新形コロナウイルス感染が急激に拡大し、医療体制が厳しくなってきている米国のフロリダで、新型コロナテスト検体や医療物資を無人自動運転シャトルが運ぶ取り組みが展開されている。
新型コロナの検査や治療などにあたっているメイヨー・クリニックが明らかにした。現在、シャトル4台が稼働している。
・テスト検体をラボに搬入
この取り組みはフロリダ州のジャクソンビル交通局、シャトルバス製造のフランス企業Navya、自動運転モビリティソリューションのBeepとの提携のもとに実施されている。
ジャクソンビルにはドライブスルー方式で新型コロナテストの検体を採取するポイントが設けられている。そこからメイヨー・クリニックのラボまで無人シャトルが検体を運んでいる。
・ウイルス接触リスクを低減
検体や医療物資の積み下ろしはスタッフが行うが、ドライブスルーポイントとラボの間の運搬は完全に無人。一般車や歩行者がいないルートをとっている。かつ万一に備えてシャトルの後をスタッフが乗り込んだ車がフォローしているとのこと。またシャトルはモバイルコマンドセンターからも遠隔監視されている。
シャトルを活用するメリットは、なんと言ってもスタッフのウイルスへの関わりを減らせることにある。もちろん検体はきちんと容器に入れられているが、病気の性質上、検体との関わりを減らすに越したことはない。
それから、患者の増加に医療体制が対応し切れなくなっているなかで運搬にスタッフを取られず人手を“節約”できることも大きい。
この取り組みが始まった背景には、ジャクソンビルで過去3年にわたって自動運転車両のテストが行われてきたことがある。まさか、こうした多くの人の生命に関わる危機で使用されることになるとは想定外だっただろうが、ジャクソンビル交通局は「テクノロジーで新型コロナ危機対応を支援したい」としている。
(文・Mizoguchi)
- Original:https://techable.jp/archives/120992
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:mizoguchi
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