、災害・停電対策として大容量のモバイルバッテリーを家に常備しているという声など、災害対策関連のエピソードも寄せられました。

MagSafe充電関連では、ケーブルが不要で便利、iPhoneに取り付けたまま使えるのが快適、と高く評価する声があった一方で、発熱が気になる、有線のほうが充電が速い、といった指摘もありました。

また、古くなり膨張したモバイルバッテリーの処分方法が分からずに困っている方や、不用品回収サービスを実施するメーカーが増えることを期待する声や、リチウムイオンバッテリーよりも安全性が高い次世代のバッテリー技術に期待する声も聞かれました。

「安全・信頼」や不用品回収が製品選びのポイントに

今回の読者アンケートからは、読者の皆様がモバイルバッテリーの「温度」や「衝撃」に注意を払い、「安全性・信頼性」を特に重視して製品を選択していることが分かりました。劣化したモバイルバッテリーによる事故への言及や、信頼できるメーカーを選ぶようにしている、といったコメントも多く寄せられました。

今後は、古くなり使わなくなったモバイルバッテリーの処分方法で困る方がさらに増えることも予想されます。回収サービス提供の有無なども、メーカー選定の重要な要素になりそうです。

モバイルバッテリーは、iPhoneなどを外出先で使う時や災害などへの備えとして重要なアイテムであるだけに、メーカーや製品選びにおいて、小型化や容量、出力といったスペック以上に、安全性追求の姿勢や不用品回収サービスの提供が、ますます重要となりそうです。

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