Amazonが2890億円を投資し、インドで2つ目のデータセンターリージョンを開設

Amazon(アマゾン)はインド南部のテランガーナ州に約28億ドル(約2890億円)を投資して、新しいAWSクラウドリージョンをかいせする。この話はインド時間11月6日に、とあるインドのトップ政治家によって明らかにされた。

この投資によって、アマゾンは2022年半ばまでにハイデラバード市にAWS クラウドリージョンを立ち上げることができると語ったのは(Twitter投稿)、テランガーナ州の情報技術、エレクトロニクス&通信、自治体管理、都市開発そして産業&商業部門大臣のK. T. Rama Rao(K.T.ラマ・ラオ)氏だ。

新しいAWSアジアリージョンは、アマゾンのインドにおける2個めのインフラストラクチャリージョンとなることがプレスリリースの中には書かれている(Amazonリリース)。その中では投資規模に関する開示は行われていないが、「新しいAWSアジアパシフィック(ハイデラバード)リージョンによって、さらに多くの開発者、スタートアップ、企業はもちろん、政府、教育、非営利組織もインドにあるデータセンターからアプリケーションを実行し、エンドユーザーにサービスを提供できるようになります」と同社は述べている。

しかし、そこにはアマゾンにとっても多くの意味が含まれている。コンサルタント会社Convergence Catalyst(コンバージェンス・カタリスト)のチーフアナリストであるJayanth Kolla(ジャヤン・コラ)氏、TechCrunchに対して、インドにクラウドリージョンを増やすことで、アマゾンはインドのデータローカリゼーションポリシーに準拠しやすくなると語った。こうした準拠は、現在インドのクラウド市場をリードしているアマゾンが、より多くの顧客を引き付けるのに役立つだろうと語る。

近年、AWSは複数の有名企業に対して顧客となってもらうべく努力を重ねてきた。それらの中には、自動車大手のAshok Leyland(アショック・レイランド)、生命保険会社Aditya Birla Capital(アディティヤ・ビルラ・キャピタル)、エドテック大手のByju’s(ビジュ)、Axis Bank(アクシス・バンク)、Bajaj Capital(バジャジ・キャピタル)、ClearTax(クリアタックス)、Dream11(ドリーム11)、Edelweiss(エーデルワイス)、Freshworks(フレッシュワークス)、HDFC Life(HDFCライフ)、Mahindra Electric(マヒンドラ・エレクトリック)、Ola(オラ)、Oyo(オヨ)、Policybazaar(ポリシバザー)、RBL Bank(RBLバンク)、redBus(レッドバス)、シャルダ大学、、Swiggy(スィギー)、Tata Sky(タタ・スカイ)、Zerodha(ゼロダ)などが含まれている。

コラ氏によれば、将来的にはインドのさらにいくつかの州が、州独自のデータローカリゼーション法を導入する可能性があるという。「このレベルの投資を誘致できたのは、ハイテク都市ハイデラバードの本拠地であるテランガーナ州政府にとって、大きな勝利でもあるのです」と彼は付け加えた。

Amazon Web Servicesのグローバルインフラストラクチャおよびカスタマーサポート担当上級副社長であるPeter DeSantis(ピーター・デサンティス)氏は「インドの企業は、インドや海外の数十億にのぼる顧客のニーズに合わせたコスト削減、俊敏性の向上、迅速なイノベーションを実現するために、クラウドコンピューティングを採用しています」と語る。「私たちは、AWSアジアパシフィック(ムンバイ)リージョンとともに、より高い柔軟性と多くの選択肢をお客様に提供するとともに、様々な場所における耐障害性、回復性、可用性をさらに高めるインフラストラクチャを設計できるようにしています」。

この投資は、これまでにインド事業に65億ドル(約6720億円)以上を注ぎ込んだアマゾンの、世界第2位のインターネット市場に期待している機会の大きさを示している。

アマゾン、Google (グーグル)、Microsoft(マイクロソフト)の各社は、インドでのクラウドサービスのリーチを拡大するために、さまざまな方法を模索している。マイクロソフトは、2019年に通信大手の Jio Platformes(ジオ・プラットフォーム)と長期契約を締結し(未訳記事)、多数の企業にOffice 365(オフィス365)やその他のマイクロソフトサービスへのアクセスを、より手頃な価格で提供した。またアマゾンは2020年の初めに、インド最大の通信事業者の1つである Airtel(エアテル)と戦略的提携を結んだ(未訳記事)。この契約の一環として、Airtel は多数の顧客に対してAWSを販売する予定だ。現在、マイクロソフトはインドに3つのデータセンターリージョンを所有し、一方、グーグルは2つのデータセンターリージョンを所有している。

市場調査グループIDCによれば、インドのパブリッククラウド市場規模は、2024年までに70億ドル(約7230億円)になると予想されている。

関連記事:Amazonがインドのスモールビジネスのデジタル化促進のため約1100億円を投資

カテゴリー:ネットサービス
タグ:AmazonAWSインド

画像クレジット:

原文へ

(翻訳:sako)


Amazonベストセラー

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA