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シラー氏がApp Store統括を退任〜後任はエディ・キュー氏

Appleで長年マーケティングを率い、現在は「Apple Fellow」を務めるフィル・シラー氏(66)が、App Storeの統括と製品発表イベントの運営から退いたと、Bloombergの報道をもとに海外メディアAppleInsiderが伝えました。ティム・クック氏の最高経営責任者(CEO)退任と重なるタイミングでの発表であり、ジョン・テルヌス新体制への経営の世代交代を締めくくる人事といえます。App Storeは日本の開発者やユーザーにも直接関わるサービスだけに、責任者の交代は国内にも無関係ではありません。

シラー氏はApp Storeとイベントの統括から退いた

AppleInsiderによると、シラー氏はAppleでの業務を縮小しており、長年担ってきたApp Storeの統括製品発表イベントの運営を離れたとのことです。この決断は、クック氏のCEO在任の最終盤、ここ数日のうちに行われたとBloombergが報じています。

シラー氏は1997年のスティーブ・ジョブズ氏のApple復帰以降、マーケティング担当上級副社長として初代iPhoneをはじめとする数々の製品発表を支えてきた人物です。2020年に第一線を退き、同氏のために用意された「Apple Fellow」という肩書に就いた後も、App Storeとイベント運営の統括だけは続けていました。それから約6年を経て、この2つの業務からも退いた形です。

クック氏退任と同日の発表が世代交代を締めくくる

今回の人事が注目されるのは、クック氏のCEO退任発表と同じ日に明らかになった点です。クック氏の後任には、ハードウェアエンジニアリングを統括してきたジョン・テルヌス氏が就きます。

Appleでは2025年に最高執行責任者(COO)のジェフ・ウィリアムズ氏が退任するなど、ジョブズ時代を知るベテラン幹部の交代が相次いでいました。クック氏の退任と同じ日にシラー氏の業務縮小が伝えられたことで、テルヌス氏を中心とする新しい経営体制への移行は、総仕上げの段階に入ったとみられます。

App Store責任者の交代は規制対応の行方にも影響する

シラー氏が統括してきたApp Storeは、手数料や外部決済の扱いを巡って世界各国で規制強化の圧力にさらされ、米国では手数料収入が18%減少したと報じられています。米国ではEpic Gamesとの訴訟でシラー氏自身が証人として法廷に立ち、欧州ではデジタル市場法(DMA)への対応を迫られてきました。日本でも2025年12月にスマートフォンソフトウェア競争促進法が施行され、アプリ配布や決済の開放に向けた対応が進んでいます。

こうした難局のかじ取り役が交代することで、Appleの規制対応の方針にも変化が生じる可能性があります。App Storeとイベント運営をだれが引き継ぐのか、テルヌス新体制での布陣が注目されます。

日本のユーザーへの当面の影響は小さいとみられる

今回の人事はAppleの経営体制に関するもので、日本のユーザーが日常的に利用するApp Storeのサービス内容がすぐに変わるわけではないとみられます。一方で、スマートフォンソフトウェア競争促進法への対応方針や、開発者向けの手数料・審査ルールは、今後は新しい責任者のもとで決められていくことになります。国内でアプリを配信する開発者にとって、後任人事とその方針は注視すべきポイントです。

また、シラー氏はAppleの基調講演でおなじみの顔でもありました。9月に開催が予想される新型iPhoneの発表イベントを、同氏の関与なしにAppleがどう運営していくのかにも注目が集まります。

後任はエディ・キュー氏ら3人〜シラー氏はAppleに残る

シラー氏が担ってきた役割は、3人に引き継がれるとMacRumorsが伝えています。App Storeの統括はエディ・キュー氏が引き継ぎます。同氏はApple MusicやApple TV+などサービス部門を統括する上級副社長で、App Storeもその傘下に入る形です。

製品発表イベントの統括は、シラー氏の下で働いてきたノーラ・ワインスタイン氏が引き継ぎます。またApp Storeの日常業務は、長年App Storeチームに在籍してきたカーソン・オリバー氏が担当するとされています。

なお、シラー氏はAppleを退社するわけではありません。Apple Fellowの肩書きは維持したまま、内容が明かされていないプロジェクトに取り組むと報じられています。担当範囲を絞る形での役割変更です。

Source: AppleInsiderMacRumors

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