
MagSafe対応のモバイルバッテリーは便利な反面、「充電が遅い」「大容量モデルは厚くて持ちにくい」といった弱点もありました。CIO(本社:大阪)から発売された「SMARTCOBY SLIM II Wireless2.2 Pro 10K」は、最大25ワットの高速ワイヤレス充電、10,000mAhの大容量ながら厚さ14.6ミリのスリムボディが特徴です。同製品の使い勝手を実際にチェックしてみました。
本記事ではメーカーから提供いただいたレビュー用のサンプル品を使用しています。
ワイヤレスで最大25ワット、有線で最大35ワットの10Kモデル
「SMARTCOBY SLIM II Wireless2.2 Pro 10K」の大きな特徴は、最新規格Qi2.2対応によりワイヤレスで最大25ワット、有線で最大35ワットの高速充電に対応していることです。
2月発売のブラックに加え、3月末にはシルバーも追加されました。販売価格(税込)は8,280円です。
有線では最大35ワット出力に対応しており、MacBook AirなどのノートPCも充電できるパワーがあります。
10,000mAhの大容量ながら、厚さ14.6ミリ、重量約188グラムに抑えられているのも魅力です。
完全パススルー充電に対応しているので、充電ケーブルをモバイルバッテリーに装着し、iPhoneに吸着させておけば、効率的にどちらも満充電にできます。モバイルバッテリーが満充電になれば、モバイルバッテリーを経由せずに直接iPhoneへの充電に切り替わるので、モバイルバッテリーの劣化防止にもつながります。
同梱物と外観をチェック
パッケージには、本体のほか、長さ約50センチのUSB-Cケーブル、取扱説明書、開発ストーリーを記したリーフレットなどが同梱されています。
リーフレットには、当初10,000mAhモデルを開発する予定はなかったが、ユーザーからの希望を受けて開発を開始したという裏話が記されており、興味深いです。
「SMARTCOBY SLIM II Wireless2.2 Pro 10K」の筐体には細かな凹凸加工を施したアルミニウム合金が使われており、手触りはさらさらしています。
iPhoneに吸着する側はシリコンシートで、柔らかな触感です。
端子はUSB-Cポートが1つで、モバイルバッテリーへの充電(最大入力30ワット)も、デバイスへの有線充電も、このポートでまかないます。
バッテリー残量を%単位で表示可能に
「SMARTCOBY SLIM II 」シリーズの、薄さが特徴だった5K(容量5,000mAh)や8K(容量8,000mAh)では、充電残量はLEDランプの数で把握する方式でしたが、「SMARTCOBY SLIM II Wireless2.2 Pro 10K」には残量を表示するディスプレイがあります。
5つの出力モードを装備、基本はお任せで使える
「SMARTCOBY SLIM II Wireless2.2 Pro 10K」には、5つの出力モードが用意されています。モードは、本体側面のボタンを5秒間長押しすると切り替えられます。
- ハイパフォーマンスモード(初期状態):最大25ワットのワイヤレス充電が可能。表示は「25」
- セーフティーモード:ワイヤレス充電の出力を最大7.5ワットに抑え、発熱を抑制。表示は「7」
- 低電流モード:ワイヤレスイヤホンなどの小型デバイスを有線充電。表示は「LL」
- 有線充電切替モード:ワイヤレス充電ではなく有線充電を優先することで高出力で充電。表示は「CA」
- 有線+無線充電切替モード:最大5ワットのワイヤレス充電と、最大15ワットの有線充電を同時に使用。表示は「HY」
筆者が試したところ、iPhoneの背面に吸着してワイヤレス充電が開始されると「25」と表示され、そのままUSB-Cケーブルをつなぐと「CA」と表示されて高速な有線充電が優先されており、充電状態に応じて最適なモードが選択されているようです。
また、充電中はモバイルバッテリーの残量と交互に、適用されている出力モードが表示されるので、間違ったモードで充電してしまうことも避けられます。
出力モードは多いものの、発熱を抑えたい場面でセーフティーモードを使う場合などを除けば、通常は出力モードをあまり意識せず、お任せで使えそうです。
「10K」を「8K」「5K」と比較
「SMARTCOBY SLIM II Wireless2.2 Pro 10K」を、「8K」「5K」モデルと比較してみます。「10K」は「5K」の2倍の容量を備えながら、見た目の厚みは想像より抑えられている印象です。
3製品のスペックを比較してみます。「10K」の大容量・高出力が際立っています。
| SMARTCOBY SLIM II Wireless2.2 Pro 10K | SMARTCOBY SLIM II Wireless 2.2 8K | SMARTCOBY SLIM 5K ハイパフォーマンスモデル | |
|---|---|---|---|
| 容量 | 10,000mAh | 8,000mAh | 5,000mAh |
| ワイヤレス最大出力 | 25ワット | 25ワット | 15ワット |
| 有線最大出力 | 35ワット | 30ワット | 20ワット |
| サイズ | 101 × 70 × 14.6ミリ | 102 × 70 × 12ミリ | 102 × 70 × 8.7ミリ |
| 重量 | 約188グラム | 約170グラム | 約117グラム |
| 価格(税込) | 8,280円 | 7,980円 | 5,980円 |
「SMARTCOBY SLIM II Wireless2.2 Pro 10K」は、「MagSafe充電の手軽さは魅力だが容量に余裕が欲しい」「大容量が欲しいが、持ち歩くならスリムでコンパクトなものが良い」という欲張りなユーザーに向いていると言えます。
iPhoneに装着!
