新型コロナウイルス(COVID-19)に関する信頼できる医療情報を広めるために、Facebook(フェイスブック)は独自のコロナウィルス情報センターを開設する。巨大ソーシャルネットワークの中央ハブとして、CDC(米疾病対策センター)やWHO(世界保健機関)などから集めた情報を掲載する。
「これを全メンバーのニュースフィードの最上部に配置する」とFacebook CEOのMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏が新機能を発表した電話会見で語った。
情報センターは、今後24時間以内に米国の多数の地域およびヨーロッパの一部で公開され、数日のうちにさらに世界中に展開していく。
ザッカーバーグ氏は、信頼できる医療情報を「当社サービスを利用する全員の目の前に」提供することが目標だと語った。情報センターには、世界の医療専門家へのリンクを中心に、有名人、政治家、ジャーナリストらの投稿も掲載して、十分に吟味された役立つ情報をできるだけ多くの人々に拡散できるようにする。
「日々の変化に対応できるように設計している」とザッカーバーグ氏は言った。提供すべき情報は場所ごとに異なる。国や地域によって方針が異なるためだ。Facebookでは各地の政府・自治体と連携して情報を選択していると同氏は説明した。
これまでにもFacebookは、災害支援のためのメッセージ機能やツールを多数追加してきたが、新型コロナウィルスはさらに大きな難題をもたらしているという。「今回のような規模でやる必要があったことはかつてなかった」とザッカーバーグ氏は言った。
Facebook傘下のサービスで、偽情報の追跡が困難なことで悪名高いWhatsApp(ワッツアップ)も、独自の新型コロナウィルス情報ハブを設置した。
新型コロナウイルスに関する誤情報監視の取り組みとあわせて、Facebookは医療用マスクの広告やリスト掲載を禁止した。医療用マスクは最前線に立つ医療従事者に不可欠な保護器具であり、世界的な品不足の危機に貧している。それでも、世界最大のソーシャルネットワークには監視をすり抜ける楽観主義者がいる。
Facebookは、Microsoft(マイクロソフト)に続いて事務所閉鎖の影響を受け生活の危機を感じている非正規社員への給与支払を約束した。
新型コロナウィルスは世界経済を一変させ、ビジネス界に大規模な混沌を生み出している。テクノロジー業界のなかでも最も対応能力があり資源も豊富な巨人でさえ例外ではない。FacebookのF8デベロッパーカンファレンスを含めあらゆる主要テックイベントが中止あるいはオンライン開催になり、この年は業界の誰もが予想しえなかった様相を呈すことになるだろう。
画像クレジット:dowell / Getty Images
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2020/03/19/2020-03-18-facebook-coronavirus-information-center-zuckerberg/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Taylor Hatmaker
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