Facebook(フェイスブック)はFacebook Groups(フェイスブックグループ、以下Facebookグループ)向けの一連の新機能を導入する。Facebookグループは現在、毎月18億人以上が利用するプライベートソーシャルネットワーキングプロダクトだ。フェイスブックは今日、オンライン開催されたFacebook Communities Summit(フェイスブック・コミュニティ・サミット)で、近日公開される予定のグループ管理者向けツールについて詳しく説明した。
これらのツールは、コミュニティの運営、選別、管理の改善に役立つように設計されている。加えて、チャット、会話を促進するための「Prompts(プロンプト)」、Q&Aなど、活発な議論を促すための新機能についても説明が行われた。特に注目を集めたのは、公開グループのディスカッションをグループメンバー以外のユーザーに向けて、Facebook内だけでなく外部でも(ウェブ検索を通じて)表示する新機能のテストをまもなく開始する、という発表だった。
この発表は、有害コンテンツや誤情報を広めようする人々によるFacebookグループの利用拡大が大きく報道されている中で行われた。例えば、フェイスブックは今週、先月だけで6500を超える極右のグループとページを削除したと発表している。Facebookグループは、健康に関する誤った情報、反科学運動、根拠のない陰謀説など、さまざまな危険コンテンツの温床にもなっている。陰謀説はユーザーを洗脳して、インターネット上には隠された秘密の信号があり、それにより自分たちだけが別の現実を見ることができる、と信じさせる。
ただし、今日発表されたFacebookグループ用の一連の新機能は、必ずしもこのような問題の解決に焦点を合わせているわけではない。それよりも、全般的にグループの管理と利用をさらに容易にすることを主な目的としている。しかし、グループディスカッションを見つけられる場所に関する今後のテストは、広範囲に影響を及ぼす可能性がある。
まず、新しい「管理者サポート」ツールは、特定のキーワードが含まれる投稿を自動的に拒否することにより、Facebookグループの管理者が投稿をより適切に管理するのに役立つ。
このツールを使うと、汚い言葉などの特定の不適切なコンテンツを除外できるだけでなく、トピックから外れた投稿、QAnon(キューアノン)などの危険な動きに関連する言葉やハッシュタグを使用した投稿、またはFacebookグループを利用して宣伝を試みる投稿などを却下できる。
例えば、多くのコミュニティには、 Amway(アムウェイ)、Herbalife(ハーバライフ)、Young Living(ヤングリヴィング)、doTERRA(ドテラ)、Avon(エイボン)などのマルチ商法企業(MLM)からの投稿を禁止するポリシーがあるが、これまでは、「メンバーの投稿をすべて承認」をオンにして管理者が投稿の承認・却下を決められるようにする以外に、このような広告の表示を自動的にブロックする方法はなかった。
このツールを使うと、汚い言葉などの特定の不適切なコンテンツを除外できるだけでなく、トピックから外れた投稿、QAnon(キューアノン)などの危険な動きに関連する言葉やハッシュタグを使用した投稿、またはFacebookグループを利用して宣伝を試みる投稿などを却下できる。
例えば、多くのコミュニティには、 Amway(アムウェイ)、Herbalife(ハーバライフ)、Young Living(ヤングリヴィング)、doTERRA(ドテラ)、Avon(エイボン)などのマルチ商法企業(MLM)からの投稿を禁止するポリシーがあるが、これまでは、「メンバーの投稿をすべて承認」をオンにして管理者が投稿の承認・却下を決められるようにする以外に、このような広告の表示を自動的にブロックする方法はなかった。
Facebookグループの管理者は、Brand Collabs Manager(ブランドコラボマネージャ)を使用して、グループのユーザーに自分たちの商品やサービスを宣伝したいと考えているブランドと直接連携することにより、大規模な公開グループを収益化することもできる。
これまでブランドは、フォロワーを持つ個々のインフルエンサーとコラボレーションする傾向があったが、今では代わりに、インフルエンサーとしての力を持つグループと連携できる。
フェイスブックは最後に、Facebookグループのコミュニティを構築、拡大、サポートする方法を理解していることを示す「コミュニティ管理」の認定資格を取得できるカリキュラムと試験を導入することを発表した。
他にも、ユーザーがコミュニティでのやりとりをさらに楽しめるようにする変更がFacebookグループに加えられる予定だ。
その1つに、他のグループのユーザーと会話をするために、グループでリアルタイムのチャットを使えるという新機能がある。
