不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME’S」など住生活関連サービス提供のLIFULL(ライフル)は8月21日、デジタル証券プラットフォーム提供のSecuritize Japan(セキュリタイズ ジャパン)との業務提携を発表。
不動産クラウドファンディング事業を展開している不動産業者(不動産特定共同事業者)などが、不動産をブロックチェーン上のデジタル証券として発行・取引を行い資金を調達する不動産STO(Security Token Offering。セキュリティトークン オファリング)を行う際、セキュリティトークン発行アプリ・トークン譲渡スキームを提供すると明らかにした。
セキュリティトークンとは、資産などの「裏付け(Security)」をブロックチェーン上で表現したもの。ブロックチェーン技術の特性である「改竄耐性」「二重譲渡防止」「透明性」などを活かし、権利譲渡の利便性・安全性を高められる。
同スキームは、既存不動産クラウドファンディングの出資持分発行にセキュリティトークン発行をリンクさせることで、従来業務フローの変更を最小限に発行できるという。トークン発行は、米国で多数の発行実績を持つSecuritizeのDSプロトコルを用いており、発行操作はSaaS型専用アプリを利用。ブロックチェーンに関する複雑なシステム開発を必要とせず導入可能としている。
また、発行したセキュリティトークンを用いた投資家間の取引は、パブリックチェーンであるイーサリアム(Ethereum)上に記録される。取引先はスマートコントラクトにより制限され、匿名組合員以外への譲渡制限が可能となる。
不動産業界への幅広いチャネルを持ち、これまで複数のブロックチェーンに関するPoCによって培った不特法事業への適用に関するLIFULLの知見と、米国で多数のセキュリティトークン発行実績を持つSecuritizeのSaaSを組み合わせることで、セキュリティトークン発行を支援・推進するという。
同スキームは、リーガルアドバイザーのTMI総合法律事務所成本治男弁護士監修の元、不動産特定共同事業契約に基づく出資持分を表示するトークンを発行するとともに、出資持分譲渡におけるDVP(Delivery Versus Payment)を実現する。
なお、同取り組み発行のセキュリティトークンは、不動産特定共同事業法に定める不動産特定共同事業に基づく出資持分を表象したもの。⾦融商品取引業等に関する内閣府に規定される「電⼦記録移転有価証券表⽰権利等」には該当しないとしている。
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- Original:https://jp.techcrunch.com/2020/08/21/lifull-securitize/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Takashi Higa
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