オンデマンドの配達サービスが驚異的な成長と遂げる中で、コンビニエンスストアは比較的手つかずで取り残されていた。つい最近までは。
2013年に設立されたFoxtrot(フォックストロット)は、店での購入かネット注文で配達させるかを客が選べるようにして、窮地のコンビニを再構築しようと考えている。
同社は米国時間2月5日、1700万ドル(約18億7000万円)の成長資金を調達したと発表した。ImaginaryとWittington Venturesが共同で率いるこのラウンドには、前回の支援者であるFifth Wall、Lerer Hippeau、RevolutionのRise of the Rest Seed Fund、M3 Ventures、シカゴ大学、Collaborative VC、Wasson Enterprise、そして新規にBluestein AssociatesとBarshop Venturesが加わっている。
Foxtrotは、クラフトビールやナチュラルワイン、おなじみのブランドとしてOreo(オレオ)のクッキーやBounty(バウンティー)のペーパータオルなどの日用品、さらにFoxtrotブランドのサンドウィッチ、惣菜、コーヒーなど幅広い製品を取り扱う。地元ブランド、新興ブランド、伝統ブランドがひとつ屋根の下に並ぶという驚きの品ぞろえだ。全体としてFoxtrotは、100以上の業者と協力して800種類以上の製品を販売する。
創設者でCEOのMike LaVitola(マイク・ラビトーラ)氏によれば、コーヒー、サンドウィッチ、グミキャンディーなどのFoxtrotの自社製品、HimsやMatchaBarなどの新興ブランドの製品、Bud Light(バドライト)とオレオなど有名ブランドの主要産物の比率は均等になるという。
だが、店舗はそれほど重要でもない。Foxtrotはアプリを使った全製品のオンデマンドの配達サービスも行う。しかも、前月に100ドル以上Foxtrotで購入(店舗でもネットでも)していれば、1カ月間の送料が無料になるロイヤリティープログラムも提供している。
Foxtrotはダラスとシカゴに店舗を構えている。今後、ワシントンD.C.をはじめとして足場を広げていく計画だ。同社は、前年比の収益は2倍、電子商取引の顧客ベースは前年比で150%を記録しているという。店舗とネットの収益は半々だ。
雇用面では、来店した客に商品を選び包んで渡す店舗の従業員は正規職員となる。配達員は契約だが、Foxtrotのオンデマンド配達サービスに関する独自のベストプラクティスに基づいて同社に直接雇用される。
ラビトーラ氏は、小売りからオンラインに至るまでの一貫したエクスペリエンスの維持を、ひとつの大きな挑戦と考えている。「それらは根本的に異なるものです」と同氏。「この2つでひとつの成功を収めることは、片方だけ成功させるのとはまったく違います。今後、最初の市場と同じように成功するためには、ネットでも店舗でも、お客様が来店したときに、同じブランドがそろった同じエコシステムにいると感じてもらえるようにしなければならないのです」。
[原文へ]
(翻訳:金井哲夫)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2020/02/06/2020-02-05-foxtrot-picks-up-17-million-to-reimagine-the-convenience-store/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Jordan Crook
Amazonベストセラー
Now loading...