秋になると、足元をどうするか毎年ちょっと迷いませんか。夏のサンダルはもう季節外れだけど、休日にふらっと出かけるたびに靴紐をきっちり結ぶほどでもない。サッと足を入れて出られる一足がほしくなりますよね。
とはいえ、ラクさだけで選ぶと途端に足元がラフに見えてしまうのが悩ましいところ。気軽に履けて、ちゃんと歩けて、それでいて大人らしいきちんと感もある。秋の足元に求めたいのは、そんなバランスです。

そこで気になったのが、MERRELL(メレル)とロンドンのファッションブランド・YMC(ワイエムシー)によるコラボ第2弾「MOAB 2 SLIDE × YMC(モアブ 2 スライド × ワイエムシー)」(2万0900円)。名作トレイルシューズの流れをくむスライドに、毛足の長いスエードを合わせた一足です。
■名作トレイルシューズ“MOAB”をスライドに
メレルの始まりは1981年。カスタムメイドのカウボーイブーツ職人だったランディ・メレルが、腕試しにハイキングブーツを作ったことがきっかけでした。今年でブランド誕生45周年を迎え、その代表作のひとつが、世界中のバックパッカーから定評のある“MOAB”シリーズです。
今回の一足は、そのアウトドアDNAを受け継ぐスライドシルエットに仕立てたもの。かかとのないミュール構造なので、足を入れるだけでそのまま出かけられます。
アッパーには毛足の長いヘアリースエードを採用しています。起毛の表情があるぶん見た目にも温かみがあり、スライドでも足元がラフに見えにくいのはこの素材のおかげ。厚手のソックスやウールのスラックスと合わせても季節感がそろいそうです。カラーはBLACKとDARK WALNUTの2色で、どちらも落ち着いたトーン。
つま先には耐久性を高めるラバートゥキャップを配置。やわらかなスエードの表情のなかに、アウトドアシューズらしいタフさがさりげなく残されています。足裏が触れるフットベッドはレザーで覆われていて、履き心地にも上質さを求めた作りです。
■かかとのエアクッションとビブラムソールで、スライドでもちゃんと歩ける
スライドというと底の薄いサンダルを思い浮かべがちですが、こちらは中身がメレルらしいところ。かかと部には“Merrell Air Cushion”を搭載し、着地の衝撃を吸収して安定性を高めてくれます。
アウトソールはVibram(ビブラム)の“Ecostep Recycle”。30%にリサイクルラバーを使ったソールで、ドライでもウェットでもグリップ力を発揮します。気軽に履けるのに、雨上がりの濡れた路面や、予定より長く歩いた日でも頼りになりそうです。
なお、コラボ相手のYMCは1995年にジミー・コリンズとフレイザー・モスがロンドンで立ち上げたブランド。名前はインダストリアルデザインの草分けであるレイモンド・ローウィの言葉“You Must Create your own design style”から取られています。伝統的なワークウェアやミリタリーユニフォームを出発点に、控えめで機能的な服を30年にわたって作り続けてきました。
今回のコラボのビジュアルは“凧揚げ”がテーマ。スタジオで凧を作るところから、完成した凧を屋外で風に乗せて飛ばすまでを映像にしています。ブランド名のとおり「作る」ことから始めて、外へ出ていく。スライドという気軽に外へ出るための靴によく合ったテーマです。
サイズは22.0〜30.0cmのユニセックス展開です。サッと足を入れて出かけられる手軽さはそのままに、足元がラフに見えないのがこの一足のいいところ。秋の休日、スニーカーでもサンダルでもない靴として出番が増えそうです。
>> メレル
<文/山口健壱>
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