日本独自のはたらくクルマとして生まれた軽トラですが、維持費が安く、走破性に優れることから遊び目的の乗り物としても再評価されてきています。ただ、いかにも商用車といった外観や、剥き出しの荷台などが趣味用途ではハードルになっていることも事実。そこにボックスを設置することで、風雨をしのげるだけでなく荷物の防犯性を高め、ラッピングやペイントも可能にしてくれるのが「Lanps(ランプス)」です。
外観のラッピングだけでなく、内装も好みに合わせてカスタマイズできるので、リーズナブルに車中泊仕様に仕立てることも可能。キット販売されていて、自分で取り付けもできることから、アウトドアアクティビティを趣味とする人たちにも支持が広がっています。
■趣味にも商用にも使えるボックス
「ランプス」を製造・販売する株式会社Lanpsの代表である林広幸さんによると「軽トラは商用にも趣味にも便利に使える乗り物ですが、より便利に快適に使えるように製作しました」とのこと。荷台に幌を設置している軽トラはよく目にしますが、幌は内部に熱がこもりやすいのだとか。

「『ランプス』のユーティリティボックスはアルミ板を使っているので放熱性が高く、少し走ると熱が逃げてくれます」(林さん)
また、3面が全て開く構造となっていることが特徴で、幌やパネルバンなどと比べて圧倒的な開放感を実現。実用上も荷物の積み下ろしがしやすかったり、移動販売などにも利用しやすいというメリットがあります。
車中泊用途で考えても、目が覚めたらパネルを開いて開放感が得られるのは大きな強み。軽キャンパーは室内空間がどうしても狭くなりがちですが、パネルを開くだけで外の空間と繋げられます。泊まる場所に合わせて開く面を選べるのもメリットです。
「開いたパネルの下が日陰になったり雨宿りに使えるのもアウトドアではメリットです。軽トラの荷台に設置できるボックスで、この構造を採用しているものはほかにないようなので選んでいただける理由にもなっています」(林さん)
構造的には縦方向に強いアルミフレームを採用し、豪雪にも耐えられる作り。扉部分に使用されているパネルは軽量ですが、断熱材を挟み込んでいるため高い断熱性を実現しています。
各パネルはダンパーで支えられる作りになっていますが、このダンパーが開く際には開く方向に、閉じた状態では閉じる方向に力が加わる構造になっているので、走行中にパネルが開いてしまう心配もありません。各パネルにロックできる機構も採用されているので、防犯対策もしっかりとされています。
サイズ的には開口部の高さに合わせて「Lanps 1960」「Lanps 2050」「Lanps 2100」の3種類が用意されていて、価格はそれぞれ39万500円、42万1300円、45万6500円(全て税込)。現行モデルだけでなく各社の軽トラに対応しており、「スーパーキャリイ」や「ハイゼットトラック jambo」などキャビンの広いタイプに取り付け可能なものもラインナップされています。
販売はキットの状態でされていて、全国発送が可能。取り付けは全国の代理店などに依頼することもできますし、ある程度の知識や工具があれば自身で行うことも可能です。必要ない場合などには取り外すこともでき、取り付けたままの状態でもほとんどの場合、車検は通るとのことです。
■ラッピングやカスタムも楽しめる
元々は農業向けに開発されたものですが、コロナ禍を機にアウトドアユーザーにも人気が広がっているとか。業務用としては大工さんや電気工事をする人たちになど、荷台に高価な工具を積んでおきたい職人さんに支持されているようです。
「趣味で使われているのは登山や釣りを趣味としている人たちが多いですね。小回りが利くので登山道の入口や釣り場の近くまでアクセスしてボックス内で泊まり、翌日はアクティビティを楽しむという使い方をされています」(林さん)
荷台に設置するため、冬場は下からの冷気が伝わってくるのが欠点ですが、オプションで床に断熱板を設置したり木材を貼るなどの対応もしてくれるとのこと。通気性を確保できる窓の設置も人気の高いオプションです。
天井に檜板を貼ったり、LEDの照明を取り付けることも可能。様々なカスタムを施して自分好みの空間に仕上げることができます。撮影した車両には、地元高山の家具職人さんの手による収納棚が設置されていました。
壁面へのラッピングなどを施すユーザーも多いようですが、そうしたカスタムへの相談にも乗ってくれるとのこと。車両の側に近年流行りのリフトアップや、オフロード向けのタイヤを装着して走破性を高めるカスタムも人気で、そうした車両も製作しているので、近くの人は相談してみるといいかもしれません。
近年は軽自動車をベースとした軽キャンパーの人気が高まっていますが、価格は高騰気味で納車までの期間も長くなっています。費用を抑えて車中泊できる軽トラを導入したい、あるいは自分好みにカスタムしながら楽しみたいという人は「ランプス」の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
>> Lanps
<取材・文/増谷茂樹 写真/松川忍>
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