
TSMCは2025年12月30日、最先端プロセスとなる2nmでの半導体量産を、第4四半期(10月〜12月)に開始したことを発表しました。
TSMCの2nmプロセスでは、iPhone18シリーズ向けのA20およびA20 Proに加え、MacBookやiPad Proなどに搭載されるM6シリーズチップが製造される見通しです。
2nmプロセスでの半導体量産開始を正式発表
TSMCが発表に踏み切ったことから、2nmプロセスにおける歩留まり率(良品率)は、おおむね80%前後を確保できていると推察されます。
競合するSamsungの2nmプロセスにおける歩留まり率が、現時点では50%前後にとどまっていると報じられていることを踏まえると、TSMCの立ち上がりは極めて順調だと言えるでしょう。
3nmプロセス立ち上げ時とは対照的な進捗
今回の状況を見る限り、3nmプロセス立ち上げ時に見られたような量産遅延や製造規模不足は、生じない可能性が高そうです。
3nm世代では立ち上げに苦慮し、最終的に第1世代3nmプロセス「N3」を改良した「N3B」によって、Apple向け実製品の量産が開始されたと報告されていました。
QualcommやGoogle向け製品も早期量産か
当時は最大の取引先であるApple向けチップが先行し、QualcommやMediaTek向け半導体の量産は、第2世代3nmプロセス「N3E」まで遅れる形となりました。
一方、2nmプロセスでは、QualcommやGoogle向け半導体についても製造開始時期に関する噂が既に伝えられており、この点からも計画通りに進捗していると考えられます。
A20 Proは2026年9月に実製品へ搭載見込み
TSMCの2nmプロセスにおいて、Apple向けとして最初に量産される半導体はA20 Proになる見通しです。
A20 Proは、2026年9月に発表されるiPhone18 Proシリーズおよび折りたたみiPhone(仮称:iPhone Ultra)、iPad miniに搭載されると予想されています。
M6シリーズやA20の量産も順次開始へ
A20 Proに続き、iPad ProおよびMacBook Pro向けのM6チップの量産が開始されるとみられています。
その後、OLEDディスプレイを搭載するMacBook Pro向けのM6 ProおよびM6 Max、さらにiPhone18向けのA20についても量産が始まると予想されています。
ウェハー単価の大幅値上げ懸念は後退か
DRAM不足による部品原価の上昇が懸念される中で、TSMCの2nmプロセス立ち上がりが順調であることは、ウェハー単価の急激な値上げリスクが想定よりも小さい可能性を示唆しています。
この点は、iPhone18シリーズの価格戦略や製品構成にも少なからず影響を与える要素として、今後も注目されそうです。
Photo:TSMC, Apple Cycle(@theapplecycle)/X
- Original:https://iphone-mania.jp/iphone18-599535/
- Source:iPhone Mania
- Author:FT729