脱ぎ履きがラクなスリッポンは一度慣れると手放せなくなりますよね。ただ、シンプルすぎるスリッポンだと、ナイロンパンツやシェルジャケットのようなアウトドア寄りの服に合わせたとき、足元だけ少しのっぺりして見えることも。ラクさはそのままに、足元にもう少しギアっぽい存在感がほしくなります。
そこで気になったのが、MERRELL(メレル)の「MOC SPEED STREAK EVO SE(モック スピード ストリーク エボ SE)」(2万2000円)。2000年代初頭のトレイルシューズをもとにした、テクニカルな顔つきのスリッポンです。
■ルーツは“遊んだ後”に履く「ジャングルモック」
名前の“MOC”が示すとおり、このシューズのルーツはメレルの「ジャングルモック」にあります。1998年の登場以来、シリーズ累計で1700万足を超えるというロングセラーで、紐のないスリッポンスタイルを街で見かけたことがある人も多いはず。
実はこのジャングルモック、もともとはアウトドアで遊んだ後に疲れた足を解放するための靴として生まれたものなんだとか。メレルはこれを“aftersport(アフタースポーツ)”と呼んでいます。今でいうリカバリーシューズに近い発想を25年以上前から形にしていたわけです。

「MOC SPEED STREAK EVO SE」は、この“aftersport”の考え方を今のスタイルにつなぐ一足として、ブランド誕生45周年の今季に登場しました。
■ネオプレンのスリッポンに、パーツを重ねた立体的なアッパー
ベースになっているのは、2000年代初頭のマルチパーパストレイルシューズ。履き口にはネオプレン(ウエットスーツなどに使われる伸縮素材)のストレッチカラーを使い、紐を結ばずに足を入れられるスリッポン構造になっています。
一方でアッパーは、複数の素材やパーツを重ねた立体的な作り。丸みのあるクラシックなジャングルモックとは違い、シャープでテクニカルな表情です。スリッポンなのに、ナイロンパンツやシェルジャケットと合わせても足元に存在感が出せそうです。
■日本企画の4色に、45周年の“FLASHDANCE”を加えた5色
カラーは全5色で、そのうち4色は日本から企画したニューカラー。トリプルブラックに素材の違いでグラデーションをつけたBLACK、深みのある色でクラシックなアウトドアの雰囲気をまとったROSEWOOD、岩肌を思わせるニュートラルなトーンのTALUS、稜線を思わせる自然な色の重なりのRIDGEWAY。そこにブランドのアニバーサリーを象徴するFLASHDANCEが加わります。
どの色も、パネルを重ねた複雑な構造と素材のレイヤーを際立たせる配色なのだそう。同じモデルでも、色によってかなり印象が変わりそうです。
■中身はトレイルシューズ譲り。エアクッションとスティッキーラバー
見た目だけでなく、足まわりはしっかりメレルです。かかとには“MERRELL Air Cushion”を搭載していて、着地の衝撃を吸収しながら安定性を高めてくれます。アウトソールには“MERRELLスティッキーラバー”を採用し、地面をとらえるトラクションにも優れた作り。ライニングには100%リサイクルメッシュ、フットベッドには50%リサイクルEVAフォームを使っています。サイズは22.0〜29.0cmと30.0cmのユニセックス展開。
ちなみにこのモデルが再び表舞台に出るきっかけになったのは、アーカイブモデルを現代の技術で作り直すメレルのプレミアムライン・1TRLと、アップサイクルデザイナーのNicole McLaughlin(ニコール・マクラフリン)とのコラボでした。その後は限られた販路を中心に展開されてきたモデルで、今季からぐっと手に取りやすくなります。コラボで存在を知っていた人にとっては、日本企画の新色から選べるのもうれしいところではないでしょうか。
>> メレル
<文/山口健壱>
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