新しいタイプのコラボ投稿、「プロンプト」は、写真を使って会話を盛り上げる機能だ。これはさまざまなグループですでに発生しているトレンドを取り入れたもので、管理者は、例えばお気に入りのミーム、ペットの写真、自撮り写真、カメラロールの最後の写真などをユーザーに共有してもらうことで、ディスカッションを促進する。
しかし、この新しいフォーマットでは、上記のようなアクティビティがまとめて生成されるので、みんなが自分の反応を投稿しやすくなり、他の人がシェアした画像をスワイプ操作で見られるようになる。
同様に、管理者は従来のスレッド化されたコメント形式を利用せず、コミュニティメンバーが気軽に参加できる新しいQ&Aセッションを利用してディスカッションを促進できる。
さらに、グループメンバーは、参加するグループごとにプロフィール写真をカスタマイズすることが可能になる。これができると、例えば大規模な公開コミュニティへの投稿時などにユーザーの安心感が増すだろう。または、ペットコミュニティでは自分が飼っている犬の写真を使う、オンラインブッククラブではお気に入りの本の写真を使う、というように単純にいろいろなプロフィールを楽しむこともできる。
フェイスブックは、これらの変更に関連して、公開グループで行われている会話を見つけるための方法についてテストを開始するという発表も行った。
このテストでは、誰かがFacebookにリンクを投稿したときや、投稿を再度シェアしたときに、ニュースフィードに「Related Discussions(関連するディスカッション)」と呼ばれるものが表示されるようになる。これにより、ユーザーは、同じコンテンツに関する他の公開グループのやりとりを見られるようになる。さらに思い切った変更として、フェイスブックは、ユーザーが「ウェブで検索している」ときにこれらの会話を目にする可能性が高まるよう、ディスカッションを検索エンジンの対象にする、と述べている。
フェイスブックによれば、この機能によって「さまざまなバックグラウンドや経験」を持つ他のユーザーからの「興味のあるトピックに関する多様な視点」に目を向けられるよう、ユーザーを助けることができるという。今回の変更はまるで、自分たちが作り出したフィルターバブルならぬFacebookバブルからユーザーを解放しようとする試みである、とほのめかしているようだ。
ただし、この機能はまだ提供が開始されていないため、フェイスブックがこの点に関してどこまで進めるかは不明だ。それに、例えば「ビッグチーム」に関する投稿に他チームのファングループからの関連ディスカッションも含まれる、といった場合のように、相反するコンテンツに対して表示されることにユーザーがどのように反応するかも、まだわかっていない。また、政治など、論争を引き起こしやすいディスカッションにこの機能が利用された場合は、さらに懸念すべき状況になる可能性がある。
さらに、グループが外部からの参加を許可している場合、Facebookがグループ外のユーザーを現在行われている会話に招待できるようになる。
フェイスブックによると、この機能は「これから数か月」かけて米国でテストされる。その間、管理者は、自分のグループを公開グループに関する新しいエクスペリエンスに参加させるかどうかを選択でき、参加する場合は投稿承認をオンにできる。この機能は来年、米国以外の国々でも展開される予定だ。
サードパーティーのチェッカーによって虚偽と判断されたものはすべて、関連するディスカッションや投稿をユーザーに対して表示するその他の機能において表示される資格を失う、とフェイスブックは付け加えた。さらにフェイスブックは、同社のルールに違反するものがあった場合、完全に削除されるだろうと述べている。もちろん、このようなガイドラインは現在でも存在するが、それでも誤った情報は広がり続けており、Facebookプラットフォーム全体で事実確認が行われないままになっている。その原因は、特に、広告を優先してモデレーションは外部委託するという収益モデルに基づいてビジネス全体が構築されている場合、Facebookのような規模でガイドラインを実施することが極めて難しいことにある。
今日発表されたその他の機能も、数か月後には提供が開始される予定だ。
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カテゴリー:ネットサービス
タグ:Facebook SNS
[原文へ]
(翻訳:Dragonfly)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2020/10/14/2020-10-01-facebook-groups-to-gain-suite-of-new-tools-for-managing-discussions-surfacing-public-content/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Sarah Perez
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