「からだメイト Watch」を使っています。シャープが7月に発売したスマートウォッチで、最大の特徴は、着けているだけで摂取カロリー量がわかること。当初、レビュー記事を書くためにシャープから借りて試用していましたが、「おっ、いいじゃん」と気に入り、自分でも購入しました。価格はシャープ公式のCOCORO STOREで5万9400円でした。
筆者が最も気に入っているのは、やはり摂取カロリーの自動測定機能。普段から食事のカロリー量を記録している筆者にとって、これほどラクなことはありません。ただし、全面的に気に入っているわけではなく、「ここはちょっと…」と不満を感じている部分もあります。それも含めて、本音でレビューします。
■ベタな製品名だが、デザインは◎
からだメイト Watchは文字盤が円形で、ベーシックな腕時計という印象。ケースの直径は42mm。ワンサイズなので迷わずに選べるのは◎。筆者はそれまでApple Watch(Series 10)の46mmモデルを使っていました。からだメイト Watchのほうが若干小さいですが、実際の装着感や画面の見やすさは大差なし。コンパクトなウォッチを好む人は、やや大きく感じるかもしれません。

「からだメイト」という、わかりやすい名称から “見た目よりも機能重視” という先入観を持たれそうですが、実際には、シンプルでかっこいいデザインに仕上がっています。ステンレスケースの質感が良く、使う人や使う場所を選ばない印象。
カラバリはゴールドとシルバー2色。ゴールドにはベージュ、シルバーにはブラックのベルトが付属していますが、20mm幅の市販の腕時計ベルトに交換することも可能。なので、ベルトの色ではなく、あくまでもケースの色で選ぶべきでしょう。筆者はゴールドを借りて使っていましたが、自分で購入したのはシルバーです。
■操作性は一般的なスマートウォッチと同じ
スマホの対応OSはiOS 17以上とAndroid 14以上。筆者はiPhone 16 Pro(iOS 26)とペアリングして使っています。
各種設定やウォッチで測定されたデータの管理には「からだメイト」アプリを使います。初期設定は迷わず、スピーディーに行えました。
ウォッチの右側にリューズ(電源ボタン)とサイドボタンを搭載。上のリューズを押すとアプリメニューが表示。クルクルと回して表示画面をスクロールすることもできます。下のサイドボタンを押すと、よく使う機能を呼び出せます。運動を記録する「エクササイズ」が初期設定されていますが、ほかの機能に変更することもできます。
画面構成やボタン配置は、スマートウォッチとして標準的。スマートウォッチを使ったことがある人なら、説明書を読まずとも、すんなり使い始められるでしょう。
■記録される摂取カロリー量は正確な印象
からだメイト Watchには、光学式心拍センサー、血中酸素レベル用赤色及び赤外線センサー、皮膚温度センサーなど9種類のセンサーが内蔵されていて、さらに、GPSアンテナも搭載しています。
このデバイスならではの優位性としては「生体電気インピーダンスセンサー」を搭載。微弱な電気を流すことによって、体組成や水分量などを推定するセンサーです。
具体的なプロセスとしては、食べたものが栄養素に分解されると体内の細胞がブドウ糖を吸収し、水分が排出されます。生体電気インピーダンスセンサーが細胞内外のそうした変化を測定する仕組みです。この測定には、生体データの解析に実績がある米HEALBE社の「FLOWテクノロジー」という特許技術が用いられています。摂取カロリー量を算出するアルゴリズムは、米カリフォルニア大学と中国の広州赤十字病院での検証研究において約89%の精度が認められたとのこと。
そう聞いても、「本当にわかるの? 正確なの?」と思ったのが本音。筆者は普段「あすけん」というアプリで食事を記録しています。そこで、「あすけん」に記録した食事のカロリー量と、からだメイト Watchで計測された摂取カロリー量を比較してみました。
下のグラフは、19日間の摂取カロリー量の推移。青い線が「あすけん」アプリに記録したカロリー量で、水色の線がからだメイト Watchが推算した摂取カロリー量です。
筆者が「あすけん」に記録しているカロリー量はあくまでも目安に過ぎません。また、食べたものの全てがカロリーとして吸収されるわけでもありません。なので、結果に差が出て当然と思っていましたが、カロリー量の増減の波は結構重なっていました。実際に使っている肌感としても、からだメイト Watchの計測値は、かなり信用できるように感じています。
■リアルタイムのカロリーバランス表示には要注意
からだメイト Watchは、一般的なスマートウォッチと同様に、消費カロリー量も計測されます。つまり、摂取カロリーと消費カロリーのバランスがわかるわけです。ですが、食べたものが体内に吸収されるまでには時間を要します。シャープによると、だいたい5〜9時間程度かかり、食事内容によっては10時間以上かかることもあるそう。
なので、「今日は大幅にカロリーが不足しているなぁ」と思って、しっかり夕食を摂ると、夜中になって一気にカロリーがオーバーしたり…。逆に、消費カロリーが多いのを見て、「食べ過ぎたかなぁ」と思って、夕食を控えめにしてランニングしたところ、1日のトータルでは大幅なカロリー不足になったりすることも。
リアルタイムのカロリーバランスを見て、次の食事や運動量などを決めるのは難しい印象。1日のトータルの結果を継続的に見て、生活リズムを整えていくのが良さそうです。
■通知や通話、運動の記録もできるが…
からだメイト Watchは、標準的なスマートウォッチとしての機能もひと通り揃っています。
スマホの通知をウォッチで確認でき、かかってきた電話への応答も可能。ランニング、ウォーキング、サイクリングなど、多くの運動の計測もでき、運動の開始と停止を自動で検知する機能も備えています。さらに、アラーム、タイマー、ストップウォッチ、音楽再生のコントロール、カメラの遠隔シャッターなどの機能もあります。
しかし、Suica、クレジットカードなどの決済機能は非搭載。ウォッチ単体で通話・通信できる機能もありません。筆者はスマホを常に持ち歩き、ウォッチで決済する習慣もないので、不便は感じていません。
■電池はもうちょっと持ってほしい
からだメイト Watchを使い始めてから1か月ほど経ちましたが、一番不満を感じているのが電池持ちです。スペックシート上の連続使用時間は「最大2日間」となっていますが、筆者が使っている範囲では、2日持たせるのは厳しいかなぁという印象。充電し忘れて、睡眠中に電池切れしたこともありました。
摂取カロリーは睡眠中にも計測されるので、就寝時も装着している必要があります。筆者は入浴時に外して、毎日充電するようにしています。しかし、できれば3〜4日は持って、週に2回程度の充電で済めばいいのになぁと思っているのが本音です。
■それでも筆者が購入を決めた理由
電池持ちに不満を感じながらも購入を決めたのは、摂取カロリーの計測値が信用できるものであったこと。食べたものを自分で記録していくのって結構大変で、外食でめずらしい料理を食べたり、残り物でテキトーな料理を作ったりすると、記録するカロリー量もアバウトになってしまうんですよね。
食事による体内の変化もモニタリングされることで、従来以上に食べるものや量を意識するようにもなりました。からだメイト Watchを着けているだけで健康への意識が高まったように感じています。
筆者は現在、無料の「からだメイト基本コース」を利用し、それで満足していますが、専門家監修のアドバイスが得られる有料(月額600円)のコースもあります。それも使ってみようかなぁと思っているところです。
<取材・文/村元正剛(ゴーズ)>
村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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