3月2〜5日にスペイン・バルセロナで世界最大級のモバイル展示会「MWC Barcelona 2026」が開催されました。今年のメインテーマはAIで、AIを用いた最新テクノロジーや、増え続けるデータをスムーズに伝送するインフラに関する展示が目立ちました。もちろん、最新のスマートフォンも多数出展されていました。その中から、筆者が「日本でも売ってほしいな」と思った5モデルを紹介します。
1. 開閉しやすくカメラもすごい「motorola razr fold」
モトローラは1月に発表済みの折りたたみスマホ「motorola razr fold」の実機を公開しました。同社初の横開きタイプのスマホで、折りたたみ時は6.6インチ、開くと8.1インチの大画面を利用できます。

折りたたんだ状態でも9.9mmと薄く、フツーのスマホのように操作できることが利点。ちなみに、競合となるサムスンのGalaxy Z Fold7の厚さは8.9mmなので、薄さではGalaxyに及びません。しかし、開閉のしやすさではモトローラに軍配が上がると感じました。
開いた状態では3つのアプリを同時に表示可能。その際、3つのアプリが均等に表示されるのではなく、1つは一部だけ見えていてスライドして引き出す仕組み。つまり2つのアプリを表示し、参照したいもう1つのアプリを待機させておけるといった仕組み。実用的な印象を受けました。
モトローラが強くアピールしていたのがカメラ性能。5000万画素のトリプルカメラを搭載し、カメラ性能を評価するサイト「DXOMARK」において、フォルダブルスマホで史上最高の評価を獲得したとのこと。望遠カメラは光学3倍で、デジタルズームを組み合わせて最大100倍で撮影可能。高倍率で撮った画像はAIによって補完処理が行われるのですが、試してみると、なかなかの精度でした。
モトローラは近年、日本でリリースする端末を増やす傾向にあり、このmotorola razr foldの日本発売も期待したいものです。
2. 未来を感じた「HONOR Robot Phone」
今回のMWCで大きな話題となっていたのが「HONOR Robot Phone」。中国のHONOR(オナー)が開発したロボットを搭載したスマホです。
HONORはもともとファーウェイのサブブランドでしたが、2020年に同社から独立。米国からの制裁で、Googleサービスなどを利用できないファーウェイとは異なり、Android搭載モデルを製造し、世界に市場を広げています。
MWCを機に発表されたRobot Phoneは、アーム付きのカメラを搭載し、それがロボットのように動く仕組み。撮影時にジンバルの役目をすることはもちろん、カメラと向き合う形でユーザーと対話し、コミュニケーションが取れる趣向。聴こえる音楽に合わせて踊るように動くデモも披露されました。実用性はともかく、未来を先取りするようなワクワク感にあふれていました。
詳細なスペックは発表されていませんが、中国では年内に商用モデルを発売する予定。現時点で世界発売の予定はなく、HONORは日本未参入なので、日本で発売される可能性は極めて低いでしょう。ですが、HONORは高性能な折りたたみスマホも作っており、今度の動向から目が離せません。
3. 自在にカスタマイズできるTECNOの “合体スマホ”
毎年、斬新なコンセプトモデルを出展し注目を集める中国メーカー・TECNO。今年は薄型スマホにさまざまなモジュールをドッキングして機能を拡張できる「TECNO MODULAR MAGNETIC INTERCONNECTION TECHNOLOGY」 を発表しました。
ベースとなるスマホの最薄部は4.6mm。それだけでも使えますが、レンズ交換式カメラ、望遠カメラ、バッテリー、レコーダーなどをマグネットで装着して、機能を拡張できる趣向。さらに、録音時に風の音を防ぐウインドマフや、スマホを立てるためのスタンドなどのアクセサリーも用意されています。つまり、自分の用途に合わせてスマホをカスタマイズできるわけです。
2016年〜2019年あたりに、モトローラが「Moto Mods」というモジュールを装着できる「Moto Z」というスマホを発売し、ギーク層に人気を集めましたが、TECNOのスマホはその進化系といった印象。複数のバッテリーを重ねて装着できり、バッテリーとカメラなど異なる複数のモジュールを追加できたりなど、自由度の高さが魅力。
あくまでもコンセプトモデルとしての出展で、発売の予定はないそうですが、高性能化が一段落したスマホの新しい方向性として、注目したいトレンドです。
4. 背面ディスプレイが役立つ「Xiaomi 17 Pro」
シャオミはMWCの開催に合わせて、フラッグシップの「Xiaomi 17 Ultra」と「Leica Leitzphone powered by Xiaomi」を発表。日本でも同時に発表され、3月5日に発売されました。なお、これらのモデルと同時に「Xiaomi 17」というコンパクトなハイエンドモデルも発表されましたが、日本発売は見送られたようです。上位モデルと同じく、ライカと共同開発したカメラを搭載する良機なんですけどねぇ…。
そしてMWCの会場では、Xiaomi 17より、さらに気になるモデルが展示されていました。Xiaomi 17 UltraとXiaomi 17の中間に位置づけられる「Xiaomi 17 Pro」です。中国では昨年秋から発売され、iPhone 17 Proの好敵手となっているスマホです。
6.3インチのディスプレイを搭載し、ライカと共同開発したトリプルカメラを搭載。そして、最大の特徴は背面にもディスプレイがあること。そこにお気に入りの画像を表示させたり、通知を確認できたり、自分撮りのモニターとして使ったりできる趣向。さらに、リアルタイム翻訳機能を使う際に、話し相手に翻訳された言葉を見せることもできます。
しかし、前モデルのXiaomi 15 Proも日本では発売されておらず、日本発売の可能性は低いと考えたほうがいいでしょう。
5. AIが何でもやってくれる「nubia M153」
ZTEのブースで注目を集めていたのは “AIネイティブスマートフォン” なるもの。AIに特化したモデルで、OSレベルでAIが組み込まれ、スマホで行うあらゆる作業を、音声やテキストでのプロンプトだけでこなせる趣向。
操作を行うAIアシスタントには、TikTokを開発したByteDance社の「Duobao(豆包)」を採用。CPUはSnapdragon 8 Elite、RAMは16GBというハイエンド仕様で、なめらかな操作性を実現しているとのこと。
生成AIの普及によって、ブラウザを使わない人が増えているようですが、いちいちアプリを起動しなくても、AIが先回りして必要な機能を起動させるなど、AIが自律的にタスクを処理することが、このスマホのポイント。時代を一歩リードするスマホと言ってもいいでしょう。
nubia M153は、あくまでも中国向けのモデルなので、日本で発売されることはないでしょう。ですが、近い将来、日本向けに、同様のスマホが発売される可能性は十分にあるでしょう。
<取材・文/村元正剛(ゴーズ)>
村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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