大人の着こなしの代表格、トラッド。その紳士的な装いは上品で優雅で、余裕のある大人の空気感を醸し出し、ここ日本でも昔から愛されてきました。決して派手ではないものの、細部まで気を使っているようなおしゃれな雰囲気は誰もが一度は憧れたことがあるのではないでしょうか。
トラッドスタイルはブリティッシュトラッドとアメリカントラッド(アメリカントラディショナル、アメトラ)の2種類が存在します。アメトラはご存じの通りネイビーのブレザーやボタンダウンシャツなどがその代表的なアイテムで、“アイビー”と呼ばれたりする着こなしもアメトラのひとつ。ブリティッシュトラッドはアメトラのルーツと言われ、アーガイル柄やチェック柄などのアイテムが多く見られるのが特徴です。
そんなトラッドの本流、ブリティッシュトラッドを体現するような数々のイギリスブランドに、今年設立50周年を迎えるシップスが別注。紳士的なムードを醸し出すアイテムが続々と登場します。
改めてシップスの歴史にも触れておきましょう。もともとは1952年に東京・上野に「三浦商店」としてスタート。当時はアメ横のたった1坪半のスペースでした。その後1975年に有限会社ミウラを設立し、東京・渋谷に「ミウラ&サンズ」をオープン。その「ミウラ&サンズ」がシップスとしての始まりだと位置付けられています。
日本のセレクトショップ御三家のひとつと言われていますが、実はその歴史は他のビームスやユナイテッドアローズよりも古く、まさにセレクトショップのパイオニア的存在。つまりシップス自体、トラディショナル(伝統的)な存在とも言えるのです。
そんなシップスだからこそ、今回50周年記念で名ブランドたちとエクスクルーシブコレクションが作れたのでしょう。どのアイテムを見ても、まさにトラディショナル。伝統ある上質で重厚な雰囲気を湛えています。
特にブリティッシュトラッドは寒い季節によりその洒落感を発揮するスタイル。バラクータやバブアーなどのアウターやトリッカーズをはじめとしたレザーシューズ、ジョン スメドレーのニットなどはトラッドスタイルには欠かせないからです。
ビジネスシーンを含め、カジュアルだったりラフだったり装いが動きやすさや着やすさ先行になっている昨今。特にストリート人気が長く続いているためその動向は顕著です。しかし、これらのアイテムを身に纏うと気が引き締まると言いますか背筋が伸びるような気持ちになる、それは国籍・年齢・性別問わず共通認識としてあるのではないでしょうか。
アイテム数が増える寒い季節だからこそおしゃれしがいがあると言うもの。今季はオフの日もただ楽な格好を目指すのではなく、伝統のあるアイテムに身を纏ってトラディショナルなファッションを楽しんでみてはいかがでしょうか。きっといつもとは違う感覚になりますし、自分自身も格式高い意識が生まれるはずです。
>> シップス
<文/手柴太一(&GP)>
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