「SMARTCOBY SLIM II Wireless2.2 Pro 10K」を、iPhone16 Proに装着してみました。
iPhoneの側面、底面からはみ出すことなく、カメラにも干渉しません。
磁力はしっかりしており、装着した状態で本体を軽く振ってもiPhoneが外れることはありませんでした。
充電速度と発熱をチェック!
iPhoneへの充電速度と発熱を、ワイヤレス充電のハイパフォーマンスモード、セーフティーモード、有線充電で計測してみます。
iPhoneはバッテリー残量20%から30分間でどこまで充電できるかを計測します。その他の条件は以下のとおりです。
- 室温は20度。
- モバイルバッテリーはフル充電後、5分間以上放置してから測定。
- iPhone16 Proのバッテリー最大容量は新品比93%。
- 測定開始時のiPhone16 Proはバッテリー残量20%
- iPhoneの充電制御機能、機内モードなどはオフ。
- iPhone16 Proは画面を下にして発泡スチロールの上に設置
- 1分ごとに充電残量とモバイルバッテリーの表面温度を確認
ハイパフォーマンスモード(最大出力25ワット)
最大出力25ワットのハイパフォーマンスモードでは、30分間でiPhone16 Proのバッテリーを20%→56%まで充電できました。
モバイルバッテリーの残量は80%で、まだまだ余裕があります。
表面温度の変化は、充電開始から25分後にプラス13.6度(35.7度)を記録したのが最大でした。表面に触れると「熱い」という感じではなく「少し温かい」という程度でした。
セーフティーモード(最大出力7.5ワット)
最大出力7.5ワットのセーフティーモードでは、30分間でiPhone16 Proのバッテリーを20%→40%まで充電できました。モバイルバッテリーの残量は89%でした。
表面温度は、充電開始28分後にプラス9.9度(30.3度)を記録したのが最大でした。
有線充電(最大35ワット)
付属品のUSB-CケーブルでiPhoneにつなぎ、iPhoneの背面に吸着させて「有線充電切替モード」(表示はCA)で有線充電しました。
有線充電では、充電開始直後からハイペースで充電が進み、30分間でiPhone16 Proのバッテリーを20%→66%まで充電できました。
モバイルバッテリーの残量は77%でした。
表面温度は、充電開始23分後にプラス11.0度(33.3度)を記録したのが最大でした。その後は充電は進んでも、表面温度は33度前後に抑えられています。
おまけ:MacBook Proも充電してみた
バッテリー残量20%のMacBook Pro(M1 Pro)を、「SMARTCOBY SLIM II Wireless2.2 Pro 10K」で有線充電してみました。
充電中のMacBook Proは、ディスプレイの明るさを50%にして、Safariでのブラウジング、Pagesでの文書作成、Apple Musicでの音楽再生という、筆者の日常的な使い方をしながら充電してみました。
30分間で、MacBook Proを20%→27%まで充電できました。モバイルバッテリーの残量は71%でした。モバイルバッテリーの表面温度はプラス7.3度(31.1度)でした。
Macのバッテリー残量が危険!というとき、Macを使いながらでも駆動時間を伸ばせるのは、外出先で心強いと感じます。
まとめ:有線もワイヤレスも高出力&大容量が魅力
「SMARTCOBY SLIM II Wireless2.2 Pro 10K」は、すっきりしたデザインに加え、10,000mAhの安心感と、有線充電なみの高出力ワイヤレス充電を両立した、日常使いしやすいモバイルバッテリーです。
iPhoneだけでなく、iPadやMacを持ち歩くなら、頼もしい存在になるのは間違いないでしょう。
ただし、有線充電で最大35ワットというハイパワーは、iPhone中心の用途ではやや余裕が大きいともいえます。もし、iPhoneを外出中に1回充電できれば十分という使い方なら、より薄い「5K」「8K」なども有力な選択肢になりそうです。
- Original:https://iphone-mania.jp/goods-601526/
- Source:iPhone Mania
- Author:hato