【スニーカー最前線2025】
スニーカー業界において、技術の進歩は目覚ましいものがあります。最早機能性を持つのが当たり前になった今、果たして各メーカーは何を最高スペックとして扱っているのか、気になるところです。ここではアスリート向けなどの専門性が高いアイテムを除いた、所謂“街履き”を前提としたカテゴリの中で各社が誇るアイテムたちを一挙公開。まさに“機能美”という言葉がふさわしい逸品揃いなのでチェックしておいて損はありません!
■一度履くとそのスゴさがわかるはず。各ブランドが自信を持って打ち出す最高スペックのスニーカー10選
最高スペックと一言でまとめてしまうとプロスポーツ用だったり専門シューズだったりとキリがないため、今回は“街履き”を想定した各ブランドの最高レベルのアイテムを集結! 機能にこだわる人も納得の1足がきっと見つかるはず。
1. ナイキの代名詞的テクノロジーを大胆に配した新型「AIR MAX」
ナイキ スポーツウェア
「エア マックス Dn8」(2万5300円)
ナイキで初めてダイナミック エア テクノロジーをソール全体に搭載した「エア マックス Dn8」。都会的な印象を引き立てるソールデザインは美しさと機能性を両立。アスリート向けパフォーマンスモデルと同等の最新テクノロジーにより、優れたクッショニングと推進力を実現し、日常のあらゆる動きを力強くサポートしてくれます。
ナイキで初めてダイナミック エア テクノロジーをソール全体に搭載した「エア マックス Dn8」。都会的な印象を引き立てるソールデザインは美しさと機能性を両立。アスリート向けパフォーマンスモデルと同等の最新テクノロジーにより、優れたクッショニングと推進力を実現し、日常のあらゆる動きを力強くサポートしてくれます。
さらに、ヒール部分に配置されたケージ構造は歩行時の安定性を高めるだけでなく、立体的で力強いデザインアクセントとしても作用。機能面でもデザイン面でもナイキの十八番的テクノロジーを十二分に生かした画期的なスニーカーです。
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2. 超軽量を実現したアディダスの渾身作
アディダス
「アディゼロ EVO SL」(1万9800円)
アディダスの「アディゼロ」ランニングシリーズからの1足。こちらはプロユースの「Pro Evo 1」からインスパイアを受けて作られており、まさに“スピード”を体現したようなシャープなフォルムが特徴的。レースのトレーニング用として開発されただけあり、その履きやすさは折り紙付き。それでいて無駄のないシンプルなデザインなので日常にも馴染むルックスです。
やはり注目なのはそのボリュームのあるミッドソール。まるでバネが付いているかのような高反発レイヤー・LIGHTSTRIKE PROフォームが高い推進力を発揮。また、通気性の高いメッシュアッパーを採用しているため長時間履いていても蒸れにくく、シューズ内を快適に保ってくれます。
そしてユニークなのが極薄のアウトソールで、なんと一部にしか配されていません。それでいて高いグリップ力を誇るため薄手&一部でも問題なく、わずか片足224g(27cmで)という軽さに。毎日履くものだからこそ、この軽さを知ってしまうとやみつきになること請け合いです。
トップレーシングモデルにも採用されている高反発素材LIGHTSTRIKE PROを
フルレングスかつ厚底で贅沢に搭載している点が最大の特徴。ポンポンと地面を弾むような高い反発感は、初級者でも上級者でも楽しくスピードに乗れるはずですよ(アディダス マーケティング 小林雅弥さん)
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3. 冬のフィールドにも対応する高耐久“ポンプ”!
リーボック
「インスタポンプフューリー 94 ウィンター」(2万7500円)
1994年に誕生したリーボックの名作「インスタポンプ フューリー」をベースに冬仕様へとアップデートした最新モデル。象徴的なハイテクシルエットはそのままに、タフな素材と防寒構造を採用しています。
ブランドの最高スペックに位置する今作ではアイコニックなサイドウィンドウを塞いだ構造により防寒性をアップ。加えてコーデュラナイロンのアッパーを採用し、耐久性も向上させています。
サイドに配されたTPUモールドがボリューム感を際立たせ、クラシックとモダン両方の要素が融合。独自の分割ソールと流線的なパネル構成は従来モデルから受け継がれた要素ですが、これにより洗練された印象を放ちます。“ポンプ”でありながらフィールドでも活躍する、ウィンターシーズンの頼れる相棒になってくれるはず。
ブランドを象徴する「インスタポンプ フューリー」を冬でも快適に楽しめるよう設計を見直しました。ゴープコアの要素を取り入れたウインターバージョンとして高耐久素材のCORDURAナイロンを採用。さらに特別仕様の8mmラジッドソールが力強い印象を与えながら冬のフィールドにも対応します(リーボックジャパン PR 北村亜美さん)
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4. トップクラスの履き心地と上質なデザインに惚れ惚れ
ニューバランス
「Made in USA 990v6」(3万9600円)
ぽってりとしたクラシックなランシューデザインと極上の履き心地から今なおファンが増え続けているニューバランス。同ブランドからの1足はご存じ「Made in USA 990v6」です。レトラン風な見た目からは想像が付かないほど機能性も高いため、一度履くとなぜ初代が登場して以来、世界中で愛されているのかがわかるはず。
誰もが一度は耳にしていると言っても過言ではない、ニューバランスを代表するミッドソール構造ENCAP。軽量の発泡材と耐久性の高いポリウレタンのリムを組み合わせており、長時間履いても疲れません。また、ピッグスキンスエードとシンセティックレザーがメッシュアッパーの上を流れるようにデザインされているのもポイントです。
さらに、パフォーマンスランニングシューズにも搭載されているFuelCellが「990」シリーズに初めて採用され、より履き心地がアップ。高いクッショニングが着地時の吸収を分散・吸収するため快適な足運びを実現しています。
常に最高のランニングシューズを目指し進化を続けてきた「990」の現時点での最新モデル。ブランドの中でも最上級に履き心地が良いと定評があり、その評価に適うシューズが出来上がるまでは販売が許可されないほど。ブランドとして大切にしているシリーズです(ニューバランスジャパン マーケティング 小澤真琴さん)
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5. 2枚のプレートの融合が生み出す“THE ハイテクシューズ”
ミズノ
「WAVE PROPHECY LS」(2万9700円)
ミズノが誇るハイテクスニーカーシリーズ「WAVE PROPHECY」。2011年の登場以来、近未来的なデザインで多くのファンを魅了してきました。その最新モデルとなる「WAVE PROPHECY LS」は1990〜2000年代のスタイルを現代的に再解釈したボリューミーな1足となっています。
何と言っても目を引くのはミズノ独自の立体的なインフィニティウエーブ構造です。2枚の波型プレートが衝撃を和らげて分散。軽さと安定感を両立し、加えて一般的なクッション素材よりへたりにくいと機能てんこ盛り。
そしてこのソール、魅力は機能だけに留まりません。立体的なフォルムは足元に動きを生み、メタリックパーツ×3Dエアメッシュのボリューム感のあるフォルムとマッチ。ストリートでも強い存在感を放ちます。どこか未来を感じさせるそのデザインは、まさしく「WAVE PROPHECY」シリーズの真骨頂です。
「WAVE PROPHECY LS」はミズノスポーツスタイルのフラッグシップモデルとして培ってきた従来モデルを踏まえつつ、現代のトレンドを巧みに落とし込んだモデル。日常履きとしても高いパフォーマンスを発揮できるよう設計されており、機能とデザイン双方でミズノらしい進化を感じていただけると思います(ミズノ 商品企画部 髙橋良平さん)
>> ミズノ
6. 90年代のコンバースの名作が現代の技術で蘇る
コンバース
「CONS ACCELERATOR MID」(1万8700円)
コンバースのバッシュに憧れた人も読者の中には多くいるのではないでしょうか? そんな人にぜひ刮目してもらいたいのがこの「CONS ACCELERATOR MID」。90年代のテッキーでクールな雰囲気はそのままに機能面をアップデート。デザインも機能も申し分ない1足に仕上がっています。
まず目を引くのがやはりミッドソールの途中に穴が空いた中空ミッドソール。これにより軽量&高クッショニングを実現しています。デザインのアクセントとしても機能しているため、まさに機能美を体現した機構と言えるでしょう。
そしてソール上部の新構造シャンクにより足との一体感はさらにアップ。足首までしっかりとホールドするミッドカットタイプなら、さらにフットワークをサポートしてくれます。また、通気性に優れたオープンセル構造のPUカップインソールを採用しているので内部も快適です。
中空構造のミッドソールもそうですが、グリップ力・推進力ともに高いアウトソールも注目ポイントです。また、今モデルは90年代のアーカイブからインスパイアされているのですが、ファッション視点でもハイレベルなアイテムとなっていると思います(コンバース PR 山口 諒さん)
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7. 360度の“ゲル”が機能のみならずデザインのアクセントに
