新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックが北米に拡大する1カ月前、自動車フィンテックのスタートアップであるMotoRefiは、新たに約900 万ドル(約9億3000万円)の資金で武装し、借り換えプラットフォームを大衆に提供しようと準備を進めていた。
CEOのKevin Bennett(ケビン・ベネット)氏と同社を支える投資家たちは、自動車ローンの総額が1兆2000億ドル(約124兆5000億円)に上る米国人にサービスを提供するチャンスがあると考えていた。彼らが予想していなかったのは、新型コロナウイルスによる需要の急激な増加と、パンデミックがもたらした不確実性と混乱だった。
2017年にQED Investorsから誕生したMotoRefiは、最適な金利を見つけること、以前の貸し手への返済、車両の所有権の再登録など、すべてのプロセスを処理する自動車借り換えプラットフォームを開発した。同社は、新型コロナに端を発した2つのトレンドの融合により、事業をターボチャージしてきた。経済全体でのフィンテックの採用が加速していることと、パーソナルファイナンスへの注目度が高まっていることである。
今、投資家たちは自動車ローンの借り換え需要の急増を最大限に活用するために、同社にさらに多くの資金を注ぎ込んでいる。
MotoRefiは米国時間1月22日、Moderne Venturesが主導するラウンドで1000万ドル(約10億4000万円)を調達したと発表した。Moderne VentureのパートナーであるLiza Benson(ライザ・ベンソン)氏が取締役会に加わることになる。
ベネット氏は、2020年の出来事についてこう語った。「多くの人が今、どうすればお金を節約できるのかと周りを見回しています。自動車ローンの借り換えは歴史的にパーソナルファイナンスの中では比較的認知度が低いカテゴリーですが、2020年にはそれに対する関心は本当に高まり、加速しました」。
たとえば自動車ローンの借り換えに関するGoogle検索は2020年、前年比で約40%増加したと同氏は付け加えた。
同社の収益は6倍に増加し、従業員は3倍の150人以上になり、プラットフォーム上の融資業者の数はこの1年で2倍になったという。MotoRefiは、2020年に2億5000万ドル(約259億円)以上の自動車ローンを借り換えたと同氏は述べた。
「実際には1年で2回の資金調達は計画していませんでした」とベネット氏は述べている。「しかし、市場の投資家の立場から見ると、成長はかなり目立っていました」。
ベネット氏によると、MotoRefiは現在42州とワシントンD.C.で事業を展開しているという。この新しい資本は、従業員の雇用とサービスの拡大に充てられる。
MotoRefiはこれまでに2400万ドル(約25億円)以上を調達している。同社は2020年2月、シリーズAラウンドで860万ドル(約8億9000万円)の資金を調達した。このラウンドはAccompliceとLink Venturesが共同で主導し、後に940万ドル(約9億8000万円)まで成長した。Motley Fool Ventures、CMFG Ventures(CUNA Mutual Groupの一部)、Gaingelsもこのラウンドに参加した。そのシリーズAラウンドは、MotoRefiが2019年3月に発表した470万ドル(約4億9000万円)のシードファンディングに続くものだ。
カテゴリー:フィンテック
タグ:MotoRefi、ローン、資金調達
画像クレジット:Tom Merton / Getty Images(Image has been modified)
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(翻訳:Nakazato)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2021/01/25/2021-01-22-motorefi-raises-10m-to-keep-pedal-on-auto-refinancing-growth/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Kirsten Korosec
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