【達人のプラモ術】
エクスプラス
「1/35 ジュラシック・パークIII スピノサウルス」
03/03
今回でスピノサウルス完成です。いつもより短い連載での完成ですが、エクスプラスのスピノサウルスは、ビギナーモデラーでもストレスなく組み上げることができる良キットなので、映画を見たあとの興奮覚めやらぬテンションでモデリングが楽しめる、それも匂いのないアクリル絵の具での塗装で気軽に楽しめちゃいます。ウィークエンドモデリングで是非チャレンジしてみてください。ハマること請け合いですよ。(全3回の最終回/1回目、2回目)
■尻尾の縞模様を塗り直す
前回、復活の大地版スピノサウルスの特徴でもある背ビレから尻尾にかけて派手なオレンジの縞を体に描き込み、復活の大地版スピノサウルスがほぼ完成! となったワケですが、シマシマに塗り分けた長い尻尾がアライグマみたいになってしまい、これじゃない違和感がありまくりだったので、塗り直しました。
リング上に塗り分けていたオレンジの帯を、胴体と同じく背中側から下側に伸びる縦縞状に修正しました。また同時に、オレンジの色調がやや暗く感じたので、塗り重ねることで明度をアップ。体色とに比べてより明るく鮮やかに見えるようにしています。
▼Before
▼After
■目と口腔内はグロス塗装で生物感を強調
体の縞模様を塗り直して、良い感じになったので、くわっと開いた口腔内を仕上げていきます。
体のサイズに比べて小さな目は、ほんの少し濁らせた白で塗り、わずかに赤で周囲を囲み、涙腺部分が充血しているような感じを再現。そこから爬虫類的な縦に長い瞳孔を黒で書き込んでいます。乾燥後にグロスバーニッシュ(U-35用ツヤ出し剤)を上からの塗ることで、ギラリと輝く目に仕上げます。にしてもスピノサウルスは目つき悪いです、悪役顔してます。
口腔内と口を大きく開くための付け根のヒダ状の部分(正確にはなんと呼ぶんだろう?)はピンク系の色で塗り、濁らせた赤を重ねて陰影をつけていきます。長く大きな舌はやや赤みをもたせた色調で塗装、グロスバーニッシュを塗り重ねてヌラヌラした感じを出しています。
いかにも肉食! って感じの鋭い歯は濁らせた白で塗装しています。
■スピノサウルス完成しました!
いやー、恐竜の筆塗りは楽しいです。自身の想像力を活かして自由に塗れますからね。
さてキットには、簡易の丸い展示台ベースと、崩れたクレーンなども再現されたジオラマ風のベースが付属しています。ジオラマ風のベースには、スピノサウルスが跳ね上げた水飛沫がリアルに再現されているんですね。これを使わない手はないなぁと思い、ジオラマベースも製作しちゃいました。キットのベースをそのまま使っても良いのですが、今回は『ジュラシック・ワールド/復活の大地』仕様なので、イメージ的には海岸です。
座礁した船から逃げ出した人間たちを波打ち際で追いかけるスピノサウルス、といったイメージで自作しました。ベースはいつものようにスタイロフォームを使い、そこにキットの水が跳ね上がるベースを埋め込んで固定。モデリングペーストで波を表現し、岩はスタイロフォームから削り出しています。
海面や岩はスピノサウルスと同じくU-35の筆塗りで仕上げています。 さらに今回は、南の海のギラッとした感じを出したかったので、水面はタミヤの透明エポキシ樹脂を塗布して透明感を強調してみました。簡単な展示ベースですが良い感じになったと思います。やはり映画の雰囲気を出すならば単体より、やっぱりジオラマですね。
■『ジュラシック・ワールド/復活の大地』スピノサウルス・ジオラマギャラリー
>> [連載]達人のプラモ術
<製作・写真・文/長谷川迷人>
【関連記事】
◆映画『ゴジラxコング 新たなる帝国』のゴジラを製作【達人のプラモ術<モンスター・ヴァース版ゴジラ>】
◆夏といったら恐竜でしょ!恐竜骨格模型をジオラマで製作!【達人のプラモ術<恐竜骨格模型>】
◆「ARTPLA SCULPTURE WORKS エヴァンゲリオン初号機“ヤシマ作戦”」をプラモの達人はどう作る?【達人のプラモ術<エヴァ初号機“ヤシマ作戦”>】
- Original:https://www.goodspress.jp/howto/701472/
- Source:&GP
- Author:&GP