アップルからも発売されるという噂があり、にわかに活気づいてきた折りたたみスマホ市場。日本では、今年4月にOPPOが「OPPO Find N6」を発売し、今月はサムスンが新コンセプトの「Galaxy Z Fold8」を含む3モデルをリリース。グーグルも近く「Google Pixel 11 Pro Fold」を発売します。
そんな中、モトローラが8月4日に初の横開きタイプの折りたたみスマホとして発売したのが「motorola razr fold」。同社の最上位モデルで、公式オンラインストアでの価格は29万9800円。果たして、それだけの価値はあるのか? 競合モデルと比べてどんな優位性があるのか? モトローラから実機を借りて、じっくり使ってみました。
■安心して使える耐久性が魅力
motorola razr foldは閉じた状態では約6.6インチ、開くと約8.1インチの広いスクリーンを利用できます。閉じた状態ではフツーのスマホの感覚で操作でき、開くとタブレットのように使えるわけです。

閉じた状態での厚さは約9.89mmで、重さは約243g。バータイプのスマホと比べると大きめで、やや重く感じました。ですが、その分しっかりとした造りで、不安なく開閉でき、頑丈な印象。実際、耐久性には注力していて、80万回の開閉に耐え、2m超の高さからの落下にも耐えるとのこと。
カラバリはブラッケンドブルー、リリーホワイトの2色。筆者が試用したブラッケンドブルーは黒に近いシックな色合い。背面パネルにはテクスチャー加工が施され、レザーのような質感。ハイエンド機らしい高級感を備えていることも魅力です。
■自由なスタイルで使える
横開きのフォルダブルスマホは、フレキシブルなスタイルで使えることが利点。閉じた状態、開いた状態に加えて、途中まで開いた状態でも便利に使えます。
途中まで開くラップトップスタイルでは、画面が上下に分割され、下半分に操作パネルが表示されます。卓上において写真を撮ったり、動画を見たり、PCライクにキーボードを表示させて作業したり……。一般的なスマホから一歩進んだ便利な使い方ができます。
途中まで開いた状態でアウトディスプレイを利用することも可能。置き時計としても使えて、写真や動画のビューアーとしても重宝しそうです。
ただし、これらの機能は横開きの折りたたみスマホに共通するもので、motorola razr foldだけの優位性というわけではありません。
■超広角、マクロから100倍ズームまで撮影可能
モトローラがmotorola razr foldの優位性として大きくアピールしているのがカメラ。アウトカメラは超広角(5000万画素)+メイン(5000万画素)+望遠(5000万画素)という構成。超広角カメラはマクロ撮影に対応。メインカメラには白飛びや黒つぶれを抑えるLOFICセンサーを採用し、光学式手ブレ補正にも対応しています。望遠カメラは光学3倍で、センサー内ズームによって6倍も光学ズーム相当の画質で撮影可能。さらに、最大100倍の「スーパーズーム」機能があり、高倍率で撮影した画像はAIによって見栄えよく補完されます。
実際にいろいろな被写体を撮ってみると、どのカメラも自然に近い色合いで写りました。マクロや望遠ズームも積極的に使えること請け合いです。
カメラの性能を客観的に評価するDxOMarkというベンチマークがあるのですが、motorola razr foldはフォルダブルスマホにおいて世界1位の評価を受けています(2026年8月現在)。撮影画質はお墨付きと言っていいでしょう。
なお、アウトディスプレイの上に約2000万画素、メインディスプレイの右上の約3200万画素のインカメラがあります。しかし、ハイスペックなアウトカメラでアウトディスプレイをモニターにして自撮りができるので、インカメラを使うのはビデオ通話を使うときなどに限られるでしょう。
■余裕で1日持つ大容量バッテリーを内蔵
バッテリーは6000mAh。折りたたみスマホとしても、標準的なスマホと比べても大容量と言えます。筆者1週間ほど使った範囲では、1日で電池がなくなることはなく、むしろ50%以上残る日もありました。電池持ちは良好と考えていいでしょう。
80Wの「TurboPowerチャージ」という急速充電にも対応しています。充電器は同梱されていないので、スピーディーに充電したい場合は、80W以上の対応チャージャーを購入すべき。ちなみに、モトローラの公式オンラインストアでは最大125Wのチャージャーを8800円で購入できます。
■専用ペンを買えば、使い勝手が飛躍的に向上
motorola razr foldは専用のデジタルペンでの操作にも対応しています。moto pen ultra(公式オンラインストで1万2000円)で手書きメモやイラストなどを描けるほか、便利な独自機能も利用できます。
例えば、表示しているWebページに注釈をつけて、そのスクショを保存したり、拡大鏡として使ったり、画像をトリミングする範囲を指定したり、ペンのサイドボタンを押して表示を切り替えたり…。
motorola razr foldを単なるスマホではなく、手帳やノート、スケッチブックとしても活用したい人は、moto pen ultraがあると生産性が向上すること請け合い。そこまで考えていなくとも、moto pen ultraを使うと、新たな用途の発見につながるかもしれません。
■競合モデルと比べた優位性は?
日本で買えるmotorola razr foldのライバル機種として、OPPO Find N6、Galaxy Z Fold8 Ultra、そして8月20日に発売されるGoogle Pixel 11 Pro Foldも挙げられます。それぞれの主な仕様を比べてみました。
motorola razr foldは若干重いものの、高性能カメラと大容量バッテリーを搭載し、おサイフケータイにも対応。ペンでも操作できます。筆者が実際に使っていてもストレスや不満も感じることはなく、むしろ、使うほどに愛着が湧いてきました。シンプルに “良いスマホ” だと思います。カメラ性能や電池持ちを重視し、ペンを駆使して、ワンランク上のスマホライフを楽しみたい! という人におすすめします。
>> モトローラ
<取材・文/村元正剛(ゴーズ)>
村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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