アシックス
「GEL-QUANTUM 360 I AMP」(2万4200円)
アシックスのハイテクスニーカーを象徴する「GEL-QUANTUM 360」シリーズの10周年を記念して登場した新世代モデル。シリーズのアイコンである360度GEL構造を継承しながら、より軽快で洗練されたルックスに進化しています。
従来モデルとの大きな違いはミッドソールに反発性と軽量性に優れた最新フォームFF BLAST PLUSを搭載したこと。より軽く、より反発力が強くなり長時間の着用でも快適さをキープしてくれます。10年の歴史を踏まえつつデザイン性とパフォーマンスを新たな次元に引き上げた、まさに“GELの完成形”と呼ぶにふさわしいモデルです。
アッパーには通気性と強度を兼ね備えたクローズドメッシュを採用し、立体的なラバーリブを重ねることでミニマルながらも存在感のあるデザインに。あえてアシックスストライプを排することで、よりストリートに映えるビジュアルに生まれ変わっています。
シリーズ10周年という節目にあたり、初代モデルから続く360度GELのコンセプトはそのままに今の時代に合った履き心地とデザインを目指しました。FF BLAST PLUSフォームによってクッション性と軽さを両立し、立体感のあるアッパーでより洗練された印象になっています(アシックス 広報 奥田夏子さん)
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8. レザースニーカーなのに高機能。類を見ない逸足
ブルックス
「GHOST MAX L」(2万4200円)
100年以上の歴史を持つアメリカ発のランニングシューズブランド、ブルックス。日本でもランカルチャーが醸成されてきたこともあり、注目されているブランドのひとつです。こちらの「GHOST MAX L」はランニングシューズと同等のスペックでありながら日常使いしやすいレザーアッパーを採用した意欲作。
ミッドソールに採用されているDNA LOFT v3クッショニングはソフトな履き心地で、空気の上を歩いているかのよう。また、GlideRoll Rocker構造がスムーズな足運びを実現します。
特筆すべきは先程軽く触れましたが、やはりフルグレインレザーを使用したアッパーでしょう。簡単にメンテナンスができるうえに耐久性にも優れます。見た目にもランシューがベースとは思えないほど上品な雰囲気です。
耐久性に優れたフルグレインレザーのアッパーやソフトで快適なクッション性を持つソールなど見た目にも機能にもこだわった1足となっています。ライフスタイルに溶け込むよう、素材選びと設計には非常に力を入れた渾身のスニーカーです(アキレス 元廣由美さん)
>> ブルックス
9. 一度見たら忘れられない、まさに“ミライ”なデザイン
メレル
「SPEED ARC SURGE BOA」(3万5200円)
1981年にアメリカで設立されたアウトドアブランド、メレル。同ブランドからの1足は見た目からして最高スペック感が満載。驚くことにコレ、ハイキングシューズとして作られているんです。とは言えアウトドアシーンだけではなくストリートでももちろん活躍。テッキーかつモードな革新的ハイクスニーカーです。
ミッドソールの間に搭載された軽量ナイロンプレートのFLEXPLATEは外から丸見え。捻じれの抑制や着地の安定性、前足部の柔軟性を高めているのですが、機能以上にデザインとしてキャッチー。アウトソールのQuantum Gripはアスリートたちのフィードバックを元に独自開発されており、高いグリップ力を誇ります。
さらにダイヤルで素早くフィット感を調節できるBOA Fit Systemも搭載され、靴紐を結ぶ煩わしさからも解放。アッパーには軽量で通気性が高いうえに耐摩耗性に優れたMATRYXアッパーを採用。“ミライ”的なデザインとルックスがここにもふんだんに詰め込まれているのです。
メレルのテクノロジーを詰め込んだ最も革新的なファストハイキングシューズ。パフォーマンス性とスタイルの両立を実現した1足となっています。ハイパフォーマンス×ハイキングシューズという、アウトドアシューズの「未来」が垣間見える渾身作です(メレル マーケティング担当 丹下雄介さん)
>> メレル
10. 厚底スニーカーブームの牽引役のフラッグシップモデル
ホカ
「MAFATE SPEED 2」(2万4200円)
ここ数年の厚底スニーカーを語るうえでホカは間違いなく外せません。そんな人気のホカから紹介するフラッグシップモデルは、ブランドのルーツである“山”に立ち返ったトレイルランニングシューズ。ホカらしいボリューミーなシルエットと、トレイルにおいて必要なテクノロジーを搭載した1足となっています。
ホカと言えばやはりその分厚くフカフカとしたミッドソールが最大の特徴。今作でもその高いクッション性はしっかりと担保されています。加えて、深めのアクティブフットフレームを採用することでかかと部分をしっかりとホールド。トレイルランでの安定性を高めています。
また、アウトソールも注目すべきポイント。さまざまな地形に対応するべくなんと5mmものラグを備えたアウトソールを採用。これにより優れたグリップ力を発揮し、険しい山道でも快適な歩行性を実現します。ヴィブラムソールのため軽量性も申し分なし。
ライフスタイルシーンにおいても際立つヴィブラムメガグリップアウトソールと深めのアクティブフットフレーム構造が最大の特徴。機能美とデザイン性が両立した街中でもアウトドアでも快適に履ける“ハイブリッドシューズ”として注目してほしいモデルです(ホカ PR 4K高橋真璃乃さん)
>> ホカ
>> スニーカー最前線2025
<文/山口健壱、手柴太一(&GP) 写真/坂下丈洋>
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/702949/
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