
iOS27では写真アプリの新機能として新しい編集ツールや共有アルバムの機能強化などが行われましたが、他にも「ビデオのフレームを写真として保存」する機能が追加されています。この機能によりこれまでの「スクリーンショット+トリミング」という面倒で画質が低下する手法は不要となりました。
スクリーンショットでの写真切り出しの問題点
思い出のビデオやスポーツの決定的瞬間、動き回るペットや子どもなど「動画の中から写真として1枚残したい」というニーズは非常に高いものでした。
しかし、これまでサードパーティー製のアプリを使わずにiOSでこれを実現するには「動画を一時停止し、スクリーンショットを撮影する」という方法しかなかったのです。
スクリーンショットによる写真の切り出しには「解像度の低下」と「余白やUIの映り込み」というデメリットが存在していました。
| 従来のスクリーンショット | iOS27のフレーム写真保存 | |
|---|---|---|
| 画質・解像度 | 画面の表示解像度に依存 | 動画の解像度を維持 |
| トリミングの手間 | 画面の余白が入るため手動で必要 | 映像部分のみを完全自動で写真化 |
| アスペクト比 | iPhoneの画面比率に固定 | 撮影時のアスペクト比 |
| EXIF(撮影情報) | スクリーンショット撮影時の日時になる | 元動画の撮影日時や位置情報が引き継がれる |
| 作業ステップ | ①動画を一時停止 ②スクリーンショット ③トリミング | ①動画を一時停止 ②メニューからタップするだけ |
iOS27の「ビデオのフレームを写真として保存」の使い方
iOS27の写真アプリでの操作感は非常に直感的です。複雑な編集メニューを開く必要はありません。
- 「写真」アプリで動画を開き、写真にしたい箇所で一時停止。
- 画面右上にある3つの点(…)をタップ。
- メニュー内の「ビデオのフレームを写真として保存」を選択。
これだけで、再生バーや時刻表示、余白などの不要な部分が排除され、現在表示されているフレームがそのまま高画質な1枚の写真(HEIF・JPEG)としてライブラリに保存されます。
Live Photosの切り出し機能との違い
iPhoneには以前から「Live Photos」のキー写真変更(シャッターの前後の短時間から1枚選ぶ機能)が存在していました。一見似ているこの2つですが、用途と仕様が大きく異なります。
- Live Photosの静止画抽出:撮影前後の約3秒間の低画質動画データから抽出する機能。あらかじめLive Photosで撮影しておく必要があります。
- iOS27のフレーム保存機能:数分〜数時間に及ぶ本格的な動画(4K60FPSやProRes、Log撮影を含む)からいつでも高画質な1枚を切り出せる機能。過去に撮影した全ての動画ファイルが対象となります。
普段のちょっとした一瞬ならLive Photos、運動会や旅行など「あとでベストショットを切り出したい」場面では4Kでビデオ撮影しておき、あとからこの機能で写真化する、という使い分けが極めて有効です。
ただし、48MP対応のiPhoneでLive Photosを撮影すると12MPまたは24MPとなり、48MPでの画質で撮影できないため、できるだけ高画質で写真を撮りたい場合はLive Photosはオフにしておくとよいでしょう。
ベストな1枚を切り出すための小技
動画から綺麗な写真を切り出すためにはちょっとしたコツがあります。
フレーム単位の微調整を編集画面で行う
動画を一時停止後、再生バーをスライドすることで切り出したい箇所を調整しますが、通常の再生画面では細かい調整がやりづらいです。
細かい調整を行いたい時は、下部の3本線をタップして編集モードにします。編集モードでタイムラインの再生バーを長押しすると、タイムラインが拡大され、1フレーム単位での調整が可能です。
切り出したい箇所に調整できたら右上の3つの点(…)をタップして「ビデオのフレームを写真として保存」を選択して保存。その後、左上の「×」を押して編集モードを終了します。
低照度での撮影を避けて明るい場所で撮影する
動画から静止画を抽出する際、大きく影響するのが動画撮影時のシャッタースピードです。暗い場所での動画はシャッタースピードが遅くなり、1フレームごとに被写体のブレが発生しやすいため、あとで写真を抽出したい動画は明るい環境で撮影しておくのがポイントになります。
加えて、設定→カメラ→ビデオ撮影→FPS自動調整をオフにしておくことで、低照度のビデオでもブレを少なくすることが可能です。ただし、低照度のビデオを見やすくする設定のため、オフにすることによって場所によっては暗くなって見づらくなってしまう可能性があります。
なぜ今まで搭載されなかったのか
実はiPhoneには動画の撮影中にシャッターをタップして写真を同時撮影できる機能が以前から搭載されていました。しかし、保存済みの動画からあとから写真を切り出せる機能は標準搭載されておらず、長年ユーザーから望まれていた機能の一つでした。
このタイミングで実装された背景には、iPhoneの動画撮影性能(4K ProResやLog撮影など)の高度化とAシリーズチップにおける画像処理エンジンの進化が関係していると考えられます。
スクリーンショットのように「画面をそのままコピーする」のとは違い、動画から元の画質やキレイな色合い(HDR)を保ったまま一瞬で写真にするには本来かなりの計算処理が必要です。
これがバッテリーをほとんど消費せず、一瞬でこなせるほどiPhoneの処理能力が向上したことが、今回の標準機能化につながったといえます。
サードパーティー製アプリやスクリーンショットが不要に
これまで「サードパーティー製の抽出アプリを入れるのは面倒」「スクリーンショットだと画質が悪くなる」と悩んでいたユーザーにとって、iOS27のこのアップデートは非常にインパクトが大きいものです。
「写真をうまく撮る」のではなく「4Kのビデオ撮影をしておき、あとから写真として切り出す」という撮影スタイルがこれからのiPhoneのスタンダードになっていくかもしれません。
Photo:筆者撮影
- Original:https://iphone-mania.jp/ios-604120/
- Source:iPhone Mania
- Author:tatsu