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Appleの中国製メモリ採用に米政権も反対〜iPhone18の値上げ圧力は続くか

Appleが中国のメーカーからメモリを調達する計画に、米政権が反対の意向を示しました。議会に続いて、政権も表立って反対に回った形です。メモリ価格の高騰は、iPhoneの値上げを招いた主な要因とされています。Appleは調達先を広げ、供給の確保を図ってきました。

計画が止まれば、9月に発表が噂されるiPhone18の価格にも影を落としかねません。ただし購入そのものを禁じる規則は、現時点では存在しない状況です。

米政権がAppleの中国製メモリ採用に反対を明言

Appleが進めてきた中国製メモリの調達について、米政権が反対の姿勢を明らかにしました。海外メディアの報道によると、商務長官のハワード・ラトニック氏はインタビューで、政権は賛成していないと述べています。

メモリ不足の解決策は他にあるはずで、米国を代表する企業が中国製メモリを使うことではない、という趣旨も語りました。Appleにその意向を伝えたのかを問われると、明確に伝えたと答えています。発言が報じられたのは現地時間8月14日です。その前日には、同氏がテキサス州にあるAppleの製造拠点を、ティム・クック氏らとともに視察していました。

Appleは中国のメーカーが作るメモリの品質評価を進め、購入について政権の承認を求めていると報じられています。承認する側から否定的な見解が示されたことになり、計画の見通しは不透明になりました。

Appleの中国製メモリ調達には6月から反対が続く

中国製メモリへの反対は、今回が最初ではありません。6月下旬以降、議会・業界・政権という異なる立場から、反対の声が重なってきました。いずれも、この2カ月ほどの間に起きた動きです。

時期(現地時間)動き
6月下旬Appleが中国製メモリの購入を認めるよう政権へ働きかけと報道
7月米国のメモリ大手がホワイトハウスへ反対を働きかけ
7月30日超党派の上院議員がクック氏に書簡を送付
8月9日AppleがiPhoneとMacBookで中国製メモリを試験中と報道
8月14日商務長官が反対を明言

※いずれも海外メディアの報道にもとづくもので、Appleは公式に発表していません。

Appleの働きかけが最初に表面化したのは6月下旬でした。Mac向けのメモリを中国のメーカーから買えるよう、政権に求めていると報じられています。7月に入ると、米国のメモリ大手が反対の立場からホワイトハウスに働きかけたと伝えられました。この会社はAppleに部品を供給する取引先でもあり、売る側から待ったがかかった形になります。

7月30日には、8月21日までの回答を求めた上院議員団の書簡がクック氏のもとへ届きました。中国の2社が作るメモリを、世界で販売するどの製品にも使わないよう求める内容です。そして8月14日の発言で、議会と業界に加えて政権も反対の立場を明らかにしました。

Appleから見れば、働きかけている相手そのものが反対に回ったことになります。

Appleの中国製メモリ購入を禁じる規則はまだ無い

反対が積み重なっても、中国製メモリの購入自体は止められていません。Appleがこのメモリを買うことを禁じる規則は、現時点では存在しないためです。今回の反対も、命令ではなく意向の表明にとどまりました。

中国軍関連企業の一覧は民間の取引を止めない

国防総省が公表する中国軍関連企業の一覧は、民間企業の取引までは止めません。中国のメモリメーカー2社はその一覧に載っています。ただしこの一覧は、政府機関が調達する製品から対象企業を外すための仕組みです。

取引を厳しく制限する禁輸リストは、商務省が別に管理しています。今回の焦点であるメモリのメーカーは、このリストには載っていません。もっとも、リストに企業を加えるかどうかを決めるのも商務省です。反対を明らかにした長官の側には、後から規制を強める手段が残されています。

米企業は既製品のメモリなら許可なしで買える

米国企業が既製品のメモリを買うだけなら、輸出管理の許可は必要ありません。許可が要るのは、設計情報を渡して特注品を作らせる場合に限られます。Appleの最高執行責任者(COO)も、メモリは他の部品ほど独自の作り込みを必要としないと語ったと報じられました。既製品として調達できる部品であるほど、規則の網からは外れやすくなる構図です。

なお2027年12月からは、政府機関がこの2社の半導体を含む製品を調達することが禁じられます。対象はあくまで政府の調達であり、店頭に並ぶ製品の売買を止めるものではありません。

メモリ価格の急騰がAppleを中国製メモリに向かわせた

Appleが中国製メモリに手を伸ばした背景には、メモリ価格の急騰があります。クック氏は現地時間7月30日の決算説明会で、100年に一度の洪水のような状況だと表現しました。

メモリへの支払いは四半期ごとに増えており、9月までの3カ月はさらに高くなる見込みだとも述べています。最高財務責任者(CFO)は、利益率の変動はほぼすべてがメモリのコストで説明できると話しました。

調査会社がまとめたスマートフォン向けメモリの契約価格も、今年に入って四半期ごとに大きく上がっています。見通しを含めて今年の3四半期ぶんを重ねると、昨年末の3倍を超える計算です。調達先が限られたままでは、Appleの交渉力も上がりにくいでしょう。AI向けの需要が優先され、スマートフォンに回る量そのものが細っているとみられます。

値上げには踏み切りたくなかったものの、やむを得なかったとクック氏は語りました。調達先を増やす狙いは、価格を下げることよりも供給を確保することにあるとみられます。

中国製メモリなしでiPhone18の供給はどうなるか

中国製メモリを使えなくても、iPhone18に載るメモリが中国製に変わることはありません。そもそもこの計画は、中国で販売する製品に中国製メモリを載せるという内容だと報じられています。効いてくるのは、供給の余裕のほうです。

中国向けを中国製のメモリでまかなえば、韓国や米国のメーカーから届く分を他の地域へ回せます。計画が止まれば、限られた供給を各地域で奪い合う状態が長引きかねません。

すでにAppleがメモリ不足を理由に出荷計画を引き下げたと伝えられており、発売直後の品薄も懸念されています。上院議員団が回答を求めた8月21日から、iPhone18の発表が噂される9月10日までは20日ほどしかありません。ただし、その回答が明らかにされるかどうかは不透明です。

中国製メモリを使わない道を選べば、上がり続けるコストはそのまま残ります。その判断が最初に表れるのは、新型iPhoneの価格になりそうです。

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