ケアが必要な患者が、最適なタイミングで来院するとは限らない。これを知り、病院が働きかけることで、例えば生活習慣病の患者の病状悪化を防ぐことも可能だろう。
MIT発のスタートアップ「ClosedLoop」が提供のヘルスケア・データサイエンス・プラットフォームは、各医療機関が保有するデータセットを分析して、感染リスクが高い人や健康診断が必要な人など、優先的にケアが必要な人を予測できる。
目的に沿った機械学習モデルのトレーニングが可能
ClosedLoopの創業者は、医療的な予測モデルに、ケースが違っても同じ機械学習や統計的手法が使われていることに課題を感じ、よりローカライズが効くシステムを開発したという。
医療従事者がデータサイエンス・プラットフォームを利用するうえでのハードルは、病院で保有するデータのタイプや管理ルールに統一性がなく扱いづらいこと。
ClosedLoopのプラットフォームは、シンプルな作業で多様なデータを利用できるかたちにできる。さらには、目的に沿った機械学習モデルのトレーニングが可能だという。
数クリックでわかりやすい分析結果を提示
もうひとつ、得られた結果の読み取りが難解なのも課題だが、ClosedLoopのプラットフォームでは、データセットをアップロードして数回クリックするだけで患者のリスクスコアなど実用的な結果が得られるようだ。
ClosedLoopは、メディケイド(アメリカの低所得者向け医療給付)受給者の医療的ケアを最適化するシステムや、地域での疾患の発症や患者の再入院を予測するシステムなどを手掛けている。
創業時から培ってきたナレッジを活かし、新型コロナ下では最もケアが必要な患者の予測モデルを素早く開発。同予測モデルはオープンソース化され、全米で感染リスクの高い人の予測に利用されているという。
参照元:Bringing the predictive power of artificial intelligence to health care/ MIT News
- Original:https://techable.jp/archives/128924
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:YamadaYoji
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