バイク・クルマに、腕時計。旅行に、お酒に、料理に、はたまたキャンプ、シルクスクリーン、ステンシル……とにかく趣味ありすぎの筆者ですが、各趣味に関する道具や備品の管理が結構大変です。
特にバイクやクルマ、腕時計のメインテナンスに関わる工具やパーツは年々増え続け、しかも細かく頭の中が混乱しがちなのですが、ここで一念発起。良い仕分け箱を用意し、趣味の各分野ごとに整理することにしました。
そこで真っ先にチョイスしたのが、和製ツールボックスの名門・東洋スチールの工具箱たちです。

近年は、大小さまざまな色カタチの工具箱をラインナップする東洋スチールの製品をアレコレ取り寄せ、それぞれの趣味に使い分けながらご紹介します。
■世界初だった「1枚鋼板」から作られるツールボックス
各工具箱の紹介に入る前に、まず東洋スチールの成り立ちとその凄さをご紹介します。
東洋スチールの発祥は1969年のこと。出発点は金属プレス加工業でしたが、その受注事業の中で「自ら価値を生み出すものづくりをしたい」として、スチール製ツールボックスの製造をスタート。
一枚の鋼板から深く絞って立体形状をつくる「深絞り加工」という技術は、今ほど発達しておらず、比較的高度なものだったと言います。ただし、材料を効率よく使いながら十分な強度を確保できるため、生産性の向上・省資源にもつながるとても合理的な技術でもありました。
この「難しいが、実現すれば合理的」である「深絞り加工」の技術を磨き続け、やがて世界で初めて、一枚の鋼板から継ぎ目のないスチール製ツールボックスを完成させます。結果的に見れば合理性を追求した結果が、東洋スチールのものづくりの原点にもなったと言います。
特に東洋スチールのツールボックスに惹かれるのは、その機能美に溢れる無駄が一切ない造形です。それでいて、使い手に長年寄り添うようなスチールならではの風合いも素晴らしく、「これこそ流行に左右されない、自分だけの一生使えるツールボックスだ」と筆者は思っています。
こういったシンプルな造形もまた、東洋スチールが「機能性を追求した結果」として生まれたもの。だからこそ、これらツールボックスはどんな色にも合うし、どんな用途にも対応できます。
150以上のブランドとのコラボレーション実績により、今年2月には「最も多く正規ブランドとコラボレーションした多目的ボックスシリーズ」として、東洋スチールがギネス世界記録にも正式認定されました。
■東洋スチールのド定番ツールボックスたち
ここからは、そんな東洋スチールのツールボックスをご紹介していきます。まずはド定番モデルからいってみましょう。
・Y-350(山型工具箱)
東洋スチールを代表する定番モデル。飽きのこないデザインと十分な収納力から工具はもちろん、DIY用品、アウトドア用品、カメラ機材などさまざまなアイテムを収納できます。カラーによって印象がガラリと変わるので、お好み・用途に合わせて選んでみると良さそうです。筆者はハサミやカッターなどの刃物類の収納に使っています。
・ Y-280(山型工具箱)
こちらも定番アイテム。「Y-350」よりもコンパクトで持ち運びやすく、小物などの収納に適しています。文房具、ガーデニング用品、裁縫道具など、日常で使うものをひとまとめにするのに良さそうです。
筆者はバイク・クルマのパーツなどの加工や生活上に使う接着剤などを入れています。仕分けに100圴のボックスを入れていますが、山型の天地があるので、底部より少し高い物でも、しっかり収まるところがお気に入りです。
・ST-350(2段式工具箱)
東洋スチール製ツールボックスの真骨頂的モデル。上段・下段を使い分けられ、さらに上段には仕切り板もあるため、小さなパーツから工具まで一挙整理しやすいスグレモノ。プロの現場はもちろん、DIY・趣味の道具箱としても十分な収納力を発揮することでしょう。
筆者は、バイク・クルマ、日用大工などの基本のツールボックスとして使っておりドライバー、ラチェット、レンチ、カッターなどのほか、汎用性の高いボルト・ナットなども一挙この「ST-350」に収納しています。
■継ぎ目のない美しいトランク型工具箱
・T-320(トランク型工具箱)
継ぎ目の少ない美しいフォルムが特徴のトランク型シリーズ。持ち手があるため、持ち運びにも便利です。333×137×96.5mm(外寸)という「ちょうど良い」サイズ感なので、小物収納に最適だと思います。
筆者は、コレクションしている自動巻き・手巻きなどのビンテージ腕時計の修理箱に使っていて、壊れた腕時計は全てこのツールボックスの中に「入院」させています。
・T-360(トランク型工具箱)
アタッシュケースのようなデザインのツールボックス。B5サイズが収まる収納力があり、「T-360」同士でスタッキングできるのも利点です。書類、文具、ノートPC周辺機器などの収納にも向いていそうです。
筆者は割れやすいバイクのパーツ(ミラー、テールランプなど)を保管しています。今後は「T-360」を複数用意して、バイクパーツのカテゴリーごとに仕分けして使おうと思っています。
■小分けにドンズバの小型ツールボックスたち
続いては、比較的コンパクトで、使い勝手の良い小型のトランク型ツールボックス群をご紹介します。
・T-190(小型トランク型工具箱)
これぞまさしく、シンプル・イズ・ベストな作りのトランク型ツールボックス。
ガジェット、充電ケーブル、文房具、裁縫道具、釣り用品など、散らかりやすい小物を整理する収納に適しているように思いました。また、「T-190」同士や、後述の「T-192」とスタッキングできるところも◎。用途ごとに色を分けて収納したり、色違いを組み合わせるのも楽しそうです。
筆者は、「T-190」を2台、バイクの車載ツールボックスとして使っています。出先での突然のバイクの故障などでもサッと取り出し、スタッキングさせながら修理できる点がお気に入りです。
・ T-192・T-152・T150(小型トランク型工具箱)
「T-190」同様、コンパクトながらしっかりとした作りの小型トランク型ツールボックス群。
「T-192」は平べったい小物の収納に最適で、「T-152」はさらに精密な部品などを入れるのに向いています。また、「T-150」はやや深さがあるので、より立体的な物の収納に向いていると思います。
何かとグチャグチャになりがちなスマホ関連部品を「T-192」に、ビンテージ文房具の消耗品のストックを「T-152」に、また趣味の手巻きタバコのペーパーやローラーを「T-150」に収納しています。
「T-150」同士、または「T-152」とスタッキングで組み合わせて使うことができるので、今後増やしていきたいと考えています。
■趣味の作業のかたわらで大活躍のパーツボックス
そして趣味の実作業の際に開け閉め不要で、何かと使い勝手が良いパーツボックスをご紹介します。
・M-8(パーツボックス)
細かな部品を整理するために設計されたというパーツボックス。
ボルト・ナットなどの工具部品を始め、頻繁に使う道具をサッと取り出せるオープン収納としても便利です。
「M-8」同士でスタッキングができるため、特に趣味の作業のかたわらにあるとかなり重宝します。重厚な質感もカッコ良くて、インテリアアイテムにも流用できそうです。
筆者は、趣味のシルクスクリーンやステンシルの材料の保管に使っていますが、こういった作業での「版の乾燥」にも役立つため、とても重宝しています。
■錆びや傷などのも味になる「一生使える」ツールボックス
ここまでの通り、東洋スチールのツールボックス群は実に様々なタイプがあり、同時に様々なニーズにも対応できる製品ばかりです。
また、とにかく頑丈で流行に左右されないデザインでもあるため、その気になれば一生使えるツールボックスだとも筆者は考えています。
長年使い続けることで、金属特有の傷や風合いが生まれ「自分だけのツールボックス」になるのも東洋スチールならではの利点でしょう。こんな点も含めて、東洋スチールに回答をお願いしてみました。
「ぜひ一度、手に取っていただければ嬉しく思います。
私たちは、『工具箱』という枠にとらわれず、お客様それぞれの仕事や暮らし、趣味に寄り添う収納用品として、自由な発想でお使いいただけるものづくりを大切にしています。
これからも、丈夫で長く使える品質はそのままに、一人ひとりの暮らしに寄り添い、長く愛される製品をお届けしてまいります。
東洋スチールの工具箱は、使い始めた瞬間に完成する製品ではありません。日々使い、傷が付き、時間を重ねることで、その人だけの道具へと育っていきます。
私たちは、工具箱をつくっているのではなく、長く使い続けたくなる道具をつくっています。
皆さまの暮らしや仕事に寄り添い、永く愛される存在になれれば幸いです」(東洋スチール・担当者)
最後に、筆者が「意外と良いぞ」と思っているのが、従来の工業的な趣味や作業とはまるで無縁な人への東洋スチールのツールボックスのプレゼント。
たとえば、工具箱になじみのない女性であっても、シンプルでかわいいカラーリングのツールボックスをプレゼントすれば、日常使いのアクセサリーや化粧品の整理箱として重宝されるのではないかとも思います。
東洋スチールのツールボックスの出発点は工業の現場におけるプロユースだったはずですが、その合理的かつシンプルな機能美によって、近年では様々な場面やシーンで重宝され続けています。人々の趣味や生活に寄り添い続けてくれる唯一無二のツールボックス……それが東洋スチールのこれら製品だと思います。
<取材・文/松田義人(deco)>
松田義人|編集プロダクション・deco代表。趣味は旅行、酒、料理(調理・食べる)、キャンプ、温泉、クルマ・バイクなど。クルマ・バイクはちょっと足りないような小型のものが好き。台湾に詳しく『台北以外の台湾ガイド』(亜紀書房)、『パワースポット・オブ・台湾』(玄光社)をはじめ著書多数
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