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「 時計のデザインは細かい作り込みの積み重ね
『Galaxy Watch3』は、それを大切にしている 」
この10月に発売されたばかりの最新スマートウォッチ『Galaxy Watch3』。一見すると横並びのスマートウォッチの中で、他と一線を画す存在感を放つのは、実は本物の腕時計の定石をしっかりと内包しているから。ここでは“本物”を識る腕時計評論家・篠田哲生氏が、Galaxyの「時計」作りに向き合う情熱、その熱量などから『Galaxy Watch3』が本物の腕時計であることを証明する。
装着してみて驚いた
『Galaxy Watch3』のグッドバランス
――まずは篠田さんの『Galaxy Watch3』に対する率直な感想を聞かせてください。実際に手に取られてどう感じられましたか?
- 篠田哲生(しのだてつお)1975年生まれ。講談社「ホット ドッグ・プレス」の編集を経てフリーに。時計学校を修了した実践派であり、国内外の時計取材も数多くこなす。本誌では毎月高級時計愛好家がたどり着くビザールウォッチの記事を執筆しつつも、時計の好みはきわめてコンサバ。また、「頑張らないGolf」連載中。
篠田:時計のデザインは1mmの違いがとても重要で、その違いが“語り”になる世界。時計愛好家の間では「このモデルは去年までケース径39mmだったのに、次のやつは40mmになってダメになっちゃったよね」なんて会話がよくされています。
――それだけデザインの完成度を細かいレベルまで突き詰めて見る人が多いということなんですね。
篠田:そうなんです。そうした時計の文脈で、この『Galaxy Watch3』を身に着けたとき、45mmモデルのバランスの良さに驚かされました。スマートウォッチって、大きなバッテリーなどのせいでどうしてもぶ厚くなってしまいがちなのですが、45mmモデルは厚みと径のバランスがとてもいい。それが第一印象です。
――『Galaxy Watch3』(45mmモデル)は薄さ11.1mmと、初代『Galaxy Watch』(薄さ13mm / 46mmモデル)と比べて2mm近くスリム化しています。それによってデザインがより洗練されたというのはありますね。
篠田:サイドから見たときに下に向かってテーパー(傾斜)を付けた上で、上下の色を変えるなど、数値だけでなく、薄く見せる工夫もしています。これは時計の世界でもよく使われているテクニックなんですが、それをきちんと採り入れている。
――フェイスについてはいかがですか?
篠田:まずはベゼルについてお話しましょう。ベゼルは時計の印象を語る上で非常に重要なポジションを占める部分。ここが厚いか薄いかで時計の見え方と個性が大きく変わってきます。厚いほどスポーティだし、薄いほどエレガントになるわけです。
その点、『Galaxy Watch3』はちょうどその中間地点で、どちらの用途にも使えるとても良いバランスになっています。また、Galaxy Watchならではの回転ベゼルはインターフェイスとしてもとても使いやすい。タッチパネルも悪くはないのですが、時計好きからするとリューズに近い感覚でクリクリできる回転ベゼルには安心感があります。
――回転ベゼルは「Galaxy Watch」の中でも特に人気の高い機能ですね。
篠田:そして磨きです。高級時計業界はケースの磨きにとてもこだわっているのですが、その点も『Galaxy Watch3』は、サイドがヘアラインで表面がポリッシュというとても凝ったことをしています(ステンレススチールモデルの場合)。スマートウォッチでもここまでやる製品が出てきたか、と。
ちなみにこの表面処理なんですが、チタンモデルで はステンレススチールモデルと異なり、全面マットにすることでチタン素材の特性を上手に活かしています。さらにベゼル内側の見返しの部分の文字が黒文字になっているなど(通常モデルは白文字)、チタンの黒の格好良さを活かすために細かいところまできちんと気を使っているんです。
時計のデザインは端面の処理など、細かい作り込みの積み重ね。『Galaxy Watch3』がそういったことをきちんと大切にしているのには好感を持ちました。
――篠田さんのお気に入りのモデルはどちらになりますか?
篠田:黒マットなチタンモデルですね。ケースがチタン製ということで非常に軽いのも気に入っています。『Galaxy Watch3』はストラップを交換しやすい構造になっているので、これにNATOストラップを付けてみたい。黒マットなケースって、ミリタリーウォッチがルーツなので、きっと似合うはず。
かつてのスマートウォッチへの失望は
『Galaxy Watch3』には当てはまらない
――そのほか、『Galaxy Watch3』を実際に使ってみて気がついたこと、気になったことがありましたら教えてください。
篠田:機械式時計にはパワーリザーブと言って、ゼンマイを完全に巻き上げた後、何時間動かし続けることができるかというスペックがあります。
――スマートウォッチで言うところのバッテリー駆動時間ですね。
篠田:そうです。この最低ラインが一般的に42時間で、今は70時間以上が主流です。なぜかというと、金曜の夜に時計を外した後、月曜の朝まで動いている必要があるから。そう考えた時、従来のスマートウォッチがここがとても弱かった。以前、別のスマートウォッチをお借りしてヨーロッパまで出張に出かけたことがあったんですが、なんと飛行機の中でバッテリーが切れてしまい、時間も分からないし、電子マネーも使えないなんて状態に(苦笑)。
――装着時にゼンマイが巻かれる機械式時計と、非使用時に充電するスマートウォッチでは考え方がだいぶ異なるとは思いますが、バッテリーの持ちはスマートウォッチの課題の1つと言われていますね。『Galaxy Watch3』はいかがでしたか?
篠田:フル充電した状態から、一般的な利用でしっかり丸2日は使えました。これならヨーロッパ出張にも着けて行けそうです(笑)。
――お使いのスマートフォンが「ワイヤレスパワーシェア」対応「Galaxy」の場合、スマートフォンのバッテリーから『Galaxy Watch3』にワイヤレス充電できるのも便利ですよね。
篠田:そういうスマートウォッチならではの機能は素晴らしいと思います。
――「スマートウォッチならでは」の部分、他に気になったところはありますか?
篠田:僕は、移動中でも家でも、あまりスマートフォンの画面を見たくないタイプの人間なので、『Galaxy Watch3』で音楽を聴いたり、地図を見たりできる(地図機能の利用には別途アプリのダウンロードが必要)というのは魅力的に感じました。特に後者は飼い犬の散歩をするときに便利そうです。犬は気分であっちこっちに動き回るので、できれば地図をちょくちょく確認したいんですが、時計ならスマートフォンと比べてサッと確認できます。
将来、「Galaxy」が高級時計の
名門ブランドになっているかも?
――最後に、腕時計の専門家、愛好家という立場から、『Galaxy Watch3』をどう思ったか、コメントをいただけますか?
篠田:高級時計って変な話ですけど“情緒”を買っているんです。歴史だとか、作っている人だとか、そういうバックボーンの蓄積によって価値が積み上がっていくのブランドビジネスの根幹です。対して、デジタルはそういうものをなるべく排除したところにあるものなので、正直言って、高級時計の世界とはどうしてもかみ合わないところがあると思っています。
ただ、これからもそうだとは必ずしも思っていません。サムスンをはじめとするデジタル業界のメーカーがこれから“情緒”に寄せてくることはできるはず。少なくとも『Galaxy Watch3』には、これまでのスマートウォッチにあったような違和感は感じませんでした。普通の時計を着けている気分になってついつい指が(『Galaxy Watch3』にはない)リューズを探してしまったくらいです(笑)。
ですので、これから10年、20年経った後に、「Galaxy」が時計の名門ブランドになっているかもしれない。その時、「俺、あの頃からGalaxy Watchを身に着けていたんだぜ」って言えるのはけっこう面白いことなのではないかな、と思っています。価格的にも手頃ですし、クリスマスや誕生日などのギフトアイテムにもぴったりではないでしょうか。
腕時計評論家・篠田哲生は 『Galaxy Watch3』のココを推す !!
回転ベゼルで快適ナビゲーション
『Galaxy Watch3』はディスプレイ回りに回転ベゼルを配置。回転させることでさまざまな機能にアクセスしたり、操作したりできる。カチカチというフィードバックが心地良い。
スマホ感覚で自由自在にカスタマイズ
『Galaxy Watch3』は独自のTizen OSを搭載。盤面(ウォッチフェイス)を好みのものに変更できるほか、Galaxy Store経由でさまざまなアプリを追加して機能をカスタマイズできる。
対応スマホからのワイヤレス充電に対応
「ワイヤレスパワーシェア」対応のGalaxyスマートフォンがあれば、本体背面に『Galaxy Watch3』をのせるだけでケーブルなしで充電ができる。
Galaxy Watch3
価格:オープン
伝統的な腕時計デザインと、スマートデバイスならでは高機能・多機能を両立させた最新世代スマートウォッチ。円形のタッチパネルディスプレイを搭載。ペアリングしたスマートフォンの通知確認、リモート操作などに加え、各種内蔵センサーを駆使した高度なヘルスモニタリング機能も有する。本体ケース径は45mmと41mmの2種をラインナップ。Galaxyスマートフォンのほか、他社製Androidスマートフォン、iOS搭載スマートフォンにも対応する。
SPEC
カラー:[45mm]ミスティックブラック(チタン)/[45mm]ミスティックブラック、ミスティックシルバー(ステンレススチール)/[41mm]ミスティックブロンズ、ミスティックシルバー(ステンレススチール) サイズ:[45mm]約45.0 x 46.2 x 11.1mm/[41mm]約41.0 x 42.5 x 11.3 mm 重量:[45mm]約53.8g(ステンレススチール、ストラップのぞく)、約43 g(チタン、ストラップ除く)/[41mm]約48.2 g(ステンレススチール、ストラップ除く) ディスプレイ:[45mm]1.4型Super AMOLED(360×360ドット)/[41mm]1.2型Super AMOLED(360×360ドット) ストラップ:[45mm]22mm/[41mm]20mm 接続性:Bluetooth v5.0、Wi-Fi 802.11 b/g/n 2.4GHz、GPS/Glonass/Beidou/Galileo センサー:加速度、気圧、ジャイロ、光学式心拍、環境光 耐久性:5気圧防水/IP68、MIL-STD-810G
- Original:https://www.digimonostation.jp/0000130792/
- Source:デジモノステーション
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