公開が再延期されている「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」をAppleが購入し、Apple TV+で配信するのではないかとの観測について、同シリーズを手掛ける製作会社MGMは劇場公開を優先したいと否定しました。しかし、MGMが売却額として6億ドル(約630億円)を提示しているとの報道も出ています。
MGMはストリーミングサービスへの売却を否定
AppleやNetflixが買収に意欲を示しており、Apple TV+で公開されるのではないかとも噂されている映画「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」ですが、MGMのスポークスマンは「噂にはコメントしない。この映画は売却しない」としたうえで、「映画のリリースは2021年4月に延期されている。映画ファンに劇場で体験してほしいからだ」と述べ、動画ストリーミングサービスでの配信を否定しました。
「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」は当初、2020年4月に公開される予定でしたが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的拡大を受け、2020年11月に延期、さらに2021年4月に再延期と、公開日が後ズレし続けています。
提示額が余りにも高すぎる?
しかし、ハリウッド業界事情に詳しいニュースサイトVarietyによると、MGMが買い手を探しているのは確かだそうです。問題はMGMの提示している価格が、およそ6億ドル(約630億円)と非常に高額なことです。同じように新型コロナウイルスの煽りで劇場公開目処が立たずにいたところを、Appleが購入し、Apple TV+でリリースした「グレイハウンド」は、7,000万ドル(約74億円)ほどでした。
制作費だけで2.5億ドル(約262億円:ただし、OmegaやLand Rover、Heinekenなどとのコラボレーションで回収しているようです)が掛かっている超大作であり、そして世界中の誰でも知っている「007」ブランドの知名度を考えれば、6億ドルという桁外れの提示額も高くはないのかも知れません。
とはいえ、AppleやNetflixがそれだけの大金を払って自社の動画ストリーミングサービスで配信したいと考えるかは疑問の余地があるでしょう。ニュースサイトAppleInsiderも「ストリーミングサービスが請け負うには余りにも高額」と指摘しています。
ちなみに、007と同じように世界中の誰もが知っている「スターウォーズ」ブランドは2012年、Disneyによって約40億ドル(約4,200億円)で買収されています。これだけの金額にもかかわらず、CNBCによれば2018年の時点でDisneyは投資額を回収しており、「史上最も賢い買収の一つだ」と評されているほどです。
Source:Variety,AppleInsider,CNBC
(kihachi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-324843/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania
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