「居酒屋に行きたいなぁ」とか「バルで飲みたい」と常々思っている外食が大好きな飲兵衛のみなさん。筆者も同じではありますが、その反面、自炊するのも好きなため、週末はちょこちょこといろんな料理を用意して、ひとりで楽しく飲んでいます。
テレワークの導入で家にいる時間が増え、せっかくならひと手間かかる料理を作るチャンスかもと思い、流行りの低温調理を楽しむことにしました。今回はレコルトの「コンパクトライスクッカー」を相棒に、牛肉、鶏肉、マグロで手軽な低温調理おつまみ作りに挑戦です!
■「低温調理」モードで一定の温度をキープ
レコルトの「コンパクトライスクッカー」は、その名の通り小ぶりな炊飯器。0.5〜2.5号炊きとなっており、ひとり暮らしやサブの炊飯器として使えます。
▲サイズは約幅22.5×奥行き20.4×高さ21.0cm。実勢価格/8800円
さらに、この炊飯器には「白米モード」に加えて6つの調理メニューがあり、そのなかのひとつに「低温調理」があるんです。低温調理モードを使えば。65℃の低温でじっくり加熱して旨味を閉じ込めながら加熱できます。
▲操作パネルはタッチ式になっており、MENUボタンをタッチしてモードを選ぶ。続いて調理時間を設定したら、STARTボタンを押すだけで調理が開始する
これまでも普通の炊飯器を使って低温調理をしたことはありますが、きちんと一定の低温で調理するためのモードがなく…。その点を解消した「コンパクトライスクッカー」は、とても便利です。
▲内釜は熱伝導の良いアルミニウムに、遠赤外線効果を期待できるセラミックをコーティングしている
■下味をつけたらあとは待つだけで完成
今回は付属のレシピブックに出ていた「ローストビーフ」「鶏ハム」、さらにオリジナルで作った「自家製ツナ」をご紹介。いずれも密封袋に食材と調味料を入れるだけで下ごしらえは終わりです。
まずはローストビーフから。用意するのは牛肉ももブロック250g、塩小さじ1、こしょう少々、オリーブオイル大さじ2。塩コショウした牛肉を密封袋に入れ、オリーブオイルを加えてよく揉み込みます。好みですりおろしにんにくを加えてもかまいません。
▲表面に焼き目をつけてから低温調理する方法もあるが、今回はレシピブックの作り方で実践した
あとは、コンパクトライスクッカーの内釜に袋が浸かるくらいのぬるま湯を入れて、低温調理モードで40分加熱します。加熱が終了したら、20分間お湯に浸けたままにしておき、終わったら氷水に浸して冷やせば完成。
▲密封袋はきちんと水に浸かるように、できるだけ空気を抜く
カットした直後は肉が茶色いのですが、空気に触れることで赤みが出てきておいしそう! 調理時間は1時間とやや長めですが、これはなかなかいい感じに作れたのでは?
▲表面に焼き目を付けなかったので肉の旨みが逃げるのではないかと心配だったが、肉汁が外に出ている量は少なかった
完成したローストビーフを食べてみると、かなりしっとりした食感です! そう高くない牛肉で作ったものの、これが家で作れるなら合格。250gあれば、作った日はそのまま食べて、翌日は丼にするなど、思う存分ローストビーフが堪能できます。素人が低温調理をするには温度管理が難しいので、機械任せで仕上がるというラクさがたまりません!
▲塩コショウだけで食べると肉の旨みがダイレクトに感じられる。筆者はソース作りが面倒なのでステーキソースをつけて食べたが、味にパンチが生まれておいしかった
そしてローストビーフに合わせて飲んだのは、軽めの赤ワイン。普段から自宅に蛇口付きの赤白の箱ワインを常備していて、「グラス1杯だけ飲みたいな」というようなときに重宝しています。
いいお肉でローストビーフを作ったときはこだわりの赤ワインを飲みたいところですが、今回のように普通のお肉で作ったときはこういうカジュアルな赤ワインで十分。好きな量のワインが飲めるのが箱ワインのいいところですが、つまみがおいしいと2杯、3杯と結局フルボトルくらい空けてしまうのが恐ろしい!
▲Amazonなら3リットル入りの箱ワインが2000円ちょっとで買える。料理にも使えるので便利!
■市販よりも圧倒的においしく仕上がる鶏ハムにやみつき
続いて作ってみたのが鶏ハム。用意するのは、鶏むね肉1枚、塩小さじ1弱、こしょう少々、オリーブオイル大さじ2です。こちらもローストビーフと同様、鶏むね肉に塩こしょうし、密封袋にオリーブオイルと共に入れたらよく揉み込みます。
▲揉み込んだあとはあまり時間をおかなくてもOK
あとは、ぬるま湯を入れた内釜に浸し、低温調理モードで70分加熱。加熱終了後に、袋ごと氷水で冷やせば完成です。
▲仕上げにブラックペッパーを振ると味のアクセントになる
この鶏ハムが思った以上にしっとりした仕上がりで、コンビニのサラダチキンを大きく上回るおいしさ! 鶏むね肉なのでヘルシーですし、それでいて既製品以上の仕上がりのものが家で簡単に作れるとなると、これはリピート間違いなしです。お好みでカレー粉を加えてカレー味の鶏ハムにしてみたり、ドレッシングやわさび醤油で食べてみたりと、味にバリエーションを付けるのもおすすめです。
鶏ハムに合わせたのは、アナケナのシャルドネ。この白ワインはぶどうのフレッシュな味わいが特徴です。軽めの白ワインなのでスイスイ飲めますし、プレーンな鶏ハムの味わいを邪魔することなく、後味もスッキリしているのがポイント。あと、1000円ほどで買えるというコスパの良さも、家飲みのお酒としてはぴったりです。
▲アナケナはコスパのいいチリワインの代表的ブランドのひとつ。軽い口当たりでいろんなつまみに合わせやすい
■自家製ツナの味付けは焼肉のタレにお任せ
最後に紹介する自家製ツナですが、実は「コンフィ」を作ろうとしたものの、火が入り過ぎてツナになってしまったという、失敗から生まれたひと品。用意するのは、マグロ1柵と焼肉のタレ大さじ2杯。密封袋にマグロと焼肉のタレを入れてよく揉み込み、30分ほど置いてから低温調理モードで30分加熱しました。
▲焼肉のタレにはフルーツや野菜の旨みがたっぷりなので、焼肉以外にも使える
魚の場合、30分の加熱でもしっかり心まで火が通っており、コンフィとは違う仕上がりになってしまったのですが、甘辛い味付けのマグロはまるでリッチなツナ缶を食べているような感じです。このままカットして食べると、マグロの旨みがじゅわっと口のなかに広がり、お酒との相性も抜群。脂っこさはほとんどないので、マヨネーズをつけてガッツリ食べても良さそうです。
▲マグロのコンフィ改め自家製ツナが完成。低温調理なので旨みがなかに閉じ込められている
甘辛い味付けがちょっと和風な感じだったので、芋焼酎「一刻者 ハイボール」を合わせてみました。芋焼酎ならではの甘い香りと、ツナの甘辛さは相性バツグン! ハイボールなので炭酸で口の中をリセットしてくれて、つまみとお酒の無限ループが止まらなくなること必至です。
▲普段あまり焼酎は飲まないのだが、家で腰を据えてじっくり飲むのに最高の組み合わせを見つけてしまった
低温調理を身近な料理にしてくれる「コンパクトライスクッカー」のおかげで、これからも試行錯誤しながらいろんな低温調理に挑戦してみようと思えました。みなさんもご家庭で低温調理に挑戦してみてくださいね。
>> 【宅飲み家電】
文/今西絢美
今西絢美|「おいしいものナビゲーター」として、調理家電や食に関する記事を執筆。フードツーリズムマイスター、唎酒師の資格も持つ。ウェブサービスやアプリのトレンドも絶賛追跡中。コンテンツ制作会社「TEKIKAKU」取締役